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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「鍵」(京マチ子 名作映画祭り)
今から観ると、どうってことないのですが、お風呂場で倒れた郁子の肢体をチラリズムで映したり、はたまた剣持が妻の裸に異様に執着して写真に撮ったり、倒れてヨイヨイになりながらも、妻に着物を脱げと言ったりのシーンは、当時はすごく大胆な演出だったと思います。今のような即物的なエロではなく、脳で感じて心まで刺激するエロティシズムは、今でも十分刺激的でした。

古美術や古いお屋敷、全編着物で通す京マチ子など、和を強調しているのに、非常にモダンな印象が残ります。内容はとんでもなくインモラルなのに、鑑賞後にはエロよりも、シニカルなユーモアと愛嬌とが残る作品でした。郁子VS敏子の「眉毛対決」も見ものです。

01月29日(火)
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