日々の泡

2009年04月20日(月) チェーホフ「櫻の園」読了

朝、昨日図書館で借りた「櫻の園」と「クッキングママの事件簿」2冊を持って会社へ。行きに「櫻の園」を読み終える。昔読んだ記憶があるが、屋敷を失う崇高な人間という印象のあった女主人はただの愚かな女性だった。なぜこんな設定にしたのだろう。別荘を細切れにして別荘族に貸すことになってしまったということの象徴される時代の流れを語りたければ、もう少し読者の共感を誘うような人間性を持たせても良かったのではないだろうか。



2009年04月19日(日) ダイアン・デヴィッドソン著「クッキング・ママは名探偵」借りる

朝から、猫を定期的なワクチン注射に連れて行き、その後冬物をクリーニングに出したり大忙し、しかも午後からいきなり同窓会の地元支部の役員会に呼び出された。それでも帰りに久しぶりに図書館に寄る事ができた。実はここ何日か、家にあった単行本のサラ・パレツキーの「ガ-ディアンエンジェル」を読みはじめてそれなりに面白かったのだが、やはり単行本は満員電車では読みにくく、何が何でも文庫を借りようという意気込みだった。 パレツキーの「ハード・タイム」「バーニングシーズン」、昨年読んだシリーズの第2巻、「ルイザの不穏な休暇」byアンナ・マクリーン ルイザとはかのオルコットである。あとは前回借りながらも読めなかったモームの「人間の絆」上下 あとはダイアン・デヴィッドソンの「クッキング・ママは名探偵」と「クッキング・ママの捜査網」 読みやすそうなクッキング・ママシリーズから通勤のお供に。ヒロインがバツ一子持ちのケイタリング業を営む女性だけに、料理の話が随所に出てきて楽しい。ところどころ1ページを割いてレシピーが書かれている。前夫とは暴力が元で別れたが、ヒロインの周りには面白い人間関係があり、前夫の両親とは相変わらず良好な関係を保ち、前夫の次の妻(既に別れているが)とは、すっかり友人関係を気づいている。二人の会話は妙に楽しい。殺人事件であり、被害者は一人息子のアーチが慕っていた教師である。結論から書けば、犯人は前夫の父親の医師であり、彼は、妻の連れ子に手を出したり、今またヒロインが預かる若い女性を治療と称してむりやり関係を結んでいてそれに気づいた教師(以前、犠牲となった連れ子とも親しかった)を殺害したのだった。 トムという刑事とヒロインの関係もなかなか興味深い。



2009年04月14日(火) 「死の蔵書」読了

結局犯人は古本屋仲間の一人だった。デンヴァー警察殺人課巡査部長のクリフォード・ジェーンウェイの部屋はおよそ警察の人間とは思えないほどどの部屋の壁も本棚で埋まっている。そんな彼には何年も捕らえることができない宿敵のような人間がいる。一体なぜそこまで彼を憎むのかはあまり説得力がなかったが、結局彼を私憤に駆られて怪我を負わせ、警察を去ることになる。冒頭で殺されたのは本を売っては暮らしをつないでいるような男であったが、犯人を追っている最中に警察をやめ、古本屋を開店してからも、情報を集めている。高価な古書を買い求めている謎の女性も登場する。この女性が見積もったある家の蔵書が、実は宝の山であり、そのために何人もの人間が犠牲となるのだが、最後になって謎が解けるのだが、その家の主人は隣家の主人と懇意にしており、実はその女性が見積もったのは、隣の家の蔵書であったというのがオチである。



2009年04月01日(水) ジョン・ダニング著「死の蔵書」

読む本がなかったので、書棚から目に付いたこの本を選んで会社に行く。いつ買ったのだろう。読み終えた記憶はないと思ったが、読み始めた記憶もない。こまったものだ。 2,3ページで文庫本の癖にかなり重いので挫折。



2009年03月31日(火) 吉田篤弘著「つむじ風食堂の夜」をリブロで購入

会社の用で郵便局にでかけたついでに、ついフラフラとリブロ汐留シオサイト店へ。「あなたはまだこのおもしろい小説を知らない」という帯のキャッチに惹かれ、購入。ちくま文庫である。月舟町に住む雨の研究をしている男の視点で8話の短編が語られる。出てくる人物も味わい深い。手品師であった男の父。読書家の八百屋の店主、古本屋の主人、演劇をしている奈々津さん。オセロという猫−体の片側が白く、もう一方の側が真っ黒だからこの名前になったそうだ。 深夜、果物屋の店先では にわか居酒屋が開店していたりする。古本屋の主人と八百屋の文学青年の店主が飲んでいる。「寒さが来たんですねえ」と言うと、八百屋が答える「チェーホフが読みたくなります」こんな会話をしてみたいものだ。



2009年02月15日(日) サマセット・モーム「劇場」

多分2月に読んだ記憶有り。どこの書店でなぜ買ったのか覚えていない。劇場を持ち、それなりに成功した俳優夫婦の話。妻の方は才能もあり女優として人気があるが、夫のほうはマネジメントのほうに力を入れている。



2009年01月23日(金) イアン・R・マクラウド「夏の涯ての島」途中

既に返却期限日を一週間過ぎてしまっている。今年初の図書館で、単行本を8冊ほど借りたのだが、やっとその一冊に手をつけた。通勤にも頑張って持っていっている。綺麗な表紙と題名に惹かれた。長編だと思っていたら短編集だった。著者は叙情SF短編の名手らしい。なるほど叙情SFというのは頷ける。肉体を持たない存在となりつつも宇宙を探索し続ける宇宙飛行士とその家族を描いた「帰還」。家族の許みに何度も同じ帰還を繰り返す男に家族も本人も困惑している。「我が家のサッカーボール」この短編の世界では、何かに変身できる人間?が生活をしている。ネズミに変身して鬼ごっこをして怒られる子供たち。その母親はこのところ「なマケモノ」に手だけが変身してしまい、元に戻らない。そして遂には全身が変身して人間の世界に戻れなくなってしまい、入院する。祖父母の世話を受けることになった兄弟は、祖父母から意外な事実を聞かされる。なんと母親にはかなり若い頃に出産した子供がいるらしい。その事実を知らなかった父親は、結婚後もわだかまりを持っていて、そのことを母親も感じていたが、なんとその子供を里子に出すことを拒否し、今も一緒に暮らしていると言う。実はその子供は生まれつき 返信することもなく、生きているのかどうかもわからない存在だったが、ある日近くにあったサッカーボールをまねてか、ボールに変身してしまったという。子供たちは、自分たちが先日蹴って遊んでいたボールがそのトムだったということを知る。母親は子供たちがそのボールを蹴っていたのを見て、精神がおかしくなったのだった。蹴ってしまったことを後悔する子供たちに精神科医は、今までのようにガレージの隅にしまわれているよりは、皆と遊べて嬉しかったに違いないと諭す。父親がいきなりそのボールを蹴り上げ、子供たち二人がそれを受ける。明るい雰囲気が流れる。やがて一家はサッカーボールを持って海辺に遊びに行く。浜辺で、そして皆でイルカに変身して波間でボール遊ぶ。以上、何度も読み返したくらい、感動的な話だった。「チョップガール」戦時中の話。デートをした相手が、必ず死んでしまうと言う噂になってしまった女性の話。まだまだ数作あるので楽しみだ。



2009年01月10日(土) 今年初めて買った本は?

「怖い絵」 家人に「歴史の中の日本」の購入を頼まれたので今年初めて本屋に行く。地元の啓文堂である。先週の新聞広告の切抜きを店員に見せたところ、平積みではなくかなり奥の棚で一冊のみあった。それはともかく、久しぶりの書店である。このところ、部屋に本が満ち溢れてしまい、苑処理に途方にくれていたため、これからは絶対に図書館で本を借りようと決心し、一ヶ月ほど書店からは遠ざかっていた。しかし、やはり書店に来ると浮き浮きする。煽り文句満載の本の帯を読んでいるだけで楽しい。あれもこれも読まなければというあせりも感じる。2008年度ベストワンなどと書いてあると、内容も確かめずに買いたくなる。しかし、これもまたゴミになる日のことを考えながら冷静に選ぶ。結果、以前買おうと思いながらも辛くも止めた標記の一冊を購入する。午後は知り合いの合唱団の音楽会があったが、合間合間でずっと読んだ。あまり「おおっ!」という発見は今のところない。




2009年01月08日(木) スー・グラフトン著「アリバイのA」読了

やはり犯人は、ヒロインを誘惑した弁護士のチャリー・スコルソーニだった。と、言っても3件の最初の殺人事件は、弁護士ローレンス・ファイフの前妻のグエンで犯人は二人いたことになる。(ちなみに2件の連続殺人は夾竹桃の幹を削ったものを毒薬として用いている。やはり夾竹桃は以前小説でも読んだが、毒なのだ!)このミステリーの魅力は、私立探偵のキンジー・ミルホーンのキャラクターにあることはもちろんであるが、8年間、夫殺しの罪で服役していたニッキ・ファイフもなかなか魅力的であった。しかし、あまり面白くはなかったというのが、正直な感想である。



2009年01月05日(月) スー・グラフトン著「アリバイのA」途中

12月28日(日)年末最後の図書館開館日に駆け込みで借りた9冊のうちの一冊。会社は今日1月5日(月)始まりだが移転だったため昨日から実質の出社。今年初めての読書はこの文庫からとなった。なぜ9冊からこのミステリーを選んだかと言うと、文庫本だからというだけの理由。キンジー・ミルホーンという本人の自己紹介によれば「カリフォルニア州でのライセンスを持った私立探偵。年齢32歳、2度の離婚経験があり、子供はいない」ということになる。冒頭からさらりと数日前に人を殺害し、そのことが心に重くのしかかっている、との記述があり(真ん中まで読んだにもかかわらず、今の今までこの事実を忘れていた。一体誰を殺害したのだろう。なぜ?)依頼人もすごい。夫殺しの罪で8年刑務所に入っていたニッキという資産家の娘。出所後、まっすぐにキンジーのところにやってきたらしい。殺されたのは弁護士で、彼をめぐって前妻、秘書、仕事先の女性などなどいろいろな怪しげな人物が登場する。人物も魅力的だし、合間に出てくる食事が妙に美味しそうだ。もちろんキンジーは無理やりブラックコーヒー2杯で胃に流し込んだり、かなりひどい料理らしいのだが、ケチャップをかけすぎたフライドクラムに付け合せのフレンチフライポテト、ジェリードーナッツ、子牛のポルコルト(角切り肉に玉ねぎくをどっさり入れてパプリカとトマトペーストで煮込んだもの)気分が悪いといいながら食べるコールドバターを塗った一ポンドのポップコーンとは一体なんなのだろう。とにかくこれがカリフォルニア料理なのだろうと思われるかなり雑な料理が列挙される。私にはどれも興味深い。 どうも食べ物のことばかりの感想になってしまった。年始の読書が一年の傾向を決めるというのにこんなことでよいのだろうか。後半の感想は頑張りたい。


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