台所のすみっちょ...風子

 

 

神秘。 - 2003年06月04日(水)

例えば、私が結婚できたように、


男と女は


「顔の良さだけで引かれ合うものではない」


とは分かっていても、


電車で乗り合わせた


パッチリとした瞳にサクランボちっくな唇を持ち、


柔らかそげな栗色の髪をサワ〜っと揺らす美しい娘さんと、


ベースのように角張った幅広顔にめざし目を2つ付け、


よほど手先が器用なのでは・・?と思わせるほど、


眉を針金の細さまでに剃り上げた男、


という組み合わせの若いカップルを見たとき、


「いったい彼のどこが良かったのですか?」


と彼女の方に聞いてみたくもなり、また、


「その眉ですが・・彼女と釣り合うように、無理に今風にしてませんか?」


と、彼氏に聞いてみたくもなりで、


男と女が惹かれ合うその神秘について、


改めて不思議さを感ぜずにはいられない私であった。



おしまい。


...

老い NO・2 - 2003年06月02日(月)

近頃、雑誌を見たりすると、

「パリっこは断然スニーカー!」というような

特集が組まれていたり、また、道行く若者などの足下は、

当然のようにそれだったりと、世の中すっかりスニーカーブーム。


そこで、先週の木曜日、

「これは、ボケボケしてられない!」と、

8年前にハワイへ新婚旅行に行った際、購入した黒いコンバースなんぞを、

下駄箱の奥から引っ張り出し、黒いTシャツ、黒いパンツに

そいつを合わせたりなんかして、

「これで、私も10才ぐらいは若く見えるかも・・」と、

街をかっ歩することを試みた。


だが、途中、通りすがりのショーウインドウで自分の姿を確認すると、

そこに、映っていたのは「パリジェンヌ」でも「若くなった女」でもない私。


ハハハ、、、、

そう、足下だけ元気ハツラツなその感じは、

学生の頃、JR中央線沿いに住んでいた時に、

良く日曜日の午後の車内で見かけた、「シルバー登山の会」と

いったような・・高尾山帰りの50、60のおばさん達とそっくりではないか。



ちょっとスニーカーを履いてみただけなのに。


持ち物がリュックではなく、普通のバッグだったことだけが、


「不幸中の幸い」って、、、、、


思えるわけも、、、、、、


なく、、、、



もはや老いは隠しようもない。




おしまい。


...

10時35分 - 2003年05月31日(土)

おととい、朝ご飯のことを旦那からあんなふうに言われ、

一旦は、「起きられないものは致し方ない」と、振り切った私。

だが、しばらくすると、なんだか自分が「ダメ妻」の烙印

を押されたような気がし、「誰に」というわけでもなく、

妙いムカついてもきたので、

今朝は旦那の起床時間である7時半に起きることを決意。

寝る前に目覚ましをしっかりセットして、床に入って数時間。


目を覚ますと、、、、



やっぱり誰もいなかった、、、。


時間は10時35分。

旦那の布団はもぬけのカラ。

家の中は水を打ったように静か。


そして、私は思い出す。

ゲッ!今日は友人M子と待ち合わせしてたんじゃん!・・・・と。

約束は11時半。そこに行くには、家を11時10分には出なければいけない。

もちろん、このスッピン顔が社会的にアリならば、当然間に合うのであるが、

今日一日、すれ違うであろう道行く大勢の人々をギョッと驚かせ、また

不快にさせてもいけない。

慌てて、M子に遅れる旨の電話すると、

こんなことは今日初めてではないというのに、

その声は明るく「いいよー」という優しいもの。


申し訳ない気持ちでいっぱいで、猛ダッシュで洗面所に行くと、

そこには、真新しい洗顔石鹸がソープディッシュの上でキラ〜ン。

石鹸は私と旦那が共用しているもの。

小さくなってしまっていたそれを、昨夜、綺麗に使い切って

しまったのは私。なのに、面倒くさかったので

替えも出さずそのまんまにしていたのである。


白い固まりは言っていた。

「おはよう。お・ね・ぼ・う・さ・ん!」



友人M子の「いいよー」という暖かい声、

石鹸のまばゆい白さ、

そして、ものすごく急いでる自分とを代わる代わる思い・・、

一人前の女として・・

妻として・・・・

ハァ・・・・




こんな私って、、どうよ?



おしまい。


...




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