台所のすみっちょ...風子

 

 

時の流れ - 2003年10月06日(月)

うちの旦那は私より年下。

1年のうち多いときで5つ。少ない時で4つの年の差がある。

付き合った時、私は28歳で彼は23歳であり、

当時の私は、

まだ大学を出て1年ばかしの、青臭いその顔を見つめては

「もしかしてこれって不純異性行為?」とか、

「私って悪い大人?」などと思ったものである。


しかし、やはり若いというのはそれだけで瑞々しく、

また美しくもありで、そんな彼といると、

30に手が届きそうだった私も、

なんだかどんどん若返り、どんどん元気になってゆく自分を感じていた。

そう、彼はいつも私の中では出会った頃のままに若く、

私にとってはファッションリーダーならぬ、ヤングリーダーだった。


だが、先週の深夜。

某テレビ番組に出ていた「175R」(イナゴライダー)というバンドの名前を

実は彼が心の中で「ひゃくななじゅうごごうせん」と読んでいて

どっかの国道にその名前が由来している、と思っていたことが分かり、

「そういえば彼も、、もう30過ぎ、、、」と、

もはや彼が若くはなく、

ヤングリーダーでもなく、、

私とトントンの立場だということに気がついて、、

時の流れの残酷さに、、


愕然とした。


おしまい。



...

リセット - 2003年10月04日(土)

つい先日、

私がバイトするインターネットスポットに

「パソコンもネットもまったく初心者なんですが・・」

という男性がやって来たので、

まず、PCに対する警戒心を無くしてもらい、

操作に慣れさせようと

「いや〜、人生はリセットできませんが、パソコンは  
 間違っても、またやり直しができますから〜」

と、自分の人生に絡めて勇気づけたら、

その人もそんな気持ちがどこかにあったらしく、

というか、その人が私以上にやり直しの効きそうにない

60歳だったので・・・・



睨まれた。



おしまい。


...

ダンデライオン - 2003年10月03日(金)

18歳で東京に出てきた私は、

ユーミンの「ダンデライオン」という曲が好きである。

その曲中の歌詞、

「本当の孤独を今まで知らないの・・」は、まさに

親元を離れ、一人暮らしを初めて間もなかった私自身であった。


けれども、その中でなにより、私の心にジンとしみこんだフレーズ。

それは

「故郷の両親がよこす手紙のような・・ぎこちないぬくもりほど泣きたくなる」

のところ。

手放した子供を心配する気持ちと、

頑張って欲しいという気持ち。

この2つが、ジグザグと複雑に交わり、

手紙の一文、一文をぎこちなくさせる。

離れている親と子の心うちが良くでていると思う。



昨日、新潟の母親から小包が届いた。

ダンボールを開けると、柔らかい緑色をした梨と、

故郷の秋の臭い、そして私が送ってと頼んだ母の手作りのピクルス。

そこには彼女からの手紙も添えられていた。


ここに全文を載せたい。


「ピクルスのリクエストを頂き”チョ〜うれぴぃ”っすッ。

梨はすっぱ味が強いですが、”パパの頂き物のおすそ分けです!

新米は10月中旬位に送りますが、新米ドロボーがはやってるので

家にドロボーが入らないよう、ご用心!きっちり錠を掛けてください

ごめんあそばせ!」


その文面は・・

ぎこちないどころか・・・

あまりにも自然体。


おしまい。


...




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