雪さんすきすき日記
リサイクル戦術シミュレーション『リサイクルプリンセス』 倒れてもその場で復活するリサイクルSLG。全力で応援中!
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2017年11月27日(月) 「デルタジール」のこと

 今日は機器トラブルが起きて、昼休み返上で対処。おかげで午後には復旧したが、普段は半年は持つ消耗品の部分が2か月で駄目になってしまったのはどういうことなのかと。

 「デルタジール」今日はNORMAL5面と7面の練習を重点的に。5面はやはり実力避け無くしては倒せない。そんなに難しい避けでもないが、やはり重圧は結構ある。7面は道中は問題なく、ラスボスだけ。そのラスボスも一応パターンらしきものは出来た。とにかく速攻が大事なので、本番でもしっかり通用させるようにパターンを頭に叩き込んでおかないと。

 というわけで、「デルタジール」(TRIANGLE SERVICE)の感想を。
 パワーアップの自由度の高さと、敵弾を消すブラックホール弾、そして敵の倒し方などにより分岐が生じるのが特徴の縦STG。元はアーケードゲームだったらしいが、ゲーセンで見かけたことは無かった。
 操作は移動とショット、ボムと実に簡素。敵を倒したときに出現する粒子を集めてエネルギーを溜め、一定以上溜まったときにショット長押しでブラックホール弾を撃てる。ブラックホール弾は一定時間留まり、そこに触れた敵弾は消滅して得点アイテムとなる。ブラックホール弾の効果時間は溜めたエネルギー量に比例する。
 ショットはワイド、ホーミング、レーザーの3種類。全10段階だが、取った色の数に応じてそれぞれの武器のパワーアップがなされる。例えば赤4、緑3、青3のような複合したパワーアップも可能。
 道中の敵の倒し方によって道中分岐が発生する面があるが、分岐先は総じて高難易度となっている。また、2面と4面では、ボスを倒したときに画面の左右どちらかにいるかで、次の3面と5面がABどちらかに分岐する。全7面。

 B級STGがプレイしたい欲に駆られていたときに、丁度Steamのセールで良さそうなSTGを見つけたのがこの作品だった。見た目からしてB級STGに間違いないと直感したが、実際にプレイしてみてその直感は正しかった。
 どのあたりがB級かというと、
・敵弾が見にくい
・パワーアップの自由度の高さを謳っておきながら、実質赤一択
・そのくせ、パワーアップアイテムの変化が速いので、事故(実質パワーダウン)が起こりやすい
・そこから回復するには同じ色のパワーアップアイテムを10個続けて取らなければならない厳しさ
・稼ぎはともかく普通にクリアする分には存在感の薄いブラックホール弾(一応、3箇所ほど活躍の場はある)
・分岐の条件がそれほど腕前を必要としないのに、分岐先は難易度が跳ね上がる調整の雑さ
・とにかく敵弾が見にくい
 こういう隙の多さが実にB級で、B級STGをプレイしたいという欲求を見事に叶えてくれた。
 とはいえ、元々アーケードゲームだっただけあって、難易度はVERY EASYでもかなりの手応えできちんとパータンの構築が要求された。攻略自体はかなり腰を入れて行う必要があり、上達の過程が楽しめたのは普通のSTGと大差なかった。とはいえ、やはり敵弾の見にくさには辟易させられるところもあったが。
 とりあえずVERY EASYはノーミスクリアできたので、NORMALでもノーミスクリアまで挑戦したいところ。


2017年11月26日(日) 「BOOR」のこと

 9時半頃起床。シャツにアイロンを掛けようと思ったら、リビングが母親の着物に占領されていたので無念の見送り。

 今日はSteamのセールで100円を切っていたのでうっかり買ってしまった「BOOR」(DazlogStudio)をプレイ。
 主人公の少女は宇宙船で航行中に不意の攻撃を受けて、地球から遠く離れたコロニーのEDENに不時着する。しかし、EDENには人影は無く、ロボットに支配されていた。少女は持ち前の分身能力を用いてEDENを探索し、その謎に迫る。
 この作品は2Dパズルアクション。主人公の持つ分身能力で仕掛けを解いて出口を目指す。
 操作は左右移動とジャンプ、分身。分身を出現させると、プレイヤーはその分身を操作することになる。分身の身体能力は自機と全く同じだが、一定時間が経過すると消えてしまう。ただし、道中に落ちているアイテムを取ることで、経過時間が初期化される。
 道中には様々なスイッチが登場し、それらを操作することで壁が出たり消えたりする等対応した場所に変化が起こる。その変化を上手に組み合わせて出口に到達するとその面はクリアとなり、次の面が始まる。時には敵も出現するが、自機には攻撃能力は無いので自力で倒すことはできない。仕掛けを使って倒せる場面もあるが、場合によっては敵の力を借りて仕掛けの操作や障害物の破壊を行うこともある。ボス戦もあるが、基本的には攻撃から逃げることが中心である。
 敵の攻撃を受けたり、棘などの障害物に触れる、地形の無い場所に落下するとミスとなり、最初からやり直し。

 自機の分身を使ってパズルを解いていく内容だが、この分身の多様な用途が実に面白い。分身の用途は基本的には自機が行けない場所にあるスイッチの操作であるが、それ以外にも敵の攻撃を誘発したり、攻撃の囮になったり、敵の攻撃を防ぐ盾にもなったりと、活用の幅がとても広い。自機と分身がNPCや敵と協力して全てのスイッチを同時に押すといった仕掛けもあり、分身のシステムを活かした面構成には随分と感心させられた。また、解くべき仕掛けの数も1つの面につき多くても3つ程度なので、ミスをして最初からのやり直しもさほど苦にならず軽快に進められたところも好印象である。
 パズル要素も高いが、アクション要素もそれなりに高いのもこの作品の特徴である。序盤の面こそパズル要素が主体だが、ボス戦や終盤では結構なアクションを要求された。特に、終盤での重力が反転した状態でのジャンプアクションは中々に手ごわかった。ただ、それほど厳密な操作を要求される場面は無く、全体的にはアクション要素も楽しめるパズルゲームという内容であった。
 演出面でも特徴的な要素がある。白、黒、赤の3色で描かれた、陰影の極端に少ない平面的なグラフィックがこの作品独自の表現技法で、一目見て強く印象付けられた。また、「WELCOME TO EDEN」と書かれた看板の根本に人骨が転がっていたり、多数のモニタに映った目に監視されたりと、EDENに起きている不穏な事態を容易に連想させる演出が多く、物悲しげな音楽と相まって物語面でも興味を惹かれるものがあった。

 軽快に進む道中面に比べて、ボス戦の冗長さは大いに気になったところである。基本的にはボスの攻撃を一通り避けて、その後に何らかの条件でボスにダメージを与えるというのを3回繰り返すと勝利なのだが、この攻撃を一通り避けるというのが結構長く、ミスをするとまた最初からというのが結構げんなりした。自機に攻撃手段が無いのでこのような戦闘になるのはやむを得ないが、やはり道中の能動的に仕掛けを解く楽しさに比べて受動的な戦闘は面白みに欠けたのが正直なところである。

 ゲームは3時間ほどで全実績を解除してクリア。パズルゲームの難易度としては高くは無いが、それでも分身というシステムを上手く活用する面構成が多く、システムの面白さは十分に堪能できた。隠しアイテムの歯車はさすがに全ては見つけられなかったが、歯車は5個取れば実績を解除するには十分なので良しとする。
 あと、道中仲間になったNPCが突然の別れの後の劇的な再開と終盤に大活躍したのが実に痛快で、物語も大団円で大満足の結末であった。

 なお、日本語には対応していないが、文章自体は平易な英語であり、スマホのGoogle翻訳を併用して読んでいけば内容はほぼ理解できた。Google翻訳は日本語非対応のゲームには必須のアプリである。


2017年11月25日(土) 「救う」のこと

 9時半頃起床。

 今日は一日かけて「救う」(いくちおすてご)をクリアしたので、その感想を。
 角の生えた少女が竜を「救う」ために戦う2Dアクション。
 操作は左右移動と剣での攻撃、盾での防御、魔法での回復。移動は2回入力でダッシュの後高速移動となる。剣は2回まで連続攻撃が可能。防御はあらゆる敵の攻撃を防ぐことができるが、体力は削られる。魔法は押しっぱなしで体力を半分回復する。
 ゲームの進行は、基本的に敵の竜との一対一(2周目は竜が2体になる)。敵の竜は画面を半分程も覆うほどの巨大な姿をしており、当然ながら攻撃も強烈で、一発でも当たれば吹き飛ばされてしまう。基本的には敵の攻撃を防御で受けつつ、体力も回復しながら数少ない隙に攻撃を当てていく。敵の体力が無くなると勝利で、自機の体力が無くなるとゲームオーバー。ただし、何度でもその場からコンティニューができる。

 ドット絵で描かれた画面を半分ほども覆う巨大な竜が、自機と同じ平面上だけでなく画面の手前や奥にまで俊敏に動き回る姿は実に躍動感に溢れており、それだけで大層驚かされた。このドット絵に費やした労力を想像するに、製作者の並々ならぬ熱意を感じ取ることができる。なお、対峙する竜は火炎竜、樹木竜、溶岩竜、雷雲竜、最後の竜の5体。いずれも名前にちなんだ個性的な容姿をしている。火炎竜と溶岩流はいかつい西洋風の竜で、樹木竜と最後の竜は胴が長い東洋風の龍。雷雲竜はふわふわもこもこした、竜というより巨大な獣といった感じである。どの竜も印象深い容姿で、それもこの作品の大きな特徴である。特に、最後の竜の純白の美しい動きはとても幻想的で、思わず感嘆の声を上げてしまった(そして、2周目にそれが2体登場したときには加えて絶望で鳥肌が立った)。

 竜のその巨体に似つかわしくない移動速度は正しく脅威の一言に尽きるし、そこから繰り出されるパンチや突進、火炎、熱線、雷撃といった数々の攻撃は当たったら脆弱な自機など即吹き飛ばされてしまうほどの威力である。そんな竜へとがむしゃらに突っ込んでも竜の強力な攻撃の前に到底太刀打ちできず即ゲームオーバーとなること必至。プレイヤーは終始防戦一方で、敵の攻撃を受けつつ、数少ない攻撃の機会に着実に剣をたたき込むこととなる。ただし、敵の攻撃を防御しているだけでも体力は減っていくので、これまた隙を見て体力を回復させなければならない。竜と戦うには攻撃の機会を伺えるまでひたすら耐える忍耐力と、体力が減っても焦らずに的確な操作を判断できる冷静さが要求され、竜の派手な動きや攻撃とは裏腹にひたすら地味な攻撃を続けることとなる。この辺りは極めて人を選ぶ要因になるかと思われる。さらに、竜の暴力的な攻撃には予兆の無いものもあり、しばしば理不尽なやられ方をすることもある。なので、竜と戦うには前述の能力が必要だが、竜に勝つには幾ばくかの運も必要となるところが、さらに人を選ぶかもしれない。

 見た目とは裏腹に地味なゲーム内容であり、時には理不尽なやられ方もすることで調整面での粗削りさも否めない。しかし、脆弱な人が巨大な竜と戦うということは、つまりはこういうことではなかろうか。人の弱き力では到底竜と対峙することなど敵わず、この自機も全ての攻撃を受ける防御と無限に使える回復魔法という超常的な力を持ってして、ようやく竜と戦うことが出来ている。そこから先に必要なのは人としての知恵だがそれだけでは勝つには不十分で、運による加護があって初めて勝利をつかみ取ることができる。そう考えると、この作品の全てが腑に落ちた。そして、竜との戦いを通して、竜というのは普通の人が戦って勝てるほどの弱い存在ではなく、ひたすらに強大な力を持つ畏怖すべき種族であるという、製作者の竜に対する敬意も感じ取ることができた。それは、緻密に描かれた数々の竜の姿にも如実に表れている。

 このゲームはコンボによる攻めを主体としたシステムでも十分に通用する内容であるし、そちらの方がプレイヤーへの受けは良かったかと思われる。しかし、そうしなかったのは、竜に敬意を表し、製作者ならではの竜との戦闘というものを描きたかったという想いがあったのだろう。この作品をプレイして、そういう製作者の想いを感じとることが出来たような気がした。本当に製作者がそのような想いを持っていたかどうかは別として、そういう製作者の主張のようなものが感じられた作品に出合えたのは素直に嬉しい限りである。次回作「そこへ向かう」も竜が主役の作品のようで、今から完成が待ち遠しい。
 ただ、少女が竜の何を救ったのか、察しの悪い私にはクリアしても分からなかったのが残念。

 1体でさえ強大な力を持つ竜なのに、2周目は2体同時に相手にしなければならないという絶望的な状況だったが、何とか2周目も全員ノーコンティニューでクリアして全実績を解除。一番辛かったのは3面の火炎竜と溶岩竜。どちらも強力な飛び道具を持っており、それらの攻撃の組み合わせによっては喰らったものなら即ゲームオーバーという場面も珍しくなく、とにかく冷静さと運が大事だった。それ以降の面はこの面に比べたら楽なもので、ラスボスも2体いた割には大分手加減してくれて回復の隙が十分にあり、初見でクリアできた。


2017年11月24日(金) 「デルタジール」のこと

 遥か昔に作られたエクセルのマクロを解読して改造するという仕事に午後一杯費やそうと意気込んでいたが、いざ着手すると30分で終わった。

 「デルタジール」NORMAL開始。とりあえず、コンティニューしてクリアはできた。道中はVERY EASYのパターンがそのまま通用するけど、ボスは攻撃が若干激しくなって、耐久力が結構上昇していた。5面ボスとラスボスが要練習。

 「Portal」は上級マップは全てクリアできたが、ポータルチャレンジは諦めて切り上げることに。


2017年11月23日(木) 休日のこと

 9時半頃起床。また休日に雨である。といっても、出かける予定も無いのだが。
 午前中は「デルタジール」をプレイ。2時間ほどプレイして、ついにVERY EASYを1コインクリアを達成。しかも、パターンが完全につながってノーミスというおまけつき。初クリアにしては上出来すぎる。その後、NORMAL1位の方のリプレイを拝見したら、ラスボス最終段階が実はかなり楽勝だということが判明して非常に参考になった。明日からNORMALに挑戦してみようかと。

 午後は突発的に「Portal」をプレイ。取り残していた実績が少し前から気になっていたのだが、いかんせんプレイしたのが10年前と古すぎて上級マップやポータルチャレンジが選択できず、もう一度クリアしなければならなかった。何だかラジオを所定の位置まで持っていく実績が追加されていたので、それを埋めるついでにクリア。やはり、基本的ルール以外はすっかり忘れていたので、新しいゲームをプレイする感覚で楽しめた。しかし、このシステムの完成度は本当に高い。10年経った今でも見事なまでに通用する。
 クリアしたのでまずは上級マップに挑戦して2つほどクリア。当時はWASDに慣れていなかったこともあってクリアなんて絶対無理だと思っていたのだが、FPSをいろいろとクリアしてきた今ではそうでもなかった。


2017年11月21日(火) 続・「デルタジール」のこと

 「デルタジール」今日はVERY EASYをコンティニューありでクリア。ラスボス第一段階と第二段階は一応パターン化出来た気がするが、最終段階はボム連打しか無さそうな気が。
 最後の実績が1コインクリアなので、続いて通しクリアを目指すことに。最初に立ちはだかったのが5面ボス。こちらも一応パターンらしきものは出来たが、実力避けが結構求められるので安定させるのは大変かも。5面ボスと6面道中を安定させれば、クリアは見えるはず、


2017年11月20日(月) 「デルタジール」のこと

 今日から「デルタジール」を再開。
 とりあえず、VERY EASYでコンティニューしながら最終面までは到達。しかし、最終面はコンティニューすると面の最初に戻されてしまうので、ごり押しでクリアすることができないのであった。ちゃんと攻略しなければならない。
 道中の分岐は、どちらもA面の方が楽そう。


2017年11月19日(日) 休日のこと

 11時頃起床。
 ご飯食べた以外はずっと寝てた。


2017年11月18日(土) 続々・「AGARTHA」のこと

 9時半頃起床。午前中はイオンモールに行って新しい服を買ってきた。そのついでにフードコートに寄ってみたのだが、予想以上に充実していて驚き。まさか、地元にペッパーランチがあるとは夢にも思っていなかったのである。ちなみに、食べたのは銀だこ。
 午後は診察。もう睡眠導入剤に頼らなくても良くなったので、今回で薬を1つ減らすことができた。めでたい。

 「AGARTHA」(神奈川電子技術研究所)の感想を。
 8人の冒険者が、地底深くの理想郷「アガルタ」を目指して探検する2Dアクションゲーム。
 操作は左右移動とジャンプ、ショット、武器切り替え、ショット方向固定、自爆。最大8人の冒険者から1人を選び、次に探検する面を選択。その面のゴールに到達するとクリアとなり、次の面に挑戦することができるようになる。特定の面にはボスが登場する。
 地底は砂や岩、草、水、氷、溶岩、オイルなど多数の地形で構成されている。そして、これらの地形は自然現象そのままの振る舞いを見せる。例えば、水を熱したら蒸気になり、その蒸気を冷却すると水に戻り、更に冷却すると氷になる。その他にも溶岩は冷やすと岩になり、オイルに火を付けると燃えて無くなるなど、様々な自然現象がセルオートマトンを利用して再現されているのがこの作品の大きな特徴である。
 また、各冒険者はそれぞれ4種類の武器を持つが、武器は敵への攻撃や地形の破壊だけでなく、加熱や冷却などこれらの自然現象も引き起こすことができるものもあり、それ以外にも移動や物質変化、増殖など多種多様である。プレイヤーは所持している武器で自然現象の変化を上手く引き起こしてして、ゴールまでの道を切り開く。
 冒険者は敵の攻撃を受けたり地形からダメージを受けて体力が無くなるか、水中や地中など息のできない場所に居続けて空気が無くなるとミスとなる。敵を倒すとたまに出現する肉や、地底に落ちている宝石を一定数集めると、新たな冒険者を購入することができる。

 やはり、セルオートマトンによる自然現象の再現がこの作品の大きな見どころであろう。実際の自然現象をかなり誇張して表現しているので、例えば蒸気を冷やして湖を作り対岸に渡ったり、溶岩を冷やしてできた岩の上を渡り歩くなど、プレイヤーの操作次第で劇的な地形変化を起こすことができるのが非常に面白い。というか、普通に水を熱したら蒸気になったり、溶岩を冷やすと石になったりと、セルオートマトンで再現された自然現象を見ただけでも、この作品からは大きな感動を受けた。
 各面ともゴールへの道など用意されていないに等しく、冒険者の前に立ちはだかる地形をどう乗り越えていくかに知恵を絞ることになる。この、道なき道を切り開いて先に進むことに対する手応えが、いかにも冒険しているという感じがして、そこに斬新な魅力を感じた。また、時には待つことで道が開けたり、逆に時間が経過すると手詰まりになったりと、自然現象の変化を上手くゲームに利用したところも感心させられた。加えて、分岐の条件となる隠し出口の場所が実に巧妙で、でも何かありそうな雰囲気がする場所にしっかりと配置されており、隠し出口の存在自体も全体マップからちゃんと推測できるようになっていて、これらの隠し出口を探すのもゲームを進める上で大きな刺激となり楽しめた。
 攻略に用いた冒険者は、大体は攻撃手段に富んだ魔法使いか移動能力の高いエスパーで事足りた。特に、魔法使いはボス戦で威力を発揮し、最初のボス(この時点では魔法使いはいない)とラスボス以外は全員魔法使いで倒すことができたくらい使い勝手の良いキャラであった。そして、この2人でどうしようもないときに他のキャラの使用を検討するという感じで進めていった。この2人以外のキャラは所持する武器の癖が強く汎用性に乏しいが、逆に特定の面では大きな活躍を見せてくれる。風水師など活躍できる場面は数えるほどであったが、とある面の隠し出口への到達に必須だったり、それぞれのキャラを活躍できるようにしっかりと作られている面構成にキャラ選択の意義を感じられた次第である。ただ、ロボットと農夫は取得条件が厳しいくて、全面クリア後に取得できたから、実質6人の冒険者で攻略できたことになる。そういえば、冒険者の面々がどれも個性的だったのも、神電研らしいと感じたところである。
 ただ、通常面の手応えが十分だったのに対して、ボス戦は最初のボスとラスボスを除いて接近して攻撃を当て続けるだけで倒せたというのが、やや拍子抜けという感じがした。ボス戦が展開の抑揚になっていないというのが率直なところである。それにしても、無限増殖するラスボスはアルケミスト以外で倒す方法がまるで思い浮かばないのだが。
 画面の描画は昔のゲームのドット絵を意識した感じで、音楽もチップチューンと、古風な雰囲気の演出については、まずはセルオートマトンによる自然現象の表現ありきかという印象。セルオートマトンの描写が荒いドット絵と相性が良く、その古風な見た目から音楽もチップチューンにしたのではないかと推測される。でも、楽曲はどれも冒険心を高揚させるように作曲されており、チップチューンの音色も併せてゲームに良く合っていた。

 セルオートマトンによる自然現象の再現という技術的な側面と、立ちはだかる自然を相手に道なき道を突き進むというゲーム的な側面が上手く合致した、非常に独創性が高く独自の面白さを持った作品であった。この辺りの職人芸的な仕上がりに、さすが長年同人ゲームを作っている神奈川電子技術研究所であると思った次第である。
 そして、私の中ではこの作品は同人ゲームであるという思いを特に強く抱いた。拍子抜けしたボス戦のような隙のある作りに、洗練されたインディーゲームではなく、どこかあか抜けないところが逆に魅力である「同人ゲーム」なのである。


2017年11月17日(金) 続・「AGARTHA」のこと

 「AGARTHA」今日は一気にクリアまで進めた。
 終盤の面は隠し出口が中々巧妙に隠されていて、でも何となく目星も付く辺りがとても上手くて感心させられた。あと、風水師など特定のキャラだとクリアが格段に楽になる面もあり、キャラの使い分けの意義が見受けられたところが好感触。
 ラスボスはライフゲームの法則に従って無限増殖する物体。もちろん、増殖してからでは遅いので、速攻勝負となる。アルケミストで敵を蒸気にしまくって何とか倒すことができたが、確実に倒せる方法は思い浮かばなかった。

 クリア直前にロボットを、クリア後に農夫を入手。ロボットは肉稼ぎに役立ったが、攻略にはあまり向かないかも。農夫は草を生やすことで上に登れるのだが、使いどころが難しい。結局、この2キャラは使わずにクリアまで到達できたし。


氷室 万寿 |MAIL
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