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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■諸刃の剣を持つ男
誰もが認める美声というのは、実は諸刃の剣なのかも知れないなぁと思いました。声の響きの美しさに気をとられてしまい、微妙な演技のニュアンスを聴くものが消化しきれないうちに、次の美声が聴こえてきてしまうので、演技での絶妙さが印象に残り難いのかもしれないなぁと、そんなことを思ったのはドラマCDを聴いていてなんですが、それを実感したのは、その後に見た吹き替え作品でした。

今日は雨、私は予想外に体がヘロヘロだったことに朝起きて気がつきました。体が言うことを聴かない(爆)。ちょっと午前中はかかりつけの医者へ行って点滴(喘息用)。午後はノックダウンで居間のソファーでごろごろ。台所では最近すっかりパン職人になった旦那がフランスパン作りに挑戦中、パンが焼けるまでにはかなり時間がかかりそう、その間私は居間にあるメインのオーディオシステムでドラマCDを・・・いやぁ・・・良かったです。

CD■ドラマCD TVアニメーション「Devil May Cry」Vol.1
<キャスト>
ダンテ:森川智之
パティ:福圓美里
モリソン:大塚明夫
レディ:折笠富美子
トリッシュ:田中敦子
エンツォ:松本保典
アグニ:たてかべ和也
ルドラ:肝付兼太

お話は、まんまTVアニメの世界観を維持していて、アニメを観ていない人はこんな感じなのかなぁ・・・と雰囲気が伝わるし、アニメを観ていると、そうそうこんな感じ・・・というわけで、違和感なし。
各役者さんも演技にブレを感じな無くて、夏に収録が終わってから数ヶ月経っていても、さすがというか、もっと凄いというか、やっぱりドラマCDはキャラのイメージを維持しつつも自分の間で演技している分、全員の役者さんとしての上手さが心地よかったです。ゲストの松本さんが、もう、どうしましょうのおちゃらけヘタレお兄さんで、なのに妙にダンテになじんでいるところが、数日前にテッカマンブレードでノアルとDボウイの男の友情関係をみた直後だけに、嬉しくなりました(松本さんの役のエンツォはぜんぜんクールでもカッコよくもない男の演技なんですが・・・でもねぇなんだかダンテのダチなんですよ、嬉しいなぁ)。
あと、魔剣であり、モルギフ(どこの国のマ剣だ?笑)みたいに喋るアグニとルドラが、一緒にながらで聞いていた旦那も大喜びの、がべさんと肝付さん。私たち夫婦には、この方々は永遠にトンズラ(ヤッターマンの3悪)とズラ(どかべんの殿馬)の声の人なんだなぁと実感(大学の同級生夫婦なので、アニメなどTV番組の記憶が一緒なのがメリット)。最後のトラックのフリートークはこの老獪なお二方が全部持って行きました(笑)。そうそう、フリートークで大塚明夫さんが、あまりにモリソンのまんまだったのには衝撃、あれ、マ王のフリトではもうすこし違った気がしましたが・・・役が抜けてなかった?でもコメントで役を自分に引き寄せておりて良かったと・・・つまりはモリソンが地に近いのか・・・奥様の沢海さんが超羨ましい(爆)。

内容は、TVシリーズと雰囲気が似た題材で、エンツォとダンテがどうして腐れ縁なのかを、モリソンがパティとレディに語る、リアルタイムで悪魔が襲ってくるエピソード、レディも出てくるぞ、という感じで、TV作品の30分ではここまで人間関係や人物描写が深堀りできなくて物足りないなぁと思っていた部分を補ってくれて良かったです。特にダンテはアニメでは動作で見せてしまう部分をドラマの場合は音で表現しなくてはならないので、やや饒舌。そこが森川さんファンには堪らんです。とにかく森川さんのダンテは、ものすごく緻密にクールでいい男なのに心の中には優しくて寂しがりや(聴いた直後に旦那いわく、ダンテはかなりなツンデレだなぁ・・・、そう、そうなんです、ピンゴ、ジャックポッド!!)、これが本当に上手く絶妙なニュアンスで表現されていました。しかもいい声をずっと維持して、演技の微妙な揺れというか、あっ!きっとこれは、少しニヤリとしながら云ってるなぁ・・・などなど、表情が読める感じで、声のバランスの絶妙な変化にうっとり。素晴らしい。

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12月22日(土)
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