日々の泡

1998年04月10日(金) 町田 康 くっすん大黒

純文学小説
作者:現代 日本
出版社・値段:文藝春秋 1、429円

芥川賞候補作品。 116回というとそのときは一体なにが受賞したのか、なぜ選から漏れたのか、気になるところです。 図書館でその月の文芸春秋を借りてこようと思いつつ。   それにしても こんなに散らかって混乱している部屋なのになぜ落ち着けるのか? そんな感じの小説です。 カフカなみのわけのわからない世界ですが、実は底辺に「愛」があるところが魅力です。  他に「河原のアバラ」を収録。 



1998年04月08日(水) 町田 康 夫婦茶碗

純文学小説
作者:現代 日本
出版社・値段:新潮社 1300円 はまりました!!

今日ちょうど読み終わったのは町田 康の[夫婦茶碗]好き嫌いはあると思いますが、とにかく面白いです。茶化したような語りの中に作者の[真剣]が感じられます。新しい時代の純文学という触れ込みですが、作者は古風なタイプだと思いました。帯が面白いのでご紹介します。[金がなく職もなく潤いすらない無為の日々。そんな私に人生の茶柱はたつのか]続きは後刻...(すみません 他所に書いたものをそのままコピーしました。1998/04/08



1998年04月06日(月) 舟崎克彦+10 シエスタの庭

その他
作者:現代 日本
出版社・値段:パロル舎 1、700

実験小説とのこと。 船橋克彦がプロローグとエピローグを執筆し後は10人の白百合女子大生がそれぞれの章を受け持って書くという創作演習をそのまま本にしたようです。知人のお嬢さんも執筆しているという事で読みました。それぞれ純文学風もあれば怪奇もの、SFもの、少女小説風もあり、と言う感じで試みとしてはおもしろいと思いました。それぞれのエピソードは並列関係にあるので、リレー小説とは違ってあとがきにもありましたがパッチワークのような感じでした。 学生時代にリレー小説は書いてみたことがありますが、出来はともかく楽しいですね。 98年4月6日



1998年03月30日(月) 浅田次郎 鉄道員

中間小説
作者:現代 日本
出版社・値段:集英社 1500円

97年直木賞受賞作 遅ればせながら読みました。 表題作を含む短編集。[とにかく感動!]という周りの評判でしたが、素直な私はやっぱり感動しました。月曜朝の電車の中でまず[鉄道員]を読みましたが、涙でぐちゃぐちゃになり、さらに[ラブレター]でほとんど号泣ものでした。なぜか出所した男の当日の話が2編ありましたが、社会規範から逸脱しつつも優しさと純粋さを持ちつづけている姿にしみじみと感動を覚えます。(98/3/30)



1998年03月15日(日) 吉田知子 竹の花

純文学小説
作者: 日本
出版社・値段:

短編小説集 何気ない男女の日常生活のほんの綻びから、悪夢、狂気、恐怖などがほの見える恐ろしい小説集です。 著者は「無明長夜」で芥川賞を受賞しましたが、もし小説を書く能力があったとしたらこんな小説を書きたいと思わせる女流作家です。 一番恐かったのは(ネタバレですみませんが)なぜか恋人に次から次へと去られてしまう女の話。 なんとこの女は目を開いたまま眠るという性癖があったのでした。 そりゃあ 恐いわ....。女は去っていく男を一人ずつ殺していくのです。



1998年03月10日(火) マイクルユーディク イエスの遺伝子

SF/ファンタジー小説
作者: U.S.A.
出版社・値段:徳間書店 1,500円? 図書館で借りましょう

イエスの再来を願う秘密結社。この組織の第1規範はイエスを復活させて自分たちの救済を願うこと、そして第2規範は神を冒涜する者に制裁を与えることだった。 しかし第2規範により抹殺しようとしたDNA学者は、同時に第1規範を達成するための鍵をも握っていた。 結社のイエスの血から取り出した遺伝子と同じ遺伝子を持つ人物を探し出そうという計画はガンになった娘をイエスの再生能力により救おうとするDNA学者の目的と一致し、両者は手を組むが...。ネタバレになるのであまり書けませんが、遺伝子情報から作り上げられたイエスのホロスコープが現出するところは感動的でした。 また耳慣れた聖書の一節がぞっとするほど効果的に使われていました。思いつきはすばらしいのですが、ちょっと説得性に欠けるところがありました。 アルジャーノンの一節、人間は神様から与えられたもの以上の物を望んではいけないという言葉を思い出します。 



1998年03月01日(日) ダニエル・キイス アルジャーノンに花束を

SF/ファンタジー小説
作者:現代 U.S.A
出版社・値段:早川書房 ¥1,456

これは1966年に長編化されたものの翻訳ですがもともとは中編として1959年に雑誌に発表されたそうです。 知能指数68の主人公が手術によって超天才になる話..という筋書きはあまりにも有名ですが、実際に読んでみても結末にいたるまで、予想した通りに事は進んでいきます。現代においてはSFという言葉が少々そぐわないほど、実際にあり得る話ですが、とにかく主人公のチャーリーの生きる姿勢には心をうたれます。 面白かったから、感動したから是非お読みくださいとお薦めするにはあまりにつらい一冊ではありますが....。 今回も書店で「アルジャーノンに花束を」の文庫本はどこですか? とたずね、「まだ文庫本になっていません」と即答されました



1998年02月15日(日) 鈴木 秀子 9つの性格

その他
作者: 日本
出版社・値段:PHP 1,429円 エニアグラムによる自分発見法

人間のタイプを9つにわけてその長所、短所などを分析する手引き書のようなもの。エニアグラムとは2千年程前アフガニスタン地方で築かれたとされる人間学の体系とのことです。 ある状況に遭遇したと考えて、自分がどういった態度をとるかによりタイプを判断、タイプ毎に懇切丁寧なアドバイスが書かれています。 なかなかあたっているように思いました。私のタイプを部下に持った上司は「ガラス細工を扱うように接すること」と書いてあったので、上司にもコピーを渡しました。性格判断がお好きな方は気楽にお読みになってもおもしろいと思います。



1998年02月01日(日) Dean Koontz 心の昏き川

ミステリー小説
作者: U.S.A.
出版社・値段:文春文庫 上下 各676円 パソコン利用上級者編

簡単に言ってしまえば逃亡小説なのですが、とにかく追う方も追われる方もパソコン技術を極限まで駆使しています。 私はワープロ、表計算とパソコンを使ってきて、ここ3年ほどようやく通信に手を染めたのですが実はパソコンは通信してこそその真価を発揮するものなのだということをいまさらながら、目からうろこ状態で思い知った気がします。 最後まで謎をひきずっていますし、主人公とその愛犬の関係が本当にすばらしいです。 (このあたり、ちょっと猫にはまねできない!)



1998年01月15日(木) 川端康成 古都

純文学小説
作者: 日本
出版社・値段:

引き裂かれた双子の姉妹が長い年月を経て、再び出会う・・。京都でしか存在し得ない小説。川端康成はこれだけはいいと思ったけど・・。映画にもなったし、有名すぎるほど有名です。川端康成を読んでみようと思った時は、「雪国」ではなくて、ぜひこちらを。


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