日々の泡

2010年03月03日(水) 松本清張著「波の塔」上・下読了

3/1に上巻を読み始めるが、深大寺が出てくるあたりで、これが3度目であることに気づく。それでも全く登場人物・筋に記憶がない。そういえば、記憶にある深大寺は深夜であったから勘違いかもしれないと思えば、しっかりと夜の深大寺も出てきた。大体、10年以上前に読んだときも深大寺のところで過去に読んだことを思い出したのだ。ここまで記憶に残らないというのはさすがの私も驚いた。深大寺よりも最後の場面となる樹海の方が余程記憶に残りそうなものなのに。本文もさることながら、今回あとがきが記憶に残った。当時、樹海でこの本を枕にした女性の遺体が見つかったそうだ。枕にするくらいだから文庫本でなく、単行本だろう、などと変なことを思った。あとがきを書いているのは女性であり、自分でもいかにも女性らしい見方であると自覚しつつ、最後に頼子が自殺を選んだことに対して、結構意地の悪い書き方をしている。確かに彼女は、嫌悪しつつも夫の穢れた金で、着飾って生きてきた女性である。検事という職を失った小野木との今後の生活は、幸せになれるだろうかと思わざるを得ない。テーマは官庁の汚職で、頼子の夫はいわゆる政治ブローカーであった。彼の頼子に対する愛の葛藤も、結構後から思い出すと美しいような気がした。



2010年02月28日(日) 朝のTVより「『平和と民主』では文学は死ぬ」

日曜日の朝、7:30に何気なくTVを見ていたところ、なかなか興味深い番組があった。西部ゼミナール 「戦後タブーをけっとばせ」 土曜の夜の再放送らしい。TOKYO MIXだから、チャンネルを変えているうちに遭遇のだろう。「世の中が変わっていくのはしかたがない、ただ、自分たちが失ったものを記憶しておく必要がある」それが文学の役割なのだろうか。谷崎の「細雪」の話になり。非常に当時の女性の気持ちなどが細やかに描かれていると語っていた。現在は筋だけが重視され、描写にはあまり注意が払われない。描写をしている間はストーリーがストップしているからであるとのこと。なるほどと思った。確かに筋を追う私には、いろいろな描写がうっとうしいことがある。



2010年02月23日(火) ジャネット・デイリー著「愛は幻想のかなたに」読了

著書はハーレークインにも入っているらしい。身辺警護の会社を経営しているデラニーは、弁護士の資格を持っているが、ある事件をきっかけにこの世界に入った。会社のパートナーのライリー、別れた恋人のジャレット 今回の顧客である映画スターのルーカスは精神薄弱の弟を世間から隠しながらも大切にしている。この弟は過去にジャレットの妹を事故死させた。ジャレットの元妻はかつてルーカスとつきあっていた。彼女は、ルーカスの秘密を知っていて彼を強請ったため、殺されてしまう。ただ、その死を身辺警護をしていたデラニーのせいにする。ここからいろいろなストーリーが展開し、最後は私の、というかその他大勢の読者の思惑通り、ライリーとめでたしめでたしということになる。さすがにロマンス、読者の期待を裏切ることはない。ミステリー仕立てで他の本よりやはり読み応えがあった。



2010年02月22日(月) ジャネット・デイリー著「ローソンブルーの瞳」上・下巻読了

まだまだデイリーである。この著者は秘書学校を卒業し、会社に勤め社長の秘書になるが、美貌をもって社長夫人の座を射止めたらしい。その後夫婦で早々に引退し、世界各国を優雅に旅行する日々というから、結構なことだ。ローソンブルーの瞳は、父の愛と馬と牧場、そんなものをめぐって葛藤する異母姉妹の話。二人はとことん憎みあい、ようやく許しあえたのは一方が死ぬときという 結構激しい話だった。



2010年02月17日(水) ジャネット・デイリー著「恋がたき」読了

原題は「ライバル」らしい。こちらの方が内容を表している。



2010年01月27日(水) クレオ・コイル著「コーヒーのない四ツ星レストラン」読了

コクと深みの名推理シリーズの第6巻目 まさに題名どおりのニューヨークの一流レストラン「ソランジュ」のコーヒーはひどくまずかった。一口口にしたクレア・コージーと元姑のマダムは思わず顔をしかめる。それまでのすばらしい料理を書き留めると、前菜はオイスターをシャンパンで茹でておいしいソースをかけ、ふたたび殻の中に置いたもの。主菜はロブスター。香ばしい色合いにバターソテーし、その周囲にポルチーニ茸のフランと好ましい褐色のフォアグラがたくみに配置されているらしい。デザートは伝統的なタルトタタンに現代的な趣向を凝らした一品。聞いているだけで美味しそうである。このレストランでクレアの一人娘ジョイが働いているため、二人は食事を取りにいくことにしたのだが、実際ジョイはここのエグゼクティブシェフのトミーケイテルとつきあっていたことが主な目的だ。彼は一回り以上年上でしかも妻がいた。そのジョイの料理学校でのクラスメートであり、ソランジュで一緒に修行をしていた仲間が殺される。ジョイが発見者だったため、容疑者扱いされるが、さらにやがてケイテルも殺され それがジョイをふった挙句に他店にジョイを転属させた直後であったため、またもやその第一発見者となったジョイは留置所に入れられる。娘を救うために、自らの命さえ危険にさらすクレアの活躍はすごかった。高級レストランの中身を垣間見ることができて楽しかった。



2010年01月17日(日) ジャネット・デイリー著「カルダー家の誇り」読み始め

先週図書館で借りてきたカルダーシリーズ2巻目 とは言え、多忙により3ページのみ読んだ。前巻より3年経っているようだ。



2010年01月15日(金) ジャネット・デイリー著「カルダー家の秘密」読了

いわゆるシルエットロマンのような物語ではあるが、骨太である点はかなり異なる。



2009年12月05日(土) Maeve Binchy"ECHOES" やっと読了!

長かった〜。ほとんど朝の通勤時間帯に1時間ほどしか読めなかったが、それにしても時間がかかった。 とにかく、分厚いし、字は細かく、ぎっしり感があったし。なによりも、英語がむずかしかったというのが本音だ。通常50ページを読むと、楽になるのだが、今回は内容にのめりこむまでに、もっと枚数が必要だった。こんなに苦労してまで読む本でもなかったが、今年一年、辛うじて原書を1冊読んだということになり、まずはよかった。冒頭から、海で地元の人間が溺れたらしいという、不安を駆り立てるような始まり方。いつか本文の重要な場面につながるのだろうと思っていたが、やはりそうだった。ダブリンから離れた海辺の小さな町。人々は、世間の風評をまず気にする。クレアの恩師である学歴もあり、聡明な女性には、大きな悩みがあった
。それは神父になったはずの弟がいつのまにか日本の女性と結婚し、二人の子供さえ生まれていた。弟への愛よりも、世間にどう思われるかだけが気になっていた。学問を志しているアイスクリームや、食品を売っている貧しい店の娘であるクレア。歴史学者になるべく、綿密な人生計画を立てていたが、同じ町の医者の息子であるディックとダブリンにて恋愛をし、学生の身でありながら、彼の子供を宿す。二人は、ディックの母親の反対も説き伏せ、結婚する。子供が生まれ、なにもかもうまくいくはずだったが、まずはクレアが、育児の疲れからディックとの間に亀裂が走り、やがてディックは友人の妹であるキャサリンと平日ゴルフに行くなど、結局は自分の属している世界の女性に惹かれていく。 一方、 幼馴染で今は父親の後をついで、町で写真屋を営んでいるドイル。ドイルは、昔からクレアと自分は同じ人間だといい、クレアに強く引かれている。 しかし、結局クレアから拒絶され、失意のうちに夜の海で事故死する。 最後は、ドイルの葬儀の帰りに、再び、寄り添って歩く二人の姿が描かれ、物語は終わっている。



2009年10月22日(木) Maeve Binchy"ECHOES" 読み始め

図書館にあったメイヴ・ビンチーの邦訳は全て読んでしまったため、仕方なく原書を読み始める。やはりむずかしい。50ページをやっと読む。学生時代、授業で原書は50ページ読めば、一冊全部読み通せると教授が言っていた。作家は、最初のころは、表現も力をいれるため、必然的に複雑な文章となり、読むのが難しいらしい。 加えて、状況や初めて出会う登場人物になじむまでに時間がかかるようだ。努力した割にまだ面白いかどうかわからない。そういえば、先日アマゾンで購入した文庫本があった筈。どうしよう。乗り換えるべきか。


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