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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「わたしは、ダニエル・ブレイク」
冷徹な行政だけを糾弾するのではなく、この作品は私たちにも問いかけている気がします。私は裕福ではありません。でも家族全員職を得て、飢えた事もない。大きな車はないけど、軽自動車でドライブには行ける。海外旅行は縁がないけど、近場で一泊、温泉には行けます。恵まれ過ぎて、申し訳ないような気になる。人生は同じように一生懸命生きても、運・不運、ボタンの賭け違いで左右されるものだと、この年になり実感します。決して裕福ではないからこそわかる、ダニエルやケイティの心。私に出来ることはないか?劇中、ずっと焦燥感に似た感情に、駆られました。
ラストに読まれる、ダニエルの陳情書は感動的でした。この陳情書で心が揺さぶられない人は、心を失っている人です。人として誇りを持って生きたい。それが如何に大切で、現状では困難であるかが、描かれていました。イギリスに限らず、日本でも他の国でも、当てはまる現状のはず。頑固爺さんが伝えてくれた心を、私も見失わずに生きていきたいと思います。
04月01日(土)
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