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声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■シェイクスピアの森川さん
ヴェニスの商人
先週関西で深夜に、DVD版を2時間枠に編集したものをオンエアーしておりまして、録画を観ました。
DVDを観た感想は(相当詳しく書いたのが)2006年4月8日付けにあります、ご興味のある方はそちらも併せて読んでいただければと思います。基本的な印象や感想はぜんぜん変わっていません。この作品は凄くお気に入りで、過去数回、詳しく書いてますので、映画タイトルで検索すると、何個か薀蓄や感想を書いた日記が出てきます(爆)
ここでは、キャスト情報を、
ヴェニスの商人
【キャスト】(箱書きから)
シャイロック/アル・パチーノ:有本欽隆
アントーニオ/ジェレミー・アイアンズ:岩崎ひろし
ヴァッサーニオ/ジョセフ・ファインズ:森川智之
ポーシャ/リン・コリンズ:松谷彼哉
ジェシカ/ズレイカ・ロビンソン:新野美知
グラシアーノ/クリス・マーシャル:高階俊嗣
久々に観たのですが、魅入ってしまいました。お話も美術もすばらしく綺麗に再現しつつ実際のヴェニスの町や遺跡やヨーロッパの城を上手くおりませながら、幻想的シェイクスピアの世界を演出しつつ、劇のセリフを現代言葉に上手くアレンジして私たち庶民にもわかり易い表現をとりながらも、世界観を失うことなく聞かせてくれている作品です。人間関係の機微などは、価値観の違う現在の人間にはちょっと理解が難しい部分もありますが(たとえば、アントーニオとバッサーニオの関係、年齢差を越えた男の親友の絆の物凄さ、これは愛?とBL的発想までしてしまうのは、私が腐女子だからなのか、いえ、でも冒頭で二人は唇を重ねてキスをするシーンもあるし、やっぱりこれは友情ではなく愛でしょう・・・爆)
あと、夫婦の関係、夫婦の絆を確かめるシーンのやり取りなどなど、興味深い世界です。
さて、それはそれは、セリフの応酬になるのは必至のシェイクスピア劇、ある時はシャイロックが呪文のように、またあるときはポーシャが歌うカナリアのごとく弾むように、またあるときバッサーニオが甘く蕩ける砂糖菓子のように・・・とても流麗で優美で時には老獪なセリフの嵐。最高の吹き替え版です。これTV地上波深夜には降りてきましたが、ゴールデンタイムには不向きなのかな?ゴールデンの時間帯で、このDVD版の渋い面子に対抗できる演技派キャストを連れてきてもらって、じっくり聞き比べるのも楽しい作業かもしれません。
良く考えると、有本さんも岩崎さんもそして松谷さん(この方の舞台は、真夏の世の夢を見たことあります)などなど、みなさん劇団の名うての主演俳優さんばかりです。この方々はシェイクスピアはお手の物に違いない、こんな凄い演劇のベテラン出演陣の中でのバッサーニオに、同じ演劇畑で2枚目といえば宮本充さん、小山力也さん、平田広明さんなど、沢山の方がいらっしゃるのに、他でもない、声優一筋の森川さんをすっと配置してくれた音監さんに感謝。そして、この劇団の方々と混ざっても違和感どころか、遜色なく思い切りさりげなく互角にキャラ立ちして魅力的な色男演技をしている森川さんの力量の凄さに、今回改めて感動しました。未見の方には是非にお勧めの1本です。花婿試験の箱選びのシーンと、ポーシャに愛を誓うシーン、などなど、随所に絶品シーンありです。これだから、吹き替えの森川さんは堪らない・・・
実は今日は昨日に引き続き体調が思わしくなくて熱もあって、昼間は寝てました。
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12月23日(日)
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