ミドルエイジのビジネスマン
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| 2005年12月31日(土) |
前半は忙しく、後半は関心の拡がり |
年末に当たり、週に一度書いている日記を読み返してみた。前半は自分の出張のことや友人たちが会社を去ることについて考えていた。8月に自分も異動となって環境が変わったためか興味の対象が拡がり、また、時間に追われることが少なくなり、自分自身のことも考えるようになった。また、息子たちが大きくなって手がかからなくなって物足りない気持ちもあるが、真っ直ぐ育っているので、先行きには楽観している。
子供たちも大きくなって、もう中学生、クリスマスイブの興奮も「それなりに」程度のものとなった。
手巻き寿司の約束で朝一番に買い出し。大トロをひとりに一切れずつ買おうかという気の小さいお父さんに、マグロの好きな長男は「トロはいらないから、赤身の短冊を買おう」と一見けなげに主張し、結局は大量の赤身も大トロもせしめた。彼は子供をかわいがるお父さんの心理と行動パターンを熟知しているのだ。
次男は宮城県のカキを一袋カゴに入れて密かに目的を達した上、おまけに小さいとき愛は盲目の母親から甘エビを口いっぱいに詰め込まれて以来、海老が嫌いになってしまった兄から、大きなボタン海老を無償で貰う約束をしてご満悦だ。
お父さんは、トリを一羽丸ごと買ったはいいが、4人家族なのに鳥類には鶏モモが2本しか付いてないことに気がついて心を痛め、追加で鶏モモを二本買い足して算数を合わせ、オーブンで丸焼きを作るための指揮命令態勢を取った。
帰ってみると秘書はひとり脱出してスポーツクラブに泳ぎに行っていたらしく家はもぬけの殻だった。手巻き寿司の下ごしらえも、鶏の丸焼きも次男とお父さんがやったので、お母さんの仕事は寿し飯を作ることくらいだ。子育ても楽になったものだ。
もはや、サンタクロースが今どこを飛んでいるかという話題も出ず、なんとも高揚感のないクリスマスパーティとなったが、お父さんは密かにお菓子の詰め込まれた銀の長靴を準備して子供たちが眠りに付くのを待っているという静かなクリスマスイブだ。
師走半ばの日曜日は、冷たい北風が吹く一日だった。いつものように中途半端なエクササイズをやり、いつものように雑誌を抱えてコーヒーを飲みに行った。
ショッピングセンターのコーヒーショップが好きなのは、大きなガラス越しに、若い夫婦が乳母車の赤ちゃんを大事そうに見つめている姿や両親とのお買い物が嬉しくてスキップをしている小さな子供たちの幸せそうな様子を眺めることができるから。小さな幸せがいっぱいという意味では、まあ、ディズニーランドにいるような気分か。
そんな暖かい場所で経済誌を読み、ホウホウ、日本経済はそうなっておるのかと頷いては、小一時間ほど自分がちょっと偉くなったような高揚感に包まれる。ほどなく魔法は解けて、残り少なくなってきた週末の時間を惜しみながら家路につくという、ワンパターン。
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