雪さんすきすき日記
倒れてもその場で復活するリサイクルSLG。全力で応援中!
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3日目。大抵の人は昨日でコミケは終わっていたであろうが、私にとっては同人ソフトがある今日が本番。最終日は気温と湿度が昨日や一昨日よりも低く、平日のせいか人口密度も少なかったため、環境的には一番楽だったような。
というわけで、戦利品。



 完成版23本、体験版16本、その他2本。些か買いすぎた感もあるが、頑張ってプレイしよう。今回は、体験版で大いに期待していた「RimeBerta」を始め「マナコレ」「Fantasy of Alice」といった作品が完成されていたのが非常に嬉しかった。それ以外にも、チェックしていた作品はほぼ入手できて満足。冊子の方も、「ACDC」の公式攻略本や「Another Apocalypse」のファンブック、そして地霊殿組の本も入手できて嬉しい限り。東方本は、通販とのダブりが怖くて積極的になれなかったのだが、それでも十分な数である。
これにてC84は終了。例年になく過酷なコミケであったが、何とか生き残ることができて一安心である。明日は休養に充てて、体験版のプレイは明後日からの予定。
2日目。早朝の気温は昨日とさほど変わらず。今日もまたあの阿鼻叫喚が繰り返されるのであろうという予感がひしひしと。
今日もサークルの手伝い(昨日とは別)であり、ほぼずっと館内にいたのだが、スペースの場所が東456だったので昨日の西館よりも人口密度は遥かに高く、その蒸し暑さは昨日の比ではなかった。終いには、参加者から蒸散された水分と熱気で会場に雲がかかる始末。いわゆる「コミケ雲」は噂には聞いていたものの、実際に目にするとやはり驚きを隠せない。また、聞いた話によると、熱中症で倒れた参加者が昨日以上で東456では救護室が満員になり、廊下に椅子を並べて介護に当たっていたらしい。どこの野戦病院かと。 そんな過酷な状況下において、買出しのために東123も西館にも移動する羽目に。途中の連絡通路が(館内よりは)涼しくて、ずっとそこに居たいとも思ったが。
14時頃になって人口密度が減少した頃になって、雲も晴れてようやく落ち着いてきた。15時頃には手伝い先のサークルの頒布物も完売してめでたし。
15時くらいから空が暗くなり、雨雲が近づいているという情報が入っていたので、閉会後は極力早く帰ろうと皆で撤収準備を急いでいた。しかし。気が付けば空が明るくなっているではないか。実際に、早めに撤収した知人はお台場辺りで雨に降られたとのことだったが、会場の熱気で雨雲も文字通り雲散してしまったらしい。にわかには信じられないが、コミケ雲を見た後だとそれもありかと思ってしまう。
昨日今日と今まで参加した夏コミの中で最悪に近い過酷な環境を耐え抜いてきたが、私にとって本番はあくまで明日なのである。今日も体調をしっかり整えて明日に臨もうかと。
1日目。出発時から外はもの凄い熱気。気温もさることながら湿度の高さが半端でなく、どれだけの猛暑になるのか戦々恐々であった。 今日はサークルさんのお手伝いで売り子をしていたので、ずっと館内に。日差しが無く、風通しも良い場所だったので、外よりは大分過ごしやすかった。といってもあくまで外に比べてであり、館内でも汗は止まらず苛酷であったことには違いない。外は日差しが無い場所ならまだしも、日差しの下では文字通り肌を灼く強烈な太陽光線にじりじりと体力を奪われていくのが手に取るように分かる。熱中症で運ばれる参加者も過去にないほど多かったようだが、この炎天下ではさもありなんといった感じ。
私自身の暑熱対策としては、昨日ドラッグストアで購入した様々な暑熱対策商品の活用と凍ったペットボトルの持参。特に役に立った暑熱対策商品はこちらの2点。
 右がタオルに吹きかけると氷を作るスプレーで、左が衣類の上から噴霧することで低温にするスプレー。どちらも低温にすることで実際に熱を奪うものである。熱冷ましシートは貼った瞬間は冷えるのだが、この気温ではそれが長続きしないので効果は今一つ。ウェットシートやメントール系のスプレーは清涼感のある刺激は与えるものの実際に冷却するわけではないので気休め程度。凍ったペットボトルもそうだが、やはり実際に冷却効果のある商品の方が効果は高い。個人的には、氷を作るスプレーが最も効果的に感じられた。タオルに氷を吹き付けてそれを首筋に当てると相当楽になるので使用頻度も高く、1日で1本使い切ってしまった(ちなみに、衣類の上から噴霧するスプレーは半分くらい)。 それにしても、今日はペットボトル500mLを5〜6本は空けたはずなのだが、トイレに行ったのは1回きり。ほとんど汗で流れ出てしまったようである。
というわけで、猛暑の中1日目が終了。明日も同じような気温とのことで、今日以上に対策をしっかりしていこうかと。とりあえず、氷を作るスプレーは2本持っていく。そして、しっかりと睡眠をとろう。
盆休み前のお仕事最終日。予定していた仕事は全て昼過ぎには片付いたし、急に依頼された仕事の結果も良好。会社ももう盆休みな雰囲気に入っていたので、それに便乗して早退。後憂なくコミケに向かうことができる。 上京の準備は先週粗方済ませていたので、帰宅後即東京に出発。当初21時を予定していたチェックインだが、18時に済ますことができた。 その後、お世話になるサークルさんと夕食。宿に戻って、何故か持ってきた「レイトン教授と永遠の歌姫」を観てから就寝。
なかなか体調が良くならないどころか、今日は疲れからくるであろう偏頭痛が早出も重なって仕事中延々と。仕事も落ち着いてきたし、午前中で帰宅させてもらった。もちろん、帰宅してからはずっと寝てた。 というわけで、夏コミまでに少しでも体調を上向きにすべく、今日もゲームはお休み。
今日はお仕事疲れたのでゲームお休み。 やったことといえば、メロンの通販予約を確定させたのと、最早イベントのときにしか開かないノートをアップデートしたくらい。あと、ついでにノートにもDropboxを導入。これは便利かもしれない。
| 2013年08月05日(月) |
「メイドさんクライシス」のこと |
今週の仕事が終われば晴れて夏コミ。体力温存のため、あまり張り切らないようにしないと。
「メイドさんクライシス」(コココソフト)を開始。 時系列的には「さくやさんクライシス2」の後であろうか。戦いに敗れて咲夜さんの配下となった妖夢、布都、鈴仙、お燐の4人は、大事なもの(服とか耳とか)を奪われて紅魔館で働く羽目に。渋々働いてはいたものの我慢も限界に達し、遂に脱出を試みる。しかし、彼女達の前には超いんてりじぇんすな迷宮が立ちはだかるのであった。 そんな災難な4人が力を合わせて紅魔館から脱出する超いんてりじぇんすパズルアクション(ジャンルはジャケットに書いてあるまま)。基本的には2Dジャンプアクションで、妖精メイドや数々の罠を掻い潜り、鍵を集めて出口にたどり着けばクリアとなる。途中、体力が無くなったり棘などの一発死の罠に掛かったり、足場の無い場所に落下するとミスとなる。 4人にはそれぞれ特技があり、妖夢は敵の投げたフォークを白羽取りできる、布都は非常に打たれ強い、鈴仙はジャンプ力が高く消えるブロックを見ることができる、お燐は全てに置いて隙が無いといった具合。パズルアクションとあるとおり、4人を都度切り替えてそれぞれの特性を活かし難所を切り抜けていく…必要は全く無く、壁が立ちはだかれば壁を蹴って登り、罠があればブロックで滅多打ちにして破壊、足場が無ければ天井を伝い、敵の飛び道具はブロックで打ち返すなどやりたい放題。ここまで仕掛けを台無しに出来るパズルアクションは初めてである。さらに、レベルを上げたりアイテムを集めて能力を強化したりすれば力押しも可能。残機も無く、クリアするまで何度も挑戦できる。 というわけで、内容は実質的にはジャンプアクション。前述のとおり力押しが可能ではあるものの、それでも手に余るほどの大量の敵が登場したり、広大なマップを敵の攻撃に晒されながら鍵を探して右往左往など、アクションとしてはなかなか手強いところもある。今日は3面までクリアしたが、強行突破を図ろうとして何度も返り討ちにあったので、敵を倒しては少しずつ進むという慎重なプレイになる面がほとんどであった。仕掛けをある程度無視して進めるとはいえ、まるで手応えがないほど楽勝というわけでもない。 とりあえず、レベルは上げるけど強化は無しでクリアしてみようかと。使用キャラは基本的に打たれ強い布都かお燐で進めることになりそう。鈴仙のジャンプ力はブロックを使って無限に上に登る技で代用できそうだし、妖夢に至ってはネタキャラと思うほどの性能の低さなので。というか、何故このサークルでの妖夢の扱いはこれほど酷いのであろうか…。
今日も夏コミの準備。着替えなどをかばんに詰めて、カタログビュワーのアプリをインストール。アプリは評判を調べてiTreasureMapに。有料だけど大した金額ではないし。最初、PCのファイルをコピーしたら必要なファイルが足りなくて、調べたところDVDの中にあった。躓いたのはそのくらいで、あとの作業はすんなりと終わって導入完了。iTreasureMapではチェックリストの同期がDropboxで出来るというのでこれも導入することに。ただ、アプリの方で不具合があるようで(今のバージョンに対応してない?)、その機能は使えなかった。残念。 これでとりあえず軍資金の準備以外はほぼ完了。
「孤高のアオイロ」体験版クリア。8日目のボスは最後の貫通レーザーが範囲攻撃であることを理解したらすんなりと。攻撃範囲の演出効果が分かりにくかった。体験版は8日目までであったが、これで全体の何割くらいなのであろうか。まだ半分以上残っているとしたら、ものすごい規模の作品になるかと。
夏コミ前の休日ということで、今日と明日は準備に費やすことに。 今日は、夏コミの間お世話になるサークルさんへの手土産や差し入れを買って、整体で体の調子を整えて、サークルチェックの漏れを埋めてなど。
ゲームの方は、一昨日から「孤高のアオイロ」(ほしさらい)体験版をプレイ。
枯渇するエネルギー資源を求めて2つの国が戦争を行う世界。この世界では科学が発達し、戦いで負傷した兵士はその体を改造して「兵器」として再び戦いに赴く。主人公のアオも兵器の1人であるが、そうあることを拒んだ少女は逃亡の道を選ぶ。しかし、行く手を阻むのは国境に横たわる険しい山々。あまりにも過酷な逃亡劇が始まる。
主人公のアオを操作して、険しい地形を踏破する2Dパズルアクションゲーム。ゲームの舞台は険しい山脈などで、激しい高低差や断崖絶壁など複雑な地形をしている。しかし、アオは少女の身でありながら登山に長けており、通常の移動やジャンプの他に、垂直な壁ならば上り下りが可能。さらに、壁から壁へと飛び移ることもできる。この移動を駆使して道無き道を進んでいく。ただし、ある程度の高さから落ちるとダメージを受け、さらに高いところから落ちると死んでしまう。 そして、兵器であるアオの機能は時を止めること。機能ボタンを押すと弾が発射され、弾が当たった場所から一定範囲内の時間を止めることができる。地形の中には、時間が止まると消えたり、逆に現れたりするものがあるので、これらも足場として活用していく。その他、先の面では勢い良く乗ったり飛び移ったりすると崩れるザレ場も登場する。 パズルアクションと書いたとおり、内容はパズル性が高い。険しい山道はどこでも通れるわけではなく、普通に進むだけでもゴールに至る経路を見極めなければならない。誤った道を進めば、即滑落である。さらに、道中には前述の機能により消えたり現れたりする地形を用いて道を作る場面も登場し、パズル性が一段と高くなっている。 画面に表示される範囲はそれほど広くないのだが、踏破したところが表示されるマップと、アオの周囲をある程度まで見渡すことができるようになっている。これらの助けを得て地形を把握していけば、生き残る確率は格段に向上する。特に、下に降りる際に足場の確認は最重要事項であり、周囲を見渡す操作には非常にお世話になる。横着して確認もおざなりに突き進めば、まあ余程運が良ければ生きているであろう。 途中、敵と遭遇する場面もあるが、戦闘能力を持たないアオに出来ることはとにかく逃げるのみ。ここでも時間停止を活用して追っ手を振り切ることになるのだが、敵は優秀でアオを見つけたら最短距離を突き進んで迫ってくる。なので、相手の行動の裏をかいていかなければとても逃げ切ることはできない。
迂闊に進むと即滑落という面構成が非常に良く出来ており、常に死と隣り合わせの過酷な環境で慎重に先の様子を確認して一歩一歩着実に進む不安と緊張感はこの作品ならではの持ち味といえる。また、時には遠く離れた壁まで飛び移ったり足場までジャンプをするといった、通常の行動時とは相反する大胆な決断を求められるのが更に刺激を増してくれる。それ故、判断と操作が全て的確に組み合わさって地形を踏破したときの達成感と安堵感は何物にも代え難いものがあり、次の面も頑張ろうという気にさせてくれる。 さらに、パズル要素もこれまた秀逸。仕掛け単体としては地形が現れるのと消えるのでそれほど複雑ではないのだが、時間を止める範囲をきっちり調整しないと今いる足場まで消してしまい落下という目にも遭ってしまうため、ここもかなり緊張する場面である。なので、解けたときの喜びも格別。的確な操作や時間差を活用する場面も数多く、アクション性も高いパズル要素となっている。 あと、草木を踏む音や小鳥のさえずりなど、自然の音がBGMというのが素敵な演出。厳しいながらも自然の中にいるという臨場感を高めてくれるだけでなく、操作に集中することもできるのが嬉しいところ。音楽が流れる場面は敵と遭遇するといったイベント時に限られるため、その場面の演出効果をより高めてくれる。
難易度は相当な手応え。慎重に進んでもちょっとした操作ミスでうっかり滑落してしまう場合も多々あり、割と死んで覚えろ的な構成でもある。案外手数は限られるのでじっくり考えれば経路は見出せるが、分かるのと実際行うのはまた別問題。また、最初の2面くらいは導入部的な内容だが、3面から突如超巨大なマップが登場。その広さと序盤から手の込んだ仕掛けの数々に、クリアするのに1時間以上は掛かったであろうか。これには製作者の難易度に対する姿勢を垣間見て戦慄したものである。 さらに、敵から逃げる面は開幕した瞬間から行動しないとほとんどの場合即終了。その後も常時敵の追撃に晒されるので、マップを確認してあれこれ考える余裕はほとんど無し。アクション的にも相当な精度を要求され、試行錯誤の末に解法を見出す非常に挑戦的な難易度となっている。
と、何度も心を折られそうになるほどの難易度ではあるが、それを奮い立たせてくれるのは、やはりクリアしたときの高い達成感ともう1つ、この作品の背景となっている過酷な物語である。少女の身には重過ぎる運命に抗うために過酷な道をひたすら突き進む姿には心を打たれるものがあるし、最初は互いに疑心暗鬼であった同行者と徐々に打ち解けて、やがて心の内を語りだすといった変化も大いに興味を惹かれる。その他、様々な人物が登場して、彼ら1人1人の台詞や行動を通じて少しずつこの世界の様子が把握できるのだが、それはアオの容姿からは想像も出来ないとても厳しい現実。この隔たりが大きくなるにつれてアオへの感情移入の度合いも高まり、そして何としてもこの旅を完遂させてあげようと次の一歩を踏み出す気力が湧いてくる。
現在、8面まで到達。8面といっても、プレイ時間は優に10時間を超えている。最早体験版の規模ではなく、出来たところまで公開しているのではなかろうかと思うほど。 難易度は決して低くは無く、プレイヤーを突き放した場面も多々見受けられる(往々にして敵と遭遇する面であるが)。それでも、システムから面構成、物語まであらゆる面における完成度の高さは大きな魅力を放ち、挑戦する意欲を掻き立ててくれる。アオの旅の結末を見届ける日が来るのが待ち遠しい限りである。
| 2013年07月31日(水) |
続々・「東方活劇綺談ONLINE」のこと |
というわけで、「東方活劇綺談ONLINE」(GATLING CAT)の感想を纏めることに。
こちらのサークルの代表作ともいえる「東方活劇綺談」シリーズ最新作(といっても、発表されたのは昨年の冬コミであるが…)。東方二次創作の2D横スクロール痛快剣戟アクションゲームである。 今作の主人公は椛と輝夜の2人。椛は従来どおり軽快な動きと巧みな剣術が特徴。一方の輝夜はお姫様らしくウドンゲとてゐを呼び出して攻撃をさせるのが主体となる。これら自機を操作して敵の妖怪を蹴散らしながらゴールを目指し、時にはボスを倒すことが目的となる。さらに、今作ではシリーズ初の2人同時プレイも可能。ローカルにもオンラインにも対応している。 また、今作の成長要素は5つの成長タイプから選択。レベルが上昇する度に、それぞれの成長タイプに応じて体力や攻撃力など各能力の伸びを示す。成長タイプは平均的なものから運重視の偏ったものまで様々で、随時変更可能となっている。あと、レベル上昇とは別に、道中で入手したお金と鉱石を消費することで、攻撃力や防御力を鍛えることも可能である。 本編は全12面の一本道で2面ごとにボスが登場。レベルが足りなくて太刀打ちできないときには、修行専用マップの修行場でレベルを底上げしたり、鉱石を集めて装備を鍛えて再度挑戦するのだが、今作は攻略上この成長要素が特に重要(いわゆるレベルを上げて物理で)となるよう調整されていると感じられた。本編をクリアすると追加で2面と、マップや敵配置がランダムに変化する潜りまくりダンジョンが追加される。
今まで2Dゲーム製作ツールを用いて製作されていた「東方活劇綺談」シリーズであるが、今作では独自のゲームエンジンを採用。これにより、解像度のワイド対応や半透明処理、より多様な敵の攻撃パターンへの対応など、システム面や演出面などあらゆる場面において能力が強化されている。特に興味を惹かれたのが、ボス戦における対複数キャラ戦闘。お燐がゾンビ妖精を呼び出したり、潜りまくりダンジョンの最後でお燐とお空2人のボスとの戦闘になったりと、ボス戦の内容が著しく強化されていてとても新鮮であった。また、画面全体の拡大縮小機能は、2人プレイ時においてキャラ同時が離れたときに画面を縮小して描画範囲を広げるといった面白い効果も。これを見て「アウトフォクシーズ」の再現も可能ではないかと思ってしまった。 そして、従来の操作性の良さは新エンジンにもしっかりと継承。その上で、キャラの動きが今までのツールと比較すると明らかに一線を画する滑らかさで手応えも格段に向上。やはり、「東方活劇綺談」といえば、入力した操作に対する自機の反応の良さとその動きに対する手応えが最大の特長であると個人的に思っている。この点はこのシリーズに限らず製作される作品にはずっと大事にして欲しいと切に願うところ。
そのような内容の強化に目を惹かれる一方で、違和感を感じられる場面も結構見受けられた。例えば、椛がとれる動作が初代程度にまで簡素になったり、敵やボスの耐久力が序盤から高かったり、地形の平坦さが目立ったりといったところである。このせいで、起伏のある地形をものともせずに駆け巡り、出会った敵はその巧みな剣術で瞬く間に斬り伏せるといった疾走感が少なからず失われてしまった感が否めなかった。はて、これはどうしたことやらと考えてみたところ、至った結論が2人同時プレイに対する調整の結果ではないかということ。椛の動作の簡素化は、キャラ的に飛んだり跳ねたりするようなものではない輝夜と釣り合いを取るために、敵の硬さは2人同時プレイ時に敵を倒す手応えを出すために、地形の平坦さは、複雑な地形では進行に影響を及ぼすためと考えると全て納得がいった。 あと気になったのが、4面ボスのお燐の強さが際立って高く、ここでかなりのレベル上げを要求されること。レベル上げ自体は吝かではないのだが、それ以降のボス3体(文、お空、霊夢)で全くレベル上げを必要とせず割と弱く感じられてしまったのが調整的に惜しいと思った次第(ラスボスの魔理沙はちゃんと強かった)。まあ、これもボス戦で複数キャラによる戦闘の実装を先ずは優先と勝手に解釈している。
と、色々気になる点はあったが、本編をクリアする頃にはいつもの「東方活劇綺談」の手応えが戻ってきたので、序盤の違和感はどこかへ消え去ってしまってはいたのだが。 過去作との比較は続編ものの宿命ではあるが、それにばかり気をとられてしまっては進歩が無いので、現在発表されている「東方活劇綺談ONLINE2nd」では新エンジンによる新規性の発展に期待していきたい。特に、ボス2体との戦闘には非常に大きな衝撃を受けたので、これは本当に今後色々と活かして欲しいと思った次第である。
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