ID:10442
ケイケイの映画日記
by ケイケイ
[929004hit]
■「スイミング・プール」
今作ではランプリングも、今年59歳とは信じられないフルヌードを披露しています。肌の肌理も細かく、シミ一つ無い肌は20歳以上若く見えるのですが、サニエのヌードに小さい傷やほくろが見えたのに、あれだけ何もないとさすがに不自然な気がします。CG処理したのでしょうか?生のままなら素晴らしいし、たとえCG処理したのにしろ、40前のナオミ・ワッツが「21グラム」で、夫と子供を亡くしたばかりのジャンキー女性の内面を的確に表現するのに、シミのある肌をさらすのとは訳が違い、それは中年女性に対しての敬意ではないかと思われます。この年代の女性が、内面も外面も全て露出するのは、どうしても醜悪な印象を与えます。隠すところ、誤魔化すところの肝を押さえるのも、美しく老いる条件ではないかと思います。
ラストで、あぁー!そうだったのか・・・と悟らせるような仕掛けがあるのですが、容姿に恵まれたと言い難い「ジュリア」を見たサラの、
少し勝ち誇ったような微笑は、彼女の後ろにいる母親への優越感と見えたのですが、深読みかな?
スイミングプールは、女性二人の心身をさらけ出し、ストーリーの芯の部分に常に絡んでくる場所で、同じ泳ぐのでも海でなくプールと言うのが、観たあとなるほどーと、にんまり納得。お洒落でミステリアスな女性映画でした。それにしても、女としてのスランプも、書く事によって脱出するなんて、作家の業とはすごいもんだと思います。
07月05日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る