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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ナンバー23」
「ファム・ファタール」なんてね、すごーく面白かったんですよ。サービス満点で。冒頭からあり得んビスチェの盗み方からして、わくわくしながら大爆笑出来る作品でした。当時まだ健在だった千日前スバル座で観たんですが、いっぱい空いてんのに、70前後と思しき男性が私の横に座るのね。それで不思議に思いつつ、まぁ何にもせんやろと思っていたら、おずおずと私の手を触るではありませんが。風体もごくごく普通のおじいちゃんでしたので怖くはなかったんですが、やはりあんまり気分はよろしくなく、思いっきり咳払いをすると、一目散に劇場外へ。アホアホバンちゃん(アントニオ・バンデラス)のフェロモン攻撃に酔い、レベッカ・ローミンのストリップなど、その後の展開もお楽しみ満載で、あのお爺ちゃんに、ちょっと悪い事したかなぁと思っていました。
しかしだね、じっくり考えてみると、きっとあの爺ちゃん、前の上映回の時にレベッカのヌード観て(限りなく全裸に近いセミ。この辺が絶妙だったなぁ)、回春しちゃったんじゃないでしょうか?当時は入れ替え制じゃなかったもん。それで若い娘だと気遅れするので、中年の私の手を出来心で触ってしまったんでしょうね。
この作品には、もちろんそんな付加価値はありませんでした。妻役のマドセンは、名にしおうバンプ女優でしたが、「サイドウェイ」の成功により、すっかりイメチェン。今じゃ清楚で夫を立てる素敵な奥さんが持ち役に。キャリーもつまらんし、事件の鍵を握る女の子も、どうってことなし。もう本当にいいとこなしです。
私は常々辻妻なんか合わなくってもいいと思ってんのね(本当だよ)。面白ければ、映画は大概許されるでしょう?辻妻が気になったり、リアリティがどうのこうのと感じさすというのは、結局は面白くないから、観客にそう考える隙を与えていると思うんです。違うかなぁ?
ラストだけは、清々しくて良かったです。きっと監督のジョエル・シューマカーはいい人だと思います。この人の作品は結構な数を観ていますが、きっとそうです。でも素顔は悪党でもいいから、面白い作品作って下さい、お願いしますよ。
12月11日(火)
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