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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■サンドラーは彼の18番
サイバーのラジオで森川さんが、コメディが演技的には弾けられて好きなんだけど、あんまり呼んで貰えないと。でも吹き替えでは結構2枚目半的な役も沢山やってますね。例えばアダム・サンドラーの吹き替えです。アダムは日本では知名度がありませんが、アメリカでは国民的コメディアンの一人で、彼の映画はどれも単なる2枚目でも3枚目でもない、カッコ面白いのにどこかへたれな部分があって、2枚目と3枚目どちらの側に寄りすぎてもアダムの作品の良さが損なわれてしまいます。ただのいい人でもないし、毒が強いわけでもない、この独特のふんわりとしたまったりとした雰囲気は、森川さんの演技に実によくマッチします。そうそして彼はアダムの役を実に快適に演じているように聞こえます。
スパングリッシュ(太陽の国から来たママ)
監督・脚本ジェームズ・L・ブルックス
これも一連のアダムサンドラーの作品なんですが、ちょっと毛色が違うのが、彼(アダム)が話の中心に居続けないこと。本作の主人公は、愛する娘(クリスティーナ、ナレーションも担当)を女手一つで育てるため、必死にカリフォルニアへ移住してきた英語の話せないフロール。ハウスキーパーとして就職した先が、腕利きオーナーシェフのクスキー家。そこには神経症を患っている完璧主義の典型的なわがまま白人女の妻デボラ(全ての騒動と感情のもつれは彼女が引き起こすキーパーソン)。そして彼女に手を焼く心優しきシェフの夫がサンドラーの演じるジョン。気が優しくておおらかなちょいと太めの娘のバーニーとちょっと気弱な弟のジョージー、デボラの母で元有名なジャズシンガーだったエヴリン。デボラの神経症はエヴリンの奔放な生き方を反面教師にしたせいでもあった。
騒動は夏を家族で過ごすために海辺の別荘に一家で移動して、嫌がるフロールを強引に住み込みとして同意させ、利発で美形のフロールの娘のクリスティーナを同行させたこと。デボラが自分の娘よりクリスティーナを気に入ってしまったことから、それまで危ういながらもなんとかつながっていた家族の絆が大きく崩れかける。そして様々な諍いや感情の行き違いを経て、この状況をなんとかするため、必死に英語を覚えるフロール。それぞれが、お互いへの理解を、言語の壁を越えて関係改善の努力をして行くうちに、どんどん初期とは違う組み合わせの信頼関係と愛情関係が形成されて事態はさらに混迷化・・・さまざまな騒動を通して描かれるのは、親子の愛、母の愛、そして親子の絆。ちょっぴり夫婦の危機。不倫などなど。結構いろいろ盛り込まれてますが、クリスティーナの回想という形で語られる話しは、どこかコミカルでまったりとしていて、最後にはほろりとさせる暖かいお話です。
この作品、いつものアダムの作品と役雰囲気が違うなと思ったら、彼が監督も脚本もかかわっておらず、純粋に役者として参加していたからじゃないかと思います。いつもよりもすこしだけ真面目で、いつもどおりに優しくてヘタレなんだけど、いつもよりもずっと色っぽい感じがして、アダムの別の良い面がみれた気がします。
キャスト
ジョン・・・アダムサンドラー(森川智之)
デボラ・・・ティア・レオーニ(渡辺美佐)
フロール・・・バズ・ヴェガ(北西純子)
デボラ役の人、ディープインパクトで印象的な主人公を演じた人ですね、あの仲違いしていた父親と和解して二人で津波に飲み込まれるシーンは号泣しました。そしてフロール役の人、カルメンさんです、森川さんが翻弄される恋人役の声をアテた18禁作品、そして箱書きによれば監督は恋愛小説家を撮った監督さん。なるほど・・・
他の子供の吹き替え担当の声優さんも含め、すばらしいキャスティングでした。とくに渡辺さんがみごとに神経症のデボラを再現していて、さすがの演技。森川さんは、完璧にいつものアダム、とてもほのぼのとしていて、優しくて包み込むような、それでいてへたれでしかもどこかキュートでステキでした。キアヌの時みたいな格好いい森川さんじゃないけど、まったりとした父親でありながらも男性らしいステキな部分も味わえる作品の一つです。
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06月07日(水)
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