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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ロッキー・ザ・ファイナル」
ボクサーに復活し、現役チャンプと試合する老兵ロッキーは、世間の笑いものになります。それはこの作品の製作を聞いて、何を今更と嘲笑されたスタローンと同じです。下積みの貧しい時代があった、成功した、人生のピークを迎えた、下降した、そしてまた小さく復活。ロッキーの人生はスタローンの人生とぴったり重なります。人生に遣り残したことがあるというのではなく、まだまだ燃え尽きない自分がいるのでしょう。ロバートは父に「心は年を取らないということを、見せてやって」と言いますが、スタローンはもう一度自分の原点であるロッキーになることで、それを実証してみせたのではないでしょうか?この作品も観る前はラジー賞一番候補だったのが、ふたを開ければ大好評です。ただの懐古趣味に浸るのではなく、人はいつまでも未来に向かって歩けるのだと、実感出来る作品です。

タリア・シャイヤは、幽霊でもいいから出たかったそうですが、こんなに作中で存在感がいっぱいなんですもの、許してくれるでしょう。ポーリー役のロバート・ヤングも相変わらず良い味で健在です。スタローン渾身のこの作品、観る方も熱い心を受け取り若返りましょう。


04月26日(木)
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