ミドルエイジのビジネスマン
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2006年10月01日(日) 富の未来(アルビン・トフラー)

夏休みの読書用に買ったアルビン・トフラー、ハイジ・トフラー共著「富の未来」をもう一度読み返している。と言うのは、同じ著者の「第三の波」も「パワーシフト」も読んでいるはずなのに、何の御利益もなかったからだ。当時ちゃんと真面目に読んでいれば、この日記もハワイの別荘で波の音を聞きながら書いていたかもしれない。

読んでいる途中で「いい事言うねえ」などと思っても、本を置いた途端、何かに感心したような気がするけれども、うまく自分の口では説明できない、というのがいつものパターンだ。欲張らず、気の利いた言葉の一つでも覚えておくと、ビジネスマンの日常会話の中で賢そうにできる。

それがこの一文。
「科学技術の発達をそれぞれ独立した動きとしてとらえるのは間違っている。知識の面でも、経済的利益の面でも、本当に大きな成果が得られるのは、二つ以上の飛躍的な前進が収斂するか、組み合わされたときだ。」

初めて聞いた台詞ではない。ちょっと目端の利いた経営者や研究者なら身をもって実践しているはずだ。多分、「おや、アレとコレを結びつけたら新しい商売になるじゃん」とか「あの分野の研究の方法と成果を自分の研究テーマに当てはめて実験してみると、こういう結果になるんじゃないか」などと日々考えているはずだ。

トフラーが言うのは、もっと発現の規模や飛躍の幅が大きいものだろう。現代は科学技術の進歩が著しいので、色々な成果が様々なものとぶつかり合い、スパークする。思わぬところで、思いがけなく大きな果実を手にすることになるケースが多発するはずだ。

つい先日も仕事で、「半導体の技術と機械的な微細加工技術が細胞の研究と結びつくと、こんな事象を見ることができます。」という映像を見せてもらった。しかも、「この映像を見た人は、まだ日本で百人もいないんじゃないでしょうか。これは研究の道具に過ぎないので、皆さんに使ってもらえば、色々な成果が期待できます」という話だ。

もう一つ気がついたことがある。最近雑誌の記事や評論家のコメントで、コンバージェンスという言葉がやたら出ているような気がしていたのだが、多分その出典がここでいう「収斂(しゅうれん)」だ。確かに、投資分析用の数学用語では使うかもしれないが、そんなに一般的な言葉ではないはずだと思っていたのだ。いち早く英語版で読んでいた人達が使い始めたのだろうか。日本語で言ってよ。収斂でも古臭くて分りにくいな、収束、集中でも分かると思う。

アルビン・トフラー「富の未来」、読みはじめから45ページ目にしてこんなに(偉そうに)語ることのできる安い本だ。実際は上下巻それぞれ1,900円。


2006年09月24日(日) お仕事お持ち帰り

最近どうも、仕事は週末に家でやればいいや、という悪しき習慣ができてしまった。絶好の行楽日和(または畑仕事日和)というのに、一日中篭(こも)ってパソコンに向かっていた。

おまけに、コンピュータで計算していると言うのに、直感的に違う答えが出ていると感じて、あちこち付け合わせをする羽目になって出だしでつまずいてしまった。そうさ、計算させる式が間違っていれば、答えも違って当然だ。

人生の貴重な一日を(あ、二日か)、損したような気分だ。


2006年09月18日(月) 延べ1万人の方々に御礼

画面右下のカウンターは延べ1万人の人に読んでもらったことを示している。ほとんど固有名詞が入っていない、ということは、何か新しい情報を得ようとしてもまずは役に立たないこの日記を、1万人もの方が見てくれたというのは本当にありがたいことだ。

2002年の7月に、あなたも10分で写真と日記の入ったホームページを作れるという雑誌の企画を見ながら、チョコチョコッと作ってみたのだった。その頃は子供たちとアウトドアライフでオートキャンプに行ったり、海に行ったり、あるいはただ単にバーベキューをしたりと題材は豊富だった。

最近は生活も単調になっているので、カウンターが1万を越えたら新機軸で新しいことを始めようかと思っていたのだが、ただ空想するだけで、日々は怠惰に過ぎていくばかりだ。

やりたいことがある、と何年も前に会社を辞めた若者から、しばらく前に自宅にメールが届いた。「お久しぶりです」などというメールのタイトルはほとんどが個人を装った勧誘メールなので、危うく消去してしまうところだった。かろうじて、本人ということが判り、先週日本橋の居酒屋で再会した。

若者は新しい会社で元気に働いているが、なにやら専門的な勉強も続けているそうだ。ずっと、連絡も途絶えていたのだが、ヤフーで「ビジネスマン」を検索していたらこの日記がヒットしたという。普通、この日記を教えるときは「ミドルエイジのビジネスマン」で検索してみてくださいと伝えているので、「ビジネスマン」などという一般的な用語で行き当たるのだろうかと思ったが、上位から39番目、ページ数で言うと4ページ目で発見することができた。

若者との再会がカウンター1万回で起きたのも何かの吉兆かもしれない(あるいは単に酒代をたかられただけかもしれないが)。いずれにしても、ぐうたらと日記を書き続けていることで時々現実の世界に新しい風を起こしている。1万人の皆様、ありがとうございます。


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