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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ラブ・アゲイン」
いっぱい好きなシーンのある作品でしたが、一番心に残っているのは、離婚後、エミリーが用事があると、嘘の電話をキャルにかける場面です。用事がなくちゃかけられないのは、離婚前もそうだったかも。嘘だとわかっているのに、丁寧に誠実に答えるキャル。見て貰えればわかるのですが、長年暮らした夫婦でなくては、醸し出せない哀愁がありました。



出演者は映画好きには実にゴージャスでしたが、一般的にはジュリアン・ムーアくらいなんでしょうか?子役に至るまで自分の見せ場はきちんと演じるので、本当によくまとまった作品に仕上がっていました。特筆はライアン・ゴズリング。変幻自在にどんな役でも飄々とこなすので、一見わかりづらいですけど、実は演技派だと思います。今回はとってもカッコ良かった!来春は前評判の高い「ドライヴ」の主演も控えているし、これから大物になっていく俳優さんだと思います。

私事ですが、最近外国人登録の切り替えがあり、写真を撮りました。前回の切り替えは七年前。写真を見比べてびっくり。今の方が若いのです。夫や子供たちに見せたところ、息子たちは「お母さん、フォトショしたやろ?」と冗談を言う子や、「この時(7年前)は、お母さん色々しんどかったんやな」と労いを言う子あり。しかし肝心の夫はと言うと、知らん顔です。まぁいいんですよ。この7年、これは私は私なりに「成りたい自分」になるべく努力した証なんですから。でもあれくらい劇的なもんはないのだから、一言くらいあってもいいんじゃない?

ちょっと前に小学校の同窓会がありました。本当に久しぶりの再会で、子育ても終えた女子たちは、一様に若々しかったのに対し、男子の方は年齢相応か、やや老けて見える人が多かったです。でも私は、むしろその「健康的に老けた外見」に、世間のしがらみから妻子を守って生きてきた彼らの人生が感じられ、好感を持ったもんです。世のご主人様方、イケダンは外見じゃないんですよ。中身よ中身。妻には適切な労いの言葉と会話を忘れずに。うちはそう教えても、思い切り的を外した発言ばっりなので、もう諦めましたが。

映画は「魂の伴侶」を見つけて、末永く愛し合うのが幸せと言う結論です。脇目をふると、後で痛い目に遭うぞ、と言う教訓付きで。男性にとても厳しかった「ブルーバレンタイン」のアンサームービーのような内容で、コミカルにこの男心、わかってちょうだいよ、と言う作品です。どちらの妻を選ぶかは、あなた次第。私はやっぱり元から大好きなジュリアン・ムーアがいいな。

11月24日(木)
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