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龍神様のささやき
by 龍
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■三蔵法師・・・西遊記
三蔵法師(さんぞうほうし)と聞けば、皆様は「西遊記」の物語に出てくるお坊様を思い浮かばれるかと思います。
つい先日も、27時間テレビという番組で、ドラマ・映画で人気の「西遊記」の方々がメインで出演されておりましたので、多くの方は、過去の作品を含めたドラマのイメージが強くあると思います。

今のインドにあたる天竺(てんじく)に、経典を取りに行く物語。16世紀の中国で出来上がった小説となり、そのモデルとなった方に、玄奘(げんじょう)三蔵というお坊様がいらっしゃいます。
実は「三蔵法師」とは名前ではなく、仏教の教えである経・律・論という三つ、全てに精通されたお坊様の事を三蔵と呼びます。ですので、三蔵法師と呼ばれていた方は複数いらっしゃいます。

主にどんな事をされていたのかと言うと、インドの言葉であるサンスクリット語で書かれた仏様の教えを、中国語(漢字)に訳す事に従事されていた、と言われています。
それだけ聞くと、翻訳家のように聞こえるかもしれませんが、辞書よりも分厚い経典を、何百冊・何千冊と訳され、それを実践されていた徳の高いお坊様になるのです。

ところで、私達とは一件何ら繋がりが無いように感じるかもしれませんが、日本に入ってきた仏教というのは、漢訳されたものが伝来してきました。
皆様も一度は耳にした事があるかと思いますが、「かんじーざいぼさつ ぎょうじん・・・」と続いていく般若心経。まさしく、玄奘三蔵によって漢訳されたものとなり、漢字で書くと「観自在菩薩 行深・・・」となります。

そして何より、零からの便りの文章、お伝えしている様々な日本の風習も、三蔵法師の方々によって漢訳されなければ、もしかしたら今、皆様には伝わっていなかったかもしれません。
そのように考えて頂くと、また少し違った角度で、縁を感じて頂ける部分があるのではないでしょうか。

追伸
ちなみに、日本ではドラマになる度に、三蔵法師を女優の方が演じている事からも、「三蔵法師=女性」と思われがちですが、実際の玄奘三蔵は男性となります。
08月05日(日)
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