雪さんすきすき日記
倒れてもその場で復活するリサイクルSLG。全力で応援中!
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午前中に起きて、シャツにアイロンかけて、部屋の掃除をして、つくばの西武に服を買いに行くという一般人らしき日中を過ごす。 西武は丁度セールの最中で、カード会員限定で10〜20%値引きとのことだったので、良い機会だと思いセーターを1着買う予定だったところを2着購入。さらに、知人から教えてもらった無印良品の着る毛布も購入。外着から部屋着まで充実を図ることができた。 それにしても、着る毛布の破壊力の高さは随所で目にしていたものの、実際に着てみて納得。その暖かさに包まれると、何もせず横になりたくなってしまう。しかし、ちょっと臭いが気になったので、1回洗った方が良さそう。
夜になって「VERSH」(FEGS)を開始。戦闘機を操り敵の兵器を破壊していく縦STG。物語らしきものは無く、敵も空中物のみと至って簡素な内容である。 自機の攻撃は前方ショットとホーミングレーザー、そしてボムと、こちらも基本的な装備。ショットとホーミングレーザーはショットボタンを押すと同時に発射される。パワーアップはアイテムによるショットとホーミングレーザー独自に強化されるが、合計で最大8段階となっているのが特徴。例えば、ショット4、ホーミング4でショットを強化すると、ショット5のホーミング3となる。また、稼ぎ要素として、「バトルガレッガ」のように続けて取るとスコアが上昇し、落とすと最初からの勲章システムを実装している。
非弾幕STGとしては非常に基本に忠実な作りで目新しさは無いものの、道中の敵配置やボスの攻撃などの調整に手堅さが感じられる。種類に応じて特徴的な攻撃を仕掛けてくる中型機の出現頻度を高くすることで敵の攻撃に抑揚を付けており、耐久力もそれほど高くないことから破壊の手応えも頻繁に感じ取ることができる辺りに、製作者の意図が如実に感じられて好印象。ボス戦では、複数の攻撃の周期を徐々にずらす手法が多く、自ずと実力避けが要求される。3面くらいから相応の弾避け能力が無いとボム頼りになるかと。 また、中型機やボスの攻撃時の演出の芸が細かい。砲台の向きに弾を撃つのは当然として、弾を撃つたびに一々砲門を開閉するとか、大型弾を撃つと砲門が反動で動くなど、プレイ中はとても見る暇は無いのでリプレイで確認するとそのこだわりに驚かされる。敵兵器の形状も多彩で、中にはどうやって空を飛ぶのか疑問に思えるものもあるが、それらを含めて往年の縦STGを彷彿させるものがある。1画面に収まらないラスボスの迫力は中々のものであった。あと、パワーアップアイテムの周囲に回っている赤い部分が1周するとショットとホーミングが切り替わるところも細かいところだが実に嬉しい配慮であった。
内容に斬新さは無いものの手堅く纏められており、その上で随所から製作者のこだわりも感じられる、ある意味とても同人ゲームらしい作品であった。 とりあえずコンティニューしてクリアしたものの、4面以降のボスの本気度合いが高いのと残機に余裕が無いので、ノーコンティニュークリアはかなり難しそう。4面ボスからはボムを惜しみなく使わないと。あと、パワーアップはホーミング8が良さそう。道中は小型機を殲滅できて、ボス戦でも攻撃を100%当てられるのが大きな強み。
| 2013年11月14日(木) |
「ClockQuarter」のこと |
今日から「NonetConcertoDistortion」をプレイしようと思ったが、昨日までの仕事の猛攻が一段落してどっと疲れたので、ちょっと軽めの作品に切り替え。 というわけで、選んだのは「ClockQuarter」(白黒Station)。電脳世界に迷い込んだ女の子が敵を撃ち落していく縦STG。 ゲームモードは時間が続く限りプレイできるエンドレス、3分間のスコアアタック、一定数の敵を倒す時間を競うタイムアタック、1ミス即終了のワンデッドの4つ。いずれもスコアアタックに特化したモードである。 武器はショットとサブ、クロックアップにクロックダウン。ショットは全モード共通だが、サブは各モードでそれぞれ異なる。クロックアップ、クロックダウンはこの作品の特徴で、ゲームの進行速度を任意に上昇または低下させることができる。速度が上昇すれば次々と敵が出現してより多くの敵を倒せるし、逆に速度を低下させれば敵弾が避けやすくなったり、攻撃を集中させることができる。また、クロックアップ中はレベルの上昇が低く、逆にクロックダウン中は上昇が速くなる。レベルは敵の攻撃の激しさと、敵の得点にかかる倍率に影響する。
敵の出現パターンはいくつかの決まったパターンからランダムで選ばれるので、敵の出現パターンを見極めてから対処することとなる。パターン数はそれなりにあるが、プレイしていれば自ずと覚えていける程度。 高得点のためには序盤でクロックダウンしてレベルを上げて、その後はクロックアップで駆け抜けることに。ちなみに、私はクロックアップ2.0倍が限界で、それ以上は敵弾に反応できなくなった。各モードとも最後にはボスが出現して倒すとクリア。エンドレスやワンデッドでも終わってしまうのはやや寂しい気が。
各モードともサブ武器や終了条件など特徴付けは明確なのだが、敵の出現パターンが全モードほぼ共通(全てではないが)で、しかも最初から最後まで出現パターンの種類が変化しないためか、全体的に抑揚に乏しい印象。そのせいか、各モードボスを倒したら満足してしまった。あと、一部のサブ武器はゲージが必要なのだが、そのゲージの視認性がお世辞にも良いとは思えないのも気になったところ。ゲームの進行速度を任意に変化できるシステムは高速にするほど高速弾STGと化してかなり愉快なので、5.0倍とかに対応できればまた違った世界が見えるのかもしれない。 スコアの実績も5,000万を超えたところまでで、それ以上はもっとクロックアップして早回ししないと狙えなさそう。あるいは、苛烈なボスの攻撃を避けながらボスで稼ぐか。いずれにせよ、ここが自分の限界かと。
あと、昨日のネットランキング1位は、その日のうちに抜かれた。まあ、3日で出したスコアだし、そんなものかと。
| 2013年11月13日(水) |
続々・「機械種子」のこと |
というわけで、120万点台の大台に乗せて、ネットランキング1位獲得。
 1面と2面でかなりスコアを上乗せできたので、後は通常通りのプレイでも何とか120万に到達できた。スコアを狙うと早回しが尚更重要になるのだが、ミスしても不利益が無いので割と大雑把で勢いに任せても何とかなってしまうところが楽しい。
GENOCIDE HARD以外にも倍速モードや更に高難易度モードもあるが、とりあえずGENOCIDE HARDで満足したので一段落。たまにVERY HARDを強化しまくってプレイすると鬱憤を晴らすことができそうである。
| 2013年11月12日(火) |
続・「機械種子」のこと |
今季初の車内暖房。いきなり寒くなった。
「機械種子」強化しまくりでVERY HARDをノーコンティニュークリア達成。結局、ショットは125%まで強化して、後はアイテム回収範囲×2の速度上昇×2まで。あとはボスをボバーンごり押しで破壊。 で、プレイして思った。接射で連射が速くなるのだが、画面上部でも同じことが起きている。ならば、画面上方に張り付けばたとえ強化無しでもそれなりの強さになるのではなかろうかと。早回しのシステムも強調していたし、強化無しの攻略はこれが鍵になるのでは。
というわけで、それを念頭に置いてGENOCIDE HARDに挑戦。このモードはスコアが記録されて、20万点ごとにシールドの最大値が1つ増えるという大盤振る舞いな一方で、自機の強化は不可能という内容。 自機の強化不可能ということでショットも貧弱で移動速度も遅いが、画面上部での張り付き連射はそれを補って余りある攻撃力をたたき出してくれて、速攻撃破による早回しが面白いように決まった。道中の空中物は小型のを除けば攻撃までに間があるので先手を撃って倒せるし、あと気をつけなければならないのは地上物のみ。ボスはボバーン連打でパーツを剥がせば対等に戦えるし、シールドの最大値が増える分VERY HARDよりも楽な部分もあった。
こちらも何度か挑戦の末、ノーコンティニュークリアを達成。ミス連発のボバーンごり押しだが、それでもクリアである。
 ミスしても、不利益は精々緊急攻撃態勢時に加算されるスコアが1/10になる程度で、進行上の支障は特に無い。なので、気兼ねなくミスできるのが非常にありがたい。
今のところ、このスコアでネットランキング2位。1位との差は1万点程度なので、120万の大台に乗せられれば1位も目指せそう。ちょっと頑張ってみようかと。 あと、VERY HARDでどこまで強化できるかを突き詰めるのも実は楽しい。
今日から「機械種子」(あきら小屋)を開始。 宇宙の彼方より来襲した機械帝国。その圧倒的な攻撃力の前に人類は滅亡の危機を迎えていた。人類が生き延びるわずかな可能性に賭けた作戦、それは精鋭パイロットによる敵中枢への単独突入。そして、この作戦を遂行できる者こそ、超絶的な身体能力を誇る桃山吹雪少尉。人類の命運を背負い、大和男児と機械帝国の戦いが始まる。
ジャンルとしては一般的なSTG。桃山吹雪少尉が搭乗するレシプロ機を操作して、機会帝国を殲滅するのが目的。 自機の攻撃はショットとボバーン(ボム)。残機はシールド制で、被弾すると1つ無くなり、全て無くなったときに被弾するとゲームオーバー。と、ここまではごく一般的なSTGなのだが、この作品の最大の特徴はシールドが無くなったときに移行する緊急攻撃態勢。安全装置を解除することで常人では制御不可能となるところを、桃山少尉のYamato Soulで切り抜け攻撃力を大幅に向上させるという、正しく死中に活ありのシステム。その攻撃力たるや、道中の雑魚なら弾に触れただけで粉砕され、ボスのパーツも紙同然で、劣勢を一気に覆すことも容易となる。
接射しないと連射されない貧弱なショットに、移動速度は鈍足な自機を操り高速弾を連射してくる敵を倒せという、根性論全開な80年代のSTGを彷彿させる内容…と見せかけて、実際は様々な配慮も取り入れられている。 この作品の最大の特徴である緊急攻撃態勢は、その態勢に入れば道中はまず押し負けることはなく、ボスもボバーンの重ね撃ちをすればラスボスだろうが力押しできてしまう。被弾すればゲームオーバーなのは変わらないものの、その圧倒的な攻撃力は非常に頼もしく、復活の希望も湧いてくるというもの。シールドが無いということで一見上級者向けのように見えるが、実は初心者が窮地を脱する場面でこそ大いに活用されるシステムである。 そして、PVは硬派で敷居の高そうな雰囲気だが、その実間口は広い。まず、シールドはアイテムでも時間でも回復するという親切設計。そして、攻撃にも弾消しにも有用なボバーンも、アイテムで次々と増えていくので惜しみなく使うことができる。どのくらい増えるかというと、初期状態ならボスで全て使い切っても、その分は次の面の道中で十分に補充できるほど。さらに、プレイ中に入手したアイテムで自機の強化も可能。自機の攻撃力を始め、シールドやボバーンの数、移動速度上昇に被弾後の無敵時間延長、アイテムの回復効率上昇などその項目は多岐に渡り、初心者でも強化する度にクリアに近づけるよう配慮されている。その上で、クリアしたプレイヤーには強化不可能なスコアアタックや倍速モードなど、挑戦的な選択肢もしっかりと用意されている。わざわざ貧弱な自機に耐えて攻略を続ける必要は全くなく、先ずは強化により攻める楽しさを味わい、そこからその先を目指すかどうかを決められるという作りがとても好感触であった。 確かに難易度VERY HARD一択には違いないが(特に4面以降)、これだけのお膳立てを活用すれば決して我慢を重ねるだけのプレイにはならないはずである。
敵の配置は、地上物は固定で空中物は早回し可能。道中はさほど長くないものの、非常に密度の濃い攻撃で気を抜く暇などまるで無し。間延びとは無縁の展開は実に気分が良い。 ここで、大型の敵は出現から少し時間が経たないと攻撃してこないので、こちらから画面上部に向かって攻めていくほど有利となる調整になっている。また、ボスも攻撃を出すときの演出が明確なので、いつ攻めるべきかが把握できる。貧弱な初期状態の性能でも臆せず積極的に攻めることで、緊急攻撃態勢に頼らずとも(ボバーンには頼る)対処できることに気付き、この作品の次の姿が見えた感じがした。
初回クリアは緊急攻撃態勢頼りで無強化でのコンティニューしまくってクリア(バッドエンド)。そこから自機の攻撃力を上昇させて攻略を進め、5段階ほど強化したところで真ボスに到達することができた。そこからコンティニューして真ボスをボバーン+緊急攻撃態勢で力押しクリア。シールドも強化可能だが、緊急攻撃態勢が発動しにくくなるので我慢。それほど、緊急攻撃態勢の圧倒的な攻撃力は痛快だし、攻略上も頼りになる。 一通りクリアしてみて、力押しでない攻略も面白そうと思ったので、スコアアタックくらいは何とかクリアしてみたいところ。私の腕前ではかなり厳しそうだが。
あと、今作は蟲が出てこないので、安心してプレイできた。そして、レシプロ機で宇宙まで行くのはお約束。
散髪に行った以外は特記事項無し。
| 2013年11月09日(土) |
ロケテゲームショーのこと |
今日はロケテゲームショーに参加。開発中の自主制作ゲームに触れて、開発者へ意見を直接伝えたり交流を図ることができるという、中々他に例を見ない趣旨のイベントである。このイベントも今年で3回目であることから、いかに参加者の評価が高いかが窺い知れる。
今年の開催場所は秋葉原。開催後30分後くらいに到着したのだが、既に会場は大盛況。前回板橋で開催されたときと比べると、やはり秋葉原という地の利を強く感じた次第である。 しかし、場所が変わり回を重ねても、イベントでやることは今までどおり。製作中の作品をプレイして、率直な意見を開発者に伝える。プレイ中にちょっとでも疑問なそぶりを見せると、開発者の方からその疑問について聞かれることも。積極的に意見を求める製作者の姿に、こちらも出来るだけ有益な意見にしようと、今回も強く思わされた。自分の出した意見に製作者が「なるほど!」と言ってくれたときは、それが今後実装されるかどうかに関わらずこちらも嬉しくなってしまう。1つの作品を交えて、開発者と受け手の双方が作品をより良い方向に向けていこうという、このイベントならではの雰囲気は今回も実に心地よいものがあった。 プレイしたほぼ全ての作品について有意義な体験をさせてもらえたが、特に印象に残ったサークルについて挙げると、
teamDrakuji 何と、自作でメダルゲームを作成しているサークル。それだけで十分な驚きである。メダルゲームのアナログ動作をPCで制御しており、コイン投入やイベントはPC側で実施。一定時間コイン投入が無いと動作を停止して省電力モードになるなど、自作ならではの着眼点が面白い。使用している部品の調達にはやはり苦労されている様子であった。
みらくるぽじてぃぶ PS Vitaで開発中の「AirshipQ」を公開。猫の姿にされた主人公が元の姿に戻るために、空を飛べる船と共に広大な世界を冒険するサンドボックスアクションRPG。舞台は横視点の2Dで、「マインクラフト」のように、配置してあるほぼ全てのものが素材として活用できるのが特徴。 とりあえず最初の牢屋を脱出して船を奪還するところまでをプレイしたのだが、PCでのせいか操作系が複雑な上に、慣れていないうちからかなりのアクションを要求される。この最初の障壁がコンシューマとしては異様に高く、船にたどり着いた時点ですでにお腹いっぱい。しかし、その先に広がる広大な世界には心躍るものが感じられた。 操作系についてはPSVitaではタッチパネルによる直感的な操作ができるようになるかと思われる。なので、いかにプレイヤーを早くこの操作に馴染ませて、冒険の楽しさを感じられるところまで引き上げるかが大きな課題であろうかと。
irondrill ヘッドマウントディスプレイを用いて、「木造校舎内を歩く」という作品のデモを展示。デモの内容はタイトルどおり古い田舎の木造校舎の中を歩くもので、2つの教室と廊下が実装されていた。 今のHMDの性能は目を見張るものがあり、臨場感の高さにはただひたすら驚くばかり。天井や床もちゃんと見ることができて、歓声を上げては開発者に喜ばれていた。HMDを外したときは、冗談でなく現実に還ってきた安堵感があった。 単に木造校舎内を歩くだけでなく、黒板に意味深な詩が書いてあったり、机の上にこっくりさんが用意されていたりと、ホラー的な要素が随所に。鏡の横に「鏡をのぞくな!」と書いてあったので、最後まで怖くて覗けなかった(笑)。聞いたところ、やはりちゃんと仕掛けがあったようである。 ただ、HMDの解像度のせいか細かい文字が読めなかったのが気になったところ。開発者に聞いたところ、解像度はそれなりにあるのだが視点は限られているためにまだ不十分であり、今後の性能の向上に期待とのことであった。
あいうぃず スマホのSTGアプリ「想紀伝・序章」を公開。 実はこのイベントに参加する楽しみの1つが、スマホアプリに触れることだったりする。直感的な操作を活かした発想を見るのはそれだけで楽しいものがある。 この作品は従来どおり上下左右をスライドで入力するもので目新しさは無かったものの、スマホならではのシステムや調整に目を見張るところが多かった。また、アンケートでアプリの価格を聞かれたのも印象に残っている。相場を知らないので製作者に聞いたりして、回答にはかなり悩んだ。
Project Noise 弾幕縦STG「雪晶石」を公開。 以前に公開されたWeb体験版に比べてシステムの強化と独自性が大幅に向上されており、作品への興味も急上昇。ほぼ完成のようだが、学生のために冬コミでの発表は難しいとのことであった。 システムの疑問に対して、製作者が即座に回答してきたところが好印象であった。あと、スティックで作品をプレイできたのはここだけだった。
会場を15時ごろに離れて帰宅。今回も充実した時間を過ごすことができた。
夜になって、吟水亭であん肝と白子と牡蠣を食べまくる。牡蠣は生牡蠣、カキフライ、焼き牡蠣の3種類を注文したが、やはり牡蠣は熱を通した方が断然美味しくなる。個人的には、カキフライ>焼き牡蠣>>生牡蠣であった。
| 2013年11月07日(木) |
続・「天壌のテンペスト」のこと |
「天壌のテンペスト」(LION HEART)の感想を。
幻想郷で頻発する地震。時を同じくして、竜宮の使いが地上の妖怪と結託して謀反を起こす等の不穏な噂が天界に流れる。この噂に納得できない天子は真相を確かめようとするも、衣玖は黙して語らず。それどころか、紫には詮索の妨害を受け、まるで噂を肯定するかのような事態に。 果たして幻想郷に何が起きているのか。そして、衣玖の真意は。
この作品は、東方二次創作横スクロールアクション。主人公は「東方緋想天」で登場した比那名居天子。相手の気質を読む能力と緋想の剣を携えて、道中の障害を乗り越え立ちはだかるボスを倒して天界へと至る妖怪の山を目指す。 天子の行動は、移動とジャンプ(飛行能力は紫が封印)、攻撃、剣撃、回避、スペルカード、攻撃スタイル変更と結構な種類に。攻撃は、敵との距離が近いと打撃となり、格闘ゲーム並みのコンボで攻め立てる。操作は基本的にボタン連打で、レバーの方向やボタン長押しで様々なコンボに派生するというお手軽仕様。一方、敵との距離が遠いと射撃となり、気質(敵を攻撃すると得られる)を消費して飛び道具で攻撃する。剣撃は緋想の剣で相手を攻撃。霊力(時間で回復)を消費するものの攻撃力は高く、それ以外にも仕掛けの操作や後述の天候発現にも活用する。スペルカードは気質を大量に消費しての強力な攻撃。射撃とスペルカードは複数用意されており、喜怒哀楽4つの攻撃スタイルにそれぞれ1種類ずつ設定して使用する。これら攻撃スタイルはゲーム中随時変更可能であり、場面に応じて武器の使い分けを行うことができる(ちなみに、ポーズ時のメニューから攻撃スタイルの設定も変更できるので、事実上全ての射撃とスペルカードを選択できる)。 回避はこの作品の特徴的な動作であり、霊力を消費してレバーを入力した方向に無敵の高速移動を行う。この回避で敵の攻撃をすり抜けると、攻撃した敵の気質を掌握する。気質を掌握された敵は防御力が低下するが、さらにその状態を緋想の剣で攻撃すると気質に応じた天候が発現し、天子の行動や周囲の環境に一定時間変化が生じる。天候の効果は、単純に攻撃力が上昇するものから、回避行動無制限、風に乗って遠くまで跳べるようになる、雨が降って燃え盛る火を消すなど様々で、大抵は天子に有利となるよう働く(大抵はとあるように、状況によっては不利に働くこともある)。道中では特定の天候を発現させないと乗り越えられない障害も登場し、この作品を攻略するのに天候の活用は必要不可欠である。 天子の行く手を妨害するのは、道中の毛玉や妖精といった雑魚に地形や仕掛けのような障害、そして面の最後に待ち構えるボスである。地形や仕掛けは前述のとおり天候の発現を利用しないと乗り越えられないものが多く、その内容も後半になるにつれて手の込んだものとなっている。天子は体力制で、敵の攻撃を受けて体力が無くなるとゲームオーバー。体力は一定時間で回復するので事実上無尽蔵だが、地形の無い場所や水深のある場所への落下(天子は泳げない)は一発でゲームオーバーとなる。 ボスは因縁をつけられたり勘違いされたりと割と散々な理由で戦う羽目になり、通常攻撃とスペルカードを使用して原作同様複数段階の攻撃を仕掛けてくる。ボスは体力のほかに防御力を示したアミュレットゲージが存在し、このゲージを0にすることでアミュレットブレイクとなりボスを一定時間無防備にすることができる。無防備状態での攻撃の通りは通常状態の比ではなく、容易に体力を減らせるようになる。なお、アミュレットゲージは剣撃より打撃の方が減る割合が大きく、射撃は種類によって威力が異なる。また、ボス戦で天候を発現するとアミュレットゲージが弱体化するため、ボス戦でも天候発現は攻略上重要な要素となっている。ちなみに、正確な条件は不明だが、天子が強打を喰らわなかったり倒れずに最後の攻撃まで到達すると、ボスの最終符が裏最終符に変化する。
完成度の高いアクションゲームは、自機を操作しているだけでも面白いというのが私の持論であるが、この作品では更に自分のプレイに魅了されるにまで至り大きな衝撃を受けた。何しろ、自分が入力した操作のとおりに画面内の自機が動くという、ある意味結果が自明な行動のはずである。達成感や高い満足度ならいざ知らず、魅了されるというのは余程の大事である。 とにかく天子の一挙手一投足、特に攻撃に関わる動きの迫力と躍動感が素晴らしい。細かく書き込まれて滑らかに動くドット絵に、攻撃の種類に応じて溜めやブラーといった演出が事細かに施され、そして極めつけはその威力が肌に伝わるほどの豪快な効果音。これら演出効果の見事な融合は、打撃では要石の潰れる衝撃が、剣撃では緋想の剣の鋭い太刀筋が、コントローラを通じて手に伝わるような錯覚すら覚えるほどであり、その錯覚が先の演出効果と合わせて更に感情の根源的な部分を刺激して、そこから得られる快感にすっかり魅せられてしまった。 とはいえ、その魅力も発揮できる場が無ければどうしようもないのだが、その点においてはこの作品はボス戦、道中共に抜かりが無い。特に、ボス戦では痛快無比という表現がこの上なく当てはまるほどの活劇を存分に堪能させてもらえた。そもそも、天子の攻撃を真正面から受け止められる強さと体力を誇るボス達に、打撃から剣撃から遠慮なく発揮できること自体が大きな喜びである(勇儀の気持ちが良く分かる)。そして、攻撃を既の所で回避して気質を掌握し、間髪入れずに緋想の剣で一閃するまでの一連の流麗な動きには見惚れるばかりで、アミュレットブレイクから一方的に攻撃を叩き込む展開では圧倒的な優越感に浸り、ボスへの止めの一撃を与えたときの閃光と影、轟音による息を呑むような演出には最早言葉も出なかった。これらの演出を体験してしまうと、単に勝つだけでは満足できず、いかに華麗な戦いを演出し、いかに格好良く止めを決めるかを突き詰めたくなる。 併せて、ボス達の動きやら繰り出す攻撃やらも天子に負けじと演出から内容から魅せるものばかり。体験版で鈴仙のスペルカード宣言のドット絵や裏最終符を見たときは、1面から全開の注力ぶりに度肝を抜かれたものである。また、ボスのスペルカードも、既存のものはこの作品に向けた再構築の上手さに、独自のものはそのセンスにそれぞれ感服。「Mystical Chain」で魅せたその手腕は未だ健在であった。 道中はどうかというと、さすがに毛玉や妖精相手ではボス戦のような大暴れは出来ないものの、各面趣向を凝らした仕掛けや地形において、天候発現を始めとした技巧的な刺激が十分に楽しめる構成となっている。特に、終盤において天候が地形やゲーム進行にまで影響を及ぼすことに対しては、天候発現システムの活用の幅の広さに驚いたものである。さらに、気質掌握した敵に緋想の剣を決めたときの手応えと演出の中毒性はとても高く、その影響たるや敵の攻撃が妨害ではなく天候発現の絶好の機会にしか見えなくなってくるほど。かくして、道中でも天候発現を決めては自分のプレイに酔いしれるのであった。 勿論快適な操作性は言うに及ばず、コマンド不要のボタン+方向入力だけで多彩なコンボが出せる簡便さ、魔法陣の付いた敵をある程度自動で追尾する仕様など、快適にプレイするための配慮も着目すべき点である。その上で、天子の行動に対する優れた演出に、それを存分に発揮できる舞台がしっかりと用意されており、かくして自分のプレイに魅了されるに至ったといえる。
物語は「東方緋想天」の後日談的内容。中盤くらいまでは割と暢気な展開なのだが、諏訪子の口から真相が語られてからは一気に深刻度が加速し、そこに追い打ちをかけるがごとく衣玖の決意が明らかにされる。 終盤の畳みかけるような展開に天子への感情移入の度合いが急上昇。投げつけられる辛辣な台詞に必死に答える姿を痛ましく感じ、最後の戦いに挑む前の啖呵を頼もしく思い、エンディングでは衣玖と同じ感慨を抱くまでに。また、台詞の端々から、紫や諏訪子も完全に敵対するつもりは無かったのではないかという推測も成され、衣玖とどのようなやり取りが成されていたのか想像すると、更に話が膨らんでいく。
楽曲に関しては、ボス戦におけるアレンジが戦闘の演出を受け止めて更に盛り上げる力強いものであることに注目。特に秀逸なのが鈴仙と諏訪子。鈴仙は1面から景気良く勢いのあるアレンジで気持ちも昂ぶり、抜群の掴みである。諏訪子は怒りを体現した荘厳なアレンジで、攻撃や台詞と相まって威圧感が凄いことに。 「東方緋想天」の楽曲は、ゲーム自体全キャラクリア程度で終わらせてしまったので印象が薄かったのだが、この作品のアレンジのおかげでこれら楽曲の魅力を認識できた。タイトルの天衣無縫の哀愁漂うアレンジは、物語の全容が明らかになった後に聴くと、紫や衣玖達の想いと重なるものがあって染み入るものがある。これもループさせて聴き入るほどのお気に入りの1曲である。
コンティニュー無しでの通しでクリアしたのだが、スコアに相当する徳点は最終的には各面クリア後の評価徳点の累計が相当するようである。評価徳点は技術点5項目と芸術点5項目の計10項目の評価に応じて徳点が加算されるというもの。技術点はクリア時間、リトライ回数、与ダメージ総量、被ダメージ総量、地脈鎮静率で特に異論は無いのだが、芸術点の方は個人的に割と同意できないものがあったりする。特に、気質掌握成功率は回避を行ったうち気質を掌握できたのが何割かというものだが、通常移動にも回避を使用する面構成になっているのにこの評価はやや納得しがたいものが。というわけで、動画では同意できない芸術点は無視した。 といっても、徳点とか狙わなくても十分に楽しめる作品ではあるし、これら評価を狙ったらそれはそれで達成感も得られるであろうから、客観的に見れば瑣末なことではある。
体験版の時点で傑作は間違いなしであると思ってはいたが、完成版をプレイして改めてあらゆる面での完成度の高さに驚くばかり。このような素敵な作品に出会えた喜びは、何物にも代え難いものがある。
| 2013年11月05日(火) |
「天壌のテンペスト」のこと |
というわけで、クリア動画を公開(第壱章、第弐章、第参章、第四章、第伍章、最終章)。 内容は、ノーコンティニューでの通しプレイで、裏最終符は全て出現させてクリア。評価はクリア時間、リトライ回数、被ダメージ総量、地脈鎮静率は全面天評価で、使用した技数と天候発現回数が最終章を除いて天評価。
技は満遍なく使用しているが、射撃はほとんどを緋想の追弾で済ませ、第四章と第伍章の限られた場面で緋想の連弩を使った程度。スペルカードに関しては、最初から最後まで天気「緋想天促」のみ。 使用する武器の種類が少ないのはいつものことだが、プレイ中にメニューを開いて装備を変更するのはゲームの流れを遮るので行いたくなかったというのが先ずはある。そして、通しプレイでは汎用性の高い装備が求められるために、使える武器を選定したら結局初期装備になったと。あと、場面に応じて一々スタイルを変えるのが面倒だったというのもある(これが最大の理由かもしれない)。ともかく、技を駆使すれば射撃やスペルカードはこの程度でも攻略可能という方向性で。なので、技のバランス性や抑圧状態の活用は惨憺たる評価である。合わせて、気質掌握成功率も狙うとゲームの進行を妨げる要因となるので無視している。 動画の内容については詳細を書こうかとも思ったが、書くほどのことも別段無かったので割愛。
動画のアップが完了したので、あとは感想を纏めるのみとなった。
動画公開したので、先達のプレイを拝見。やはり、武器の使い分けを適切に行っている。そして、スペルカードは意外と使用せず。私のプレイとは対照的で面白く感じたと共に、攻略の自由度の高さを思い知った次第。
参加予定だったゲームマーケットは、出発時間の早朝6時になって結構な雨が降っていたので取り止めに。老いたものである。
というわけで、今日も1日「天壌のテンペスト」の動画撮りに費やす。 夕方までは体調を整えて、そこから挑戦したらほぼ一発で満足する内容のものを撮ることが出来た。パターン安定化の成果が如実に出たものと思いたい。 クリア時間は46分台だが、幕間のデモの台詞やエンディングなども全て収録したので、動画の長さは80分に。容量は250GBと、これ1本で新品のHDDの1/8が占められた(前のHDDの空きに移動させたが)。 そこから各章に分けてエンコードしてアップし(ここでいつも再エンコがかかる)、説明文を書いて細々とした設定をした時点で日付が変わってしまった。なので、詳細な解説と合わせて公開は明日に。
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