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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「電車男」
昨今軽くくっついたり離れたり、カジュアルにセックスしたりの風潮が当たり前のように言われる中、人を好きになるその思いの純粋さ、切なさ、傷つきやすさ、美しさが見事に描かれていました。オタクを描いて、こんなに清らかで純情な作品になっているとは、思ってもいませんでした。
電車君の周辺のネット仲間たちも、それぞれ大なり小なり悩みを抱えており、彼の一歩踏み出すその勇気に触発され、皆も一歩踏み出すと言う脚本は爽やかで良かったです。難しい現実とネット仲間の境界線の描き方も、漫画チックな箇所も楽しく、現実感もちゃんと備えて描いてありました。
ネットでカキコする人間というと、事件を引き起こしたり、友人がいない孤独な人のように世の中では思われがちなようですが、この作品と同じく、自分の病気をエンピツの日記に書いて、身近な友人を始め、ネットのたくさんのお友達の方からの心のこもったレスやメールを戴いて、精神的に落ち着きを取り戻した私は、この作品も単なる絵空事の寓話とは思えませんでした。ネットにネガティブな思いを抱いている方に、是非観ていただきたいです。
人はやっぱり支えあって生きているのだなぁと、現代的な説得力で思わせてくれる作品です。
06月15日(水)
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