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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■吹き替えの極意
吹き替え50年史
ヒストリーチャンネルでオンエアーされた貴重な日本の吹き替えの歴史を振りかえる記念番組(2時間)を観ました。大平透さん、羽佐間道夫さん、池田昌子さん、朴ろ美さん、などがリレーでナレーションをしながらの日本吹き替えの歴史を振り返る番組でした。
TVで最初に外国TVドラマの吹き替えをしようという試みがなされたのは、TV局が日本の映画会社から作品のオンエアーを拒否されたことがきっかけ、安いアメリカのドラマを買って、わかりやすい日本語で吹き替えようと試みられたとのこと。
新劇か放送劇団(ラジオドラマの役者さん)が連れてこられて、当時から安いギャラと過酷な環境でのお仕事だった様子です。初期は生放送、役者さんも効果音も全部生で入れていたとのこと、きっとものすごいことになっていたのでしょうね・・・状況お察しします(当時はラジオドラマも全部生でしたよね・・・)
理由はフィルムとレコーダの回転速度が同期しないのが原因ということだった様子。
録音技術が開発され、収録が始まっても、作品の途中で中断編集する技術がなかったので、ロール全部をイッキに収録する必要があり、一人(たとえば新人が最後の最後に入れる一言台詞など)が失敗すれば、30分みんなでがんばった共同作業もおじゃんになってしまうこと、演技も効果もすべて一からやり直しだったとのこと、この話は、賢雄さんや、森川さんも昔話でそんな思い出を語っていたので、比較的最近(10数年ぐらい前まで)そうだったのではないでしょうか?
最近はデジタル機材ですから、後からでも有る程度はタイミングや音の高低からスピードまで合わせられるはずなので、役者さんたちの収録時の緊張感といのは、当時とはかなり違ったものになっていると思います。

歴代の有名な声優さんの紹介があって、当時の証言を今なお現役の、大平透さん、滝口順平さん(まぁ、地声までは、どこからどう聴いても千年公だし、途中下車しない人なので、もう笑うしか・・・爆)、納谷悟郎さん、野沢那智さん、小原乃梨子さん、森山周一郎さんなどなど大御所ばかり、ナレーションの方々も自分の思い出を語るという形式で、非常に興味深かったです。
また思い出話では、故山田康夫さん、故富山敬さんの凄さをみなさんが思い出しての語り。富山さんのヤマトの劇場版のシーン「俺達がやらなければならなかったのは、闘うことじゃない、愛し合うことだった・・・」の名場面も流れて、思わず目頭が熱く・・・(敬様はやっぱり私の記憶の中でも特別な人)。
そして現代まで紹介され、山寺さん朴さん水樹奈々さんが紹介されてました。
現在の声優サン達というのでは、声優アワードの授賞式のシーンが・・・森田君や柿崎君が写ってましたが、なぜか男性の現在活躍中の声優さんは結局山寺さん以外は名前も紹介されず。日俳連が製作に絡んでいたので、配慮があったのかな?それにしても、山寺さんのスーパーウルトラ天才ぶりは、百戦錬磨の野沢那智さんをして、山ちゃんとの共演だけは怖いと言わしめたほどです。さすが!古今東西、この方は本当に不世出の天才ですね。

2時間の内容なので、簡単には語りつくせない興味深い内容でしたが、改めて声優さんって凄いなぁと思い知らせてくれる内容でもありました。
そして先輩声優さんたちが築き上げてきた歴史と伝統というものが、時代や技術の進歩とともに、だんだん様変わりしていく一方で、声だけの真剣勝負で演技をすることでの、大切な基本精神は、今の時代になっても、なにも変わっていないのだなぁと、思いました。


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04月08日(日)
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