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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「アリス・イン・ワンダーランド」(3D 吹替え版)
しかし見所が少ないこんな作品でも、デップは絶好調。鑑賞前からこのメイクは出回っていたんで、よもやこのなりでは、いつものデップの男っぷりは望めないなと思っていました。しかしこれがやっぱり、素敵だったんだなぁ。マッド・ハッターと言う名前ですから、精神的には病んでいる人なんでしょう。しかしそういう人特有の純粋さや危うさを、少年っぽいのではなく、ちゃんと大人の男としての味わいで好演しています。もちろんいつものバートン作品でお馴染の、「ちょっと変」テイストで。ホント、ジョニー・デップに死角なし!思えば「シザーハンズ」のエドワードだって、彼が演じたからあんなに切なかったんだ。

ヒロインのミアは健闘していますが、ちょっと荷が重かったかな?ファンタジー大作ではなく、リアリティのある青春モノの方が似合いそうな子です。ヘレナはバートンとパートナーになってから、すっかり怪女優ですが、元は「コルセット女優」と謳われた、歴史劇が得意な個性的な演技派女優。次はその演技力と微妙な美貌を生かした作品に出て欲しいです。感心したのはアン・ハサウェイ。真っ白の容姿に眉と唇は黒いゴス風メイクが、とっても怪しい。私が想像した通りなら、バートンの要求にぴったりの白の女王でした。

お子様たちへの教訓もそれほどないし、大人が観ても楽しめず。いったいターゲットは誰?という仕上がりでした。何であちこちで大ヒットしているのか、私的には不思議です。バートンもハリウッドのメインストリート監督となり、段々偉くなって返って自由が利かないのでしょうが、次回はまたいつものオタク全開作品を期待しています。

04月21日(水)
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