ありがたや。 - 2003年07月29日(火) 1日人間ドックに行った。 旦那の会社が加入している健康保険組合の もので、家族は、若干の負担金を出せば、 受けられる。 場所は市谷。 曙橋の駅で電車を降り、坂を5分ほど登ると、 組合が運営しているというその施設に到着。 ジャッジャジャ〜ン ものすごくきれいであった。 今日日、どこの保険組合も赤字でヒーヒー言っているというのに、 円柱型の輝くタイル張りの概観はいったい何を表しているのであろう・・。 業界が儲かっているのか? だとしたら、何故もっとうちの旦那の給料は上がらないのか? まさか会社の利益のほとんどが、健保に吸われているのでは? と、考えながら2階の受付へ。 受付を済ませ、看護士や医者のテキパキした指示で、 トントンと胸を触られたり(乳がん検診) キュ〜と血を抜かれたり(血液検査) 焼かれるアジの開きみたいに表になったり裏になったりしつつ レントゲンを撮ったりして、 終ったのは、”1日”と言っておきながら11時半。 で、最後、受付で負担金を払うのと同時に1枚のチケットをもらった。 「お食事券」と書いてある。 「お疲れ様ネ。どうか、付属のレストランで昼でも食って行ってくださいな。」 というのである。 汗水垂らして働いてるのは私でなく旦那。 家族というだけで、健保に対して何の貢献もしていない私に 飯まで食ってけ!とは。 なんと手厚い待遇。なんと太っ腹。 早速、一階のレストランまで行きチケットを渡し案内された席に座ると、 ちょっと前まで帝国ホテルで働いていました、というような 七三分けのテカテカの髪に蝶ネクタイ姿のマネージャーらしき男性が、 「お料理はコースでございまして・・前菜は生ハムのサラダ、メインは ローストビーフ、デザートはマンゴープリンでございます」と、 私の耳元でささやいた。 そのスラスラな語りっぷりといったら、 まるで経典を読み上げる坊主のようであった。 店内を改めて見回した。なかなか品のいい店で期待できそうである。 が、そう思ったのは、あっという間の前菜生ハムサラダまで。 メインのローストビーフは超ごく薄で、また生ハムが出てきたのか? と思ったほどだ。 とはいっても健保に何の貢献もしてない私である。 かざせば向こうの景色が見えそうなローストビーフだが、 どこかにありがたさを見出さなければ、 食す資格がないような気もしないでもない。 ローストビーフといえばイギリス料理。 こんな異国の料理、日本で食べることができるなんて・・ ええ、、食べさせていただけるなんて・・・ と、ひたすら念じ、そして食う私であった。 ありがたや。 おしまい。 ... 夫婦の会話 - 2003年07月26日(土) 私達夫婦は夜、旦那が遅く帰って来る日が 多いことから、平日はほとんど 2人でゆっくり話をすることができない。 深夜、その日あった出来事をお互いが一気に話して、 さあ解散!てな具合である。 そんな貴重なひと時だというのに・・ 最近、旦那がフジテレビの「水10」で宮迫がやっているオカマキャラ の物まねに凝っていて・・・ 私の話に対する彼の答えが・・、 その内容にまったく関係のない・・ 「車、車、車3つで轟(とどろき)ですぅ」という そのキャラの自己紹介であったり・・・ 奇声「キュ〜〜〜〜〜〜〜〜ン」であったりと・・・ 会話が・・ ちっとも・・・ 前に・・・ 進まない・・・ おしまい。 ... 志。 - 2003年07月25日(金) 小さい頃からの私の夢は、画家になることであった。 高校を卒業したら、美大へ行き、そしたら次はパリに 留学し、そして画家になる。 それが、私の描いていた人生のシナリオであった。 先日、銀座に個展を観に行った。 友人のお兄さんのものである。 その絵は写実的で、抽象が好きな私の好む画風ではなかったのだが、 そこに描かれていた沖縄の海たちは、どこか私の故郷新潟のそれにも 似て、一瞬でも私を都会の喧騒から解き放してくれるのだった。 そして夜、旦那が帰ってくるなり、早速この感動を報告。 一通り話した後、口をついて出た言葉は 「あ〜あ、私ももう一度描こうかなぁ〜」であった。 すると、旦那がひと言、 「描きゃいいじゃん」 「え〜、でも十年以上描いてないんだよ〜」と私。 「おまえってさ〜、誰かの個展を見に行くたびに描きたいっていうよなぁ〜 俺さ〜、前から聞こうと思ってたんだけど、なんで絵をやめたわけ〜?」 「う〜ん、就職しちゃったら働いてお金もらうことの方が楽しくなったから。 欲しい服とかい〜っぱいあったし。まあ、要は金に目がくらんだってことだ ね。」 「へっ?・・・・・・・・・・」 その時、スッパリ言い切った私に彼は驚きを隠せずにいた。 ポカンとだらしなく開けられた口は、 まるで、「そんな俗っぽい理由で・・あっさりと?」とでも言いだげであった。 「え〜、でもでも若かったんだしさ〜、、流行の格好したりとか、 美味しいもの食べたりとかしたいじゃん、、学生の頃は貧乏で、 服もヨレヨレで〜、ヨーグルト買うお金もなくてM理に借りたりして、、 その分さ〜、、いい暮らしさ〜、、、」 深夜1時を過ぎた部屋。 私の言い訳と窓から入ってくる虫の音だけが・・ 寂しく・・ 響いていた・・。 おしまい。 ...
|
|