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龍神様のささやき
by 龍
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■五行思想(ごぎょうしそう)
今回は、五行思想についてのお話をさせて頂きたいと思います。別名、五行説(ごぎょうせつ)とも言われますが、初めて耳にする方も多いかもしれません。

その昔、中国ではじまった思想となり、宇宙に存在する全ての物事は、「木・火・土・金・水」の五種類の元素がもとになっている、という考えとなります。
その五種類は、それぞれが互いに「相生(そうじょう)」や「相剋(そうこく)」といった影響を与える事によって、様々な変化が起こり、また循環する流れがございます。

まず相生について。
「木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生ず」という関係を五行相生と言います。
木が燃える事で火になり、火が燃え尽きて灰から土となり、土の中からは金属(金)が産出され、金属が冷える事で水滴が発生し、水は木を成長(生長)させるといった流れがあります。

上記のように、木→火→土→金→水→木の順に、無限に続いて行き、それぞれを生み出す良い影響があると考えられています。
「あの人との相性は?相性が良いのか悪いのか?」と、皆様からも非常に多くご相談を頂く「相性」という言葉は、良い意味を持つ事から、「相生」が起源になっていると考えられております。

一方で相克について。
「水は火に勝(剋)ち、火は金に勝ち、金は木に勝ち、木は土に勝ち、土は水に勝つ」という五行相克を言います。
水は火を消し、火は金属(金)を熱で溶かし、金属から出来た刃物は木を切り、木は土の養分を吸い上げて酷使し、土は水の流れをせき止めるという、影響がございます。

この両方の関係があって、物事の変化や流れがあるのですが、普段の何気ない生活の中で、私達にも大きく影響を及ぼしているものとなります。

例えば、子供の日(端午の節句)に飾るこいのぼり。一番上にある、なんとも不思議な五色の吹流しは、五行思想を表したものとなります。七夕の節句、短冊に願い事を書き笹に飾りますが、今でこそ様々な色があれど、昔は五色の短冊を飾っておりました。そして、この節句も一年の中に五つあります。

もっと身近な事で言えば、私達が目で見て、耳で聞き、鼻で嗅いで、口で味を楽しみ、手で感じる五感。五味・五穀など、五行思想にまつわる物事は非常に多くございます。それだけ、宇宙の流れに沿って私達の人生がスムーズに進みますように、という願いが込められているのです。

いつも、「自然の流れに・・・」という言葉をお伝え致しておりますが、私達も宇宙に存在するものの一つであり、その流れに乗る事によって、苦しみのないスムーズな日々を過ごす事が出来ると言えます。
その理を知り、皆様が幸せな毎日を送れるよう、そして何気ない事にもとても大きな意味を含んでいる事。そんな部分に興味を持って頂けたら嬉しく思います。
07月22日(日)
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