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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「誰がため」
ちょっと気になるのは、運命の女ケティを演じるスティーネ・ステンゲーゼなんですが、かなり魅力不足。というか、はっきり言って容姿に不満が残るんです。パッと浮かんだのがオアシズの大久保佳代子な訳ね。そう思うともういけない。私は決して彼女を嫌いじゃないですが、あの男この男を手玉に取るファム・ファタールが、大久保佳代子じゃ気がそがれるでしょ?(大久保さん、ごめんね)。個人的にはここが最大の欠点でした。スティーネの画像がなかったので、これは大久保佳代子。この画像はスティーネに似てると思います。
暗殺現場に向かうフラメンを見送るのに、常に汗をかき神経を紛らわす為に酒が手放せなかったシトロンが、ラストにたった一人で繰り広げる銃撃戦が、私にはとても哀しかったです。シトロンが選んだ方法も切ない。生け捕りになると、どんな最後が待っているかを知っていたからでしょう。罪のない人々を手に掛けたことは確かな彼らが、何故民衆から英雄視されたかが、イマイチわかりませんが、デンマーク国民としての誇りを守った最後であったのは確かです。
「自慢の息子であったお前は、今は人殺しで英雄だ」と、フラメンに語る父。父子両方の身を切られる辛さがわかり、涙が出ました。人の運命を変えてしまうのが戦争だと、このことを強く感じることが出来さえすれば、少々描かれる国の事情に疎くても、戦時中を描いた作品を観た値打ちがあるのだと、私は思います。
01月24日(日)
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