台所のすみっちょ...風子

 

 

小さい秋 - 2002年10月13日(日)

三連休である。

私には関係ないけど、取り敢えず「三連休だい!わーい!」

とか、人並みに口に出してみる。



各地から紅葉便りもチラチホラ耳に届くようになったし、

まったく呆れるほどの良い季節だ。

紅葉といえば、

私は自慢じゃないが、春は桜を、秋は紅葉を見る事だけは

毎年欠かしたことがないという、実は大和撫子の心を持った女であった。


しかし、その信念がここ3年程すっかり衰えがちである。

何故か?

それは、ズバリ、車がないから。

というか、私の日本を愛でる心は、

車使用の”楽々移動!”の条件があってこそなのである。

そんなわけで、もちろん絶好の行楽日和であるこの3連休も

遠出ナシの紅葉ナシで、我が家は秋のお楽しみとは無関係!と思っていたら、

今日、観葉植物のベンジャミンが紅葉している事に気がついて、

なんか、”小さい秋み〜つけた気分”の私・・。


が、ベンジャミンって紅葉したっけ?

観葉植物って紅葉したっけ?

もともと、うちのベンジャミンはパッと見、いかにも虚弱体質

で、鶏ガラのように貧弱である。

他の観葉植物と比べてもやせっぽちである。

葉っぱの数も花屋の店頭で「私を買ってくださいナ」

とばかりに意気揚々と並べられているベンジャミンよりグ〜〜と少ない。

まるで、会社で居場所のなくなったオヤジといったところ。

そうそう置いてる場所もリビングの”窓際”だし・・なんちって。


分かった!きっとベンジャミンは要らない葉っぱをガンガン落として

来る厳しい冬の到来に向けエネルギーを少しでも蓄えようと

しているのだな。

マジで?

すっかり黄色くなり、落ちるまであと一歩という葉っぱ達を見て、

植物の世界にもリストラの波かぁ〜等と勝手に思う私であった。

で、これでいいのか?

・・いいえ・・・すみません・・・。

                おしまい。


...

振り向けば、闘病・・この非常時に!の巻 - 2002年10月12日(土)

我が家のテレビのチャンネル数が、

突然少なくなってしまった。

そう、あれは10月1日。

戦後最大の勢力!がキャッチコピーの台風が来た日だったのだが、

私はそれを絶対受信機の故障のせいだと思っていた。

で、いつ復帰するのか、今日か明日かとリモコン片手に

「あ〜ん、まだ復帰しなぁ〜い」と、一喜一憂。


9月31日までの我が家のテレビは、NHK、民放の他、

衛星放送の音楽、映画、スポーツ等の専門チャンネルが

ご当地のケーブル局経由で映っていた。

チャンネル数はざっと37個。

それが、1日以来NHK、民放と放送大学、

ショッピング専門チャンネル等、

ケーブル局独自の番組を合わせても11チャンネルという

お粗末な事態になってしまった。



そして、先週の水曜日、私は熱を出した。

横になっていることを強いられるので、テレビをボ〜っと見るぐらい

しかやることがない。

これは、出演者の鼻の穴、鼻毛の一本も見逃すな!

ぐらいテレビに集中できるチャンス!

なのに、映らない。今まで愛してやまなかったチャンネルの数々が・・。

寝込んでるくせに、見応えのないチャンネル数が、

もうつまんなくなくてしょ〜がない。


いつまでも、ウジウジと考えているのもイヤなので、

思い切って経由してるケーブル局に電話をしてみた。

いくら具合が悪くても、私はやる時はやる!女である。

重い体でフラフラしながら、

「すみませ〜ん、今までそちらを経由して見れていたチャンネルが

映らないんですよ〜。」と言ってみると、やけに愛想の良い対応の女性が

待ってました!お客様!とばかりに一気に説明してくれた。

「本来ケーブルと言うのは、1から12チャンネルの範囲で

映るものでして、ところが、最近のチューナー内蔵のビデオですと、

高性能な為、無料以外の有料のチャンネルまで拾ってしまうんですね。

そういう事に今まで対応しきれていなかったのですが、

この度設備が整いまして、10月1日からこちらの方でスクランブルを

かけさせていただいたんです。」

スクランブルって何?よくわかんないけど、もう映んないってこと?

要するに”金も払わず甘い汁を吸ってたヤツらを一掃しました”って

ことだ。


・・・ヘっ?・・・・自由自在に衛星放送が映るのは、

この区のサービスじゃなかったんだ・・・。

うちのビデオが高性能だっただけとは・・。

マジで驚いた。

だってここはドトールもない23区のチベットみたいな場所。だから

「住民の皆さん、せめてこれでも見て楽しんでくださいナ」的な

区のサービスの一環かと思っていたのだ。

エ〜〜〜〜〜、、、イヤダ、イヤダ〜〜〜〜と、心で叫んでみるものの、

なんたって今まで金も払わずタダ見してた訳である。

普段の私なら言っちゃう強い事、

例えば、「スクランブルかける前に知らせろよ!」

とか「急に映らなくするとは失礼だろ!」とは喉まで出かかっても言えない。

すると電話の向こうの女性はそんな私を見透かしたように

「まあ〜、お知らせはしませんでしたがご了承ください!」とキッパリ。

そのトーンがスゴク爽やかなだけに・・う〜〜ん、憎たらしい・・・。


37対11・・・この落差・・悲しい・・・

こんなにせつない気持ちは久しぶりだ。

まるで、好きな男と別れた時のように心にポッカリと

穴が空いてしまったような感じである。

だいたいこの非常時になんだい!こういう時に

人を楽しませてこそテレビじゃん!

も〜〜〜、、絶対、引っ越してやる!

リモコンで1〜12のチャンネルの間を行ったり来たりしながら、

布団の上でじたんだを踏む私であった。

                             おしまい。


...

満腹パラダイス - 2002年10月11日(金)

月曜日の夜10時、旦那が3泊4日の出張からやっと帰ってきた。

久しぶりに会ったので、改めて「モアイ像にソックリだ」と、

迎える笑顔の下でこっそりと再発見してみたりする。


で、4日ぶりに帰って来た旦那が荷物を置くのもそこそこに、

体温計を脇の下のちょこんと入れて、熱を測り始めた。

顔色も悪く、咳も出る。

熱はなんとなんと39度であった。

普通に考えれば、休みもなく九州に飛んだのだから、

”体がお疲れで風邪引いたのね”ということだ。

だが、私は気がついていた。

この熱が実は「満腹熱」だということを。



「満腹熱」というのは、

食いしん坊な野郎が、大量に見境なく食事を

することによって出る熱のこと。

もしくは、めったに口にしない高級な物を

たらふく食べた場合に出る熱。

前者は、

消化時に胃が活動するも、入ってる量が多過ぎて、

オーバーヒートをした為に出てしまい、

そして後者は高級な食い物に対する免疫不足で、

異物大量に入りました〜、やっつけまぁ〜す!”と

体が戦う過程で出るのである。


ホントかよ。


そもそも、私が彼のその”満腹パラダイス”加減を知ったのは、

出張3日目の夜、彼が携帯で博多の街からかけてきた一本の

電話によってであった。

彼は佐賀に叔母さんが、博多には友人がいる。

聞けば、一日目の夜は友人のおごりで

蟹三昧(蟹雑炊付き)のコース。

2日目の夜は叔母さんのおごりで佐賀の海の幸を

たらふく食らい、3日目の昼はこれまた叔母さん持ちで鰻丼の特上、

そして特筆すべきは、私にそうやって電話を入れる直前まで、

友人のおごりで、寿司を食い放題していたということ。

回転寿司ではない、白い板前帽をかぶった職人さんが

にぎにぎしてくれる店だ。

上質なトロやウニが彼の思うまま。


どういう事なのか!?

これでは、出張という名の

「九州の秋を食らう!魅惑の佐賀、福岡グルメツアー!」

ではないのか!?

博多の街をかっ歩しながら、私に延々と語られる満腹話。

それを延々と聞かされる微熱持ちの私。

その上、途中でラーメンの店を見つけた彼は

「おっ!博多ラーメンの店だ!ホラ、店のテーマソング、聞こえる〜?

俺、最後にこれ食って帰るわ〜、じゃあね〜〜」

と電話をプツリ。

確かに受話器の向こうでは、

”博多オ〜ジャンオ〜ジャンジャン!!””博多オ〜ジャンオ〜ジャンジャ

ン!!”

と、ただオ〜ジャンジャンというフレーズを

繰り返すだけの曲が流れていた。

その不思議な音色に心惹かれるのも分からんわけではない。

だが、

まだ食うか。


私と電話している最中もヤツは

「もっと食いたい・・もっと食いたい・・」と、

視角と臭覚を研ぎ澄ましていたに違いない。



布団の中で辛そうにしている彼。

それは食の桃源郷を楽しみ過ぎた男の悲しい結末であった。


恐ろしや、「満腹パラダイス」


                おしまい。



...




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