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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「私の頭の中の消しゴム」
難病ものなどで残りの生を精一杯生きる姿に、私達は感動したり考える時間を与えられるものですが、この作品は記憶がなくなる哀しみばかりを映し、残りの日々を二人でどう生きるかという点も、すっぽり描写が抜けていました。それがラストのまとめ方であるというなら、綺麗ごとすぎます。失禁まで病状が進み、食事も自分で取れない時もあるというスジンは最後まで美しいままで、これではアイドル映画並みです。スジンの病気の進行をある程度リアルに映し、チョルスは仕事と介護でくじけそうな日々を頑張り、それを両方の親や妹、周りの人間が支えるというラストであれば、絵空事には感じなかったと思います。
イェジンは泣き顔が美しく、悲恋物やこういう作品にはうってつけかと思いました。ウソンは大柄な体から少々粗野ながら愛する人を力強く守ってくれそうで、男性的魅力全開。この二人の主演で何とか観られた感じです。最後に母を許せない夫に許しの大切さを語るスジンのセリフについて。「不倫した私を父は許してくれたわ。」って、あんたそれ許してもらう相手が間違ってない?相手の家庭を結局壊しておいて、あんたが許してもらうのって不倫相手の元妻でないかい?幼い時母に捨てられて、迷惑ばかりかけられていたチョルスといっしょにしたらあかんで。「インファナル・アフェアV」の、ケリー・チャンのジコチュー発言に匹敵するセリフと思われました。
10月30日(日)
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