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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「その夜の侍」
反対に理解出来たのは小林。彼こそ木島がどんな男か、骨身に沁みているのでしょう。でも行方をくらませて、木島を巻くことは出来たはず。言い訳じみた「あいつには俺がいてやらないと」の台詞も本心、木島に死んでもらいたいと思う気持ちも本心でしょう。これも愛憎かなぁ。
木島が包丁を持ち出したとき、中村が怖いのだと思いました。現状を守りたい人間には暴力は有効であっても、そうでない人間には無効なのですね。それを動物的な嗅覚で嗅ぎ取ったのでしょう。
中村の「君には関係のないことだ」と言う台詞は、自分の心にはお前なんか入って来られないんだと言う事なのでしょうか?そう言いながら、木島に執着する様子は、とても人間臭いと思いました。でも!やっぱりこの台詞へ来るまでのシーンが長い!私的にはあんなに要りません。ラストの締めくくりは悪くなかったけど、プリンも一回でいいよ。
一番好きなシーンは、中村に雇われている工員さんが、彼と何気なく過ごした後の涙です。工員自身何故泣くのかわからないと言います。そんなもんですよ。心の中で社長の幸せを願っている、その気持ちが涙になって現れていたのだと思いました。中村と言う人が、とても良く現れていたシーンだと思います。
書いてて結構いい映画だったのか?と思い直しています。あと10分、いや20分短かったら、感想が変わっていたかも?でもこの尺は面白くなかったです。
11月25日(日)
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