ID:102711
声優さんと映画とアニメと
by まいける2004
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■俺は海賊王になる!(追記)
主役のクラウスな森川さんは、最初は無垢で冒険に憧れる青年という感じで、吹き替えで良く使う、やや低めの爽やかで軽やかな青年トーンからスタート、後半の海賊になってからは、もう痺れるぐらに男前な低めの響くトーンでしかも、ダンテ(ダンテはちょっとかったるそうにしゃべりますが)を快活にした感じのビシッとした骨っぽいセリフ回し、いゃぁ〜素敵でした。出番もたっぷりで、1と2の合計で180分ほど、モリモリほぼでずっぱりに近くて、かなり男前な役とセリフを楽しめます。

ただし、お話は・・・ぼちぼち(笑)。
親を惨殺され、兄や幼なじみの恋人と別れ別れになって、辛くも僧侶に助け出されたクラウス少年、修道院で育つも、成長して青年になると冒険心を押さえることが出来ず、親友で育ての親の破戒僧と修道院を脱出。
たどりついたハンブルグ港で昔の恋人や親の敵などさまざまな人に出会う。
一方その時代、ベルギー女王が海賊を擁護するために北の海域の航路は危険な状態、ハンザ同盟(歴史で習った記憶あり、でも名前だけ)は自分たちの商船がつぎつぎと襲われるため、なんとかベルギーと同盟を結ぼうと画策中。はじめは好青年だったクラウスだが、紆余曲折の末ついに憧れていた船乗りになって海へ・・・やがてはベルギー女王軍、ハンザ同盟軍、両方を相手に暴れ回る義賊として有名を馳せる海賊となるのが森川さんの役。対する、親の敵であり子供の時に結婚を誓った恋人の許嫁でもある、ハンザ同盟側の貴族の息子役が内田夕夜さん。この二人のがっぷり四つの対決物です。

しかしなぁ・・・実際のところ脚本がぐだぐだ気味でキレというかテンポが悪い、全体の登場世界のスケールがちいさすぎで、なんとなくこじんまりとしたつくり。舞台の半分以上が陸でのお話で、あまり大海原海戦物というスケール感を味わえないまま、ラストへ。小説として読むとかなり面白そうな展開ですが、如何せん低予算での映像化、そして演出と脚本に力不足を感じました。さすがはドイツという感じなのは、同じ海賊物でも、ディズニーの作ったパイレーツオブカリビアンに比べると予算は50分の1ぐらいかな?(笑)、ドイツ製だからなのか、かなりくそまじめな登場人物達、全体の雰囲気からこれはちょっと大きめの子供向けの作品なのかな?と思います。これはきっとそのうちNHKがオンエアーしそうな、そんな雰囲気です。


以下追記

復員兵
今日の午前中、彩雲国を観た後にすこし家の用事をして、再びTVをつけると、丁度NHK教育で「半分のさつまいも」が残り30分ぐらいのところまで来てました。そこから最後の復員兵が来るシーンも含めて、ずっと観ていました。いやぁもう復員兵のおじさん(お兄さんとおじさんの中間ぐらいの歳の雰囲気)。やわらかくて誠実そうな声のトーン、だんだん哀しみと絶望の嗚咽がセリフに混ざり込み、かすかに掠らせ震わせながら・・・そして涙。もう、このシーンは何回みても号泣、ほんとどっと涙が出てきて目が曇って画面がにじみました。
森川さん凄すぎです。これは本当に最高の演技です。
エンドロールで出演キャスト名が流れて、最後のナレーションの一つ前、単独で彼の名前を観るたびに、いゃーあここまでの役者になったのかぁと感無量。子供教育用の作品として、戦争の悲惨さというより戦中後の人日々との生活の辛さを風化させないため今の子供に伝える役目の作品なので、どぎつい描写はなく物足りないし、主人公の上戸彩の演技もかなり物足り無いのですが、それでも、他の出演のうえだゆうじさんも山口かっぺいさんもみなさん熱演。なかなか綺麗に仕上がった作品。復員兵のシーンの演出はもう、すばらしいの一語です。

デスガンCD3巻目
うーん、うーん、正直、うーんな仕上がりだなぁ。

08月04日(土)
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