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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ナイロビの蜂」
オスカー受賞のワイズは、ケンブリッジ卒のインテリ女優として知られ、社会的意義がある作品での受賞は、彼女にとっても喜ばしいことでしょう。前半の意志が強く頑固さだけが目立つ頃と、フラッシュバックされたジャスティンの妻としての柔らかい姿の対比が、真実のテッサの姿を浮き彫りにしていて、受賞も納得の好演でした。レイフ・ファインズも温厚誠実が取り得の前半と、自分の安定した生活を台無しにしても、妻の気持ちに報いたい、夫の純情とでも呼びたい姿を、とても自然に力強く演じていて、かなーり高得点。どうして何も賞を取れなかったのかなぁ。

メイレレスは「シティ・オブ・ゴッド」でも、スラムに生きる人の貧困を、エネルギーいっぱいに描くことで、悲惨さを浮き彫りにしていましたが、今回も褐色の肌を極彩色の衣装に身を包むアフリカの人を、生命力溢れるたくましい人達にみせていました。あらゆる国から金のなる木のように扱われるアフリカ諸国ですが、そんな先進国を蹴散らす強さが感じられて、これは監督の願いが込められているかと思います。

05月18日(木)
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