■考え事をしながら家事をすることが多いので、キッチンの思わぬ場所から思わぬものが出てくる。電子レンジを開けると冷蔵庫に入れたはずの牛乳パックが鎮座していたり、逆に、電子レンジから消えたはずの豚まんが冷蔵庫の中でカチカチに固まっていたりする。今朝、ひさしぶりにホットサンドを焼こうと思ってサンドイッチメーカーの蓋を開けると、こんがり焦げ目のついたサンドイッチがすでにあるではないか。一瞬「!?」となったが、すぐに謎は解けた。前に焼いたのを食べ忘れたのだ。最後にサンドイッチメーカーを使ったのは、いつだっけ。大晦日だったっけ。ひっそりと年を越したサンドイッチは焼きたてのようにきれいだった。キッチンが冷蔵庫並みに寒くて良かった。■サンドイッチメーカーは友人の披露宴の引き出物カタログで選んだもの。前々から職場の同僚たちが「あれは使える」と話していたのを聞いて欲しくなっていたので、飛びついた。明太子とマヨネーズ、黒豆煮、パストラミハムとチーズなど、いろんな具を試してみたけど、今のところツナがお気に入り。ノンオイルのツナにマヨネーズとワサビを混ぜ、チーズを乗っけて焼く。今朝は大好物のブルサンアイユ(ブルサン社のガーリック入りチーズ)を使ったら、新しいおいしさ発見。 2002年01月11日(金) 親孝行
2002年01月11日(金) 親孝行
■エスニック料理のなかでタイ料理と並んで好きなのがベトナム料理。生春巻きと魚醤の味が好き。最近あいついで見つけたのは渋谷の東急東横店地下FOODSHOWにあるサイゴンと恵比寿西に去年末オープンしたNha Viet Nam(ニャーヴェトナム)。サイゴン(写真左)はデパ地下のイートインなので、一人でも立ち寄りやすい。鶏肉のフォーに生春巻きとちまきがついて税込みで900円ちょっと。唐辛子入りのお酢をかけると本格的な味。ニャーヴェトナム(写真中・右)は2階の陽の当たる窓際が気持ちよくておすすめ。靴を脱いで上がる個室は固めのクッションに腰掛けて足を投げ出せるので、掘りごたつ気分を味わえる。デザートのタピオカがおいしかった。ベトナムは行ってみたい国のひとつ。ピンクとオレンジのアオザイを作ってみたい。 2002年01月08日(火) Georg Jensen
2002年01月08日(火) Georg Jensen
■「2時頃帰ってくるからね」と言い残して義父母は出かけてしまい、次男(ダンナの弟)の嫁とともにおせちの準備をすることになった。大阪の実家ではおせちはセルフサービスだが、東京のダンナの実家では朱塗りのお盆に美しく盛りつける。「どうやって並べるんだっけ。覚えてないよねー」と言うと、「去年写真に撮ったのを持ってきました」と盛り付け例がバッチリ写ったスナップ写真を持参している次男の嫁。つくづくえらいぞ。「味がうつらないように、お箸替えてくださいね」とアドバイスを受け、義母が用意してくれた煮物やかずのこや海老や蒲鉾や栗などを手分けして並べていく。「雅子さん、いりこは頭がついているほうがいいですよね」と頭のついたものをキャスティングし直す目配りもさすが。帰ってきた義母は開口一番「まあ、ちゃんと頭のついたのでそろえてくれて!」と感激していた。気のつく嫁がいるおかげで、わたしも一緒にほめられていい気分。今年はちゃんと写真を撮ったので来年はおまかせあれ。一人一人おとその杯を受けて「あけましておめでとうございます」の挨拶をして、おせちをいただき、お雑煮食べて、お茶して、年賀状書いて、また食べて、のんびりのんびり過ごす。夜はNHK-FM『ニッポンハッピーデイズ』を聴く。古きよきラジオ黄金時代を明るく描いた1時間45分の長編オーディオドラマ。 2002年01月01日(火) 幸先1999年01月01日(金) テスト
2002年01月01日(火) 幸先1999年01月01日(金) テスト
■大晦日とは思えないほど大掃除がはかどっていないわが家にダンナの弟夫妻がやってきた。似たもの同士が結婚するように世の中できているのか、なまけ者の長男夫婦とは対照的に次男夫婦は実によく働く。身長が足りなくて替えるタイミングを逃していた電球を次男は次々と替え、その嫁は埃と虫の死骸で汚れた電球カバーを磨き上げてくれる。「掃除が大好きなんです。とくに拭き掃除」と目を輝かせるこの嫁、大阪からクイックルワイパー持参でやってきた。感心感心。ガラス窓がピカピカになった。家の掃除があらかた終わると、次男はパソコンの掃除(ウィルス退治と散らかったファイルの整理)に取りかかり、嫁はうちのダンナが今日になって書きはじめた年賀状にせっせと切手を貼っていく。できすぎた夫婦の協力で、家の中は見違えるようにきれいになった。「電球がつくと、こんなに部屋が明るくなるんだね」とはしゃいでいる私とダンナを見て、次男夫婦は苦笑。今年最後のティータイムは、おみやげに買ってきてもらった大和郷のパウンドハウスのケーキ。ケーキ好きの間で日本一と噂される苺のショートケーキをはじめ、どのケーキも愛らしい姿で誘惑してくる。フォークでつつきあって食べる。来年もおいしいケーキに出会えますように。 2001年12月31日(月) 祈り2000年12月31日(日) 2000年12月のおきらくレシピ
2001年12月31日(月) 祈り2000年12月31日(日) 2000年12月のおきらくレシピ
■名古屋に住む小学校時代の同級生・亜紀ちゃんから「赤レンガ倉庫でやってる石井竜也の展覧会に行くんだけど、一緒に横浜めぐりしない?遊ぶパワーなら負けないよ」と挑発的なお誘い。朝11時に桜木町駅で待ち合わせ。横浜は行くたびに風景が変わっている気がする。また新しい建物ができていたが、ゆったりと距離を保って建てられているせいか息苦しさはない。馬車道と呼ばれるウッドデッキの道を15分歩いて赤レンガ倉庫着。「NUDE」と題されたエキシビジョンは、石井氏が1997年から行っているアートライブ(観客の前で真っ白な立体像に絵を描いていくパフォーマンス)で創り上げた作品約50体を一堂に展示したもの。年ごとにテーマがあり、2002年は「卵」をテーマにテロでゆれる世界に平和のメッセージを発信。「混卵」「戦卵」など作品のタイトルのつけ方もユニーク。■赤レンガ倉庫のテナントを冷やかし(CA4LAで帽子とっかえひっかえしたり、ランドリーでクリスマスプレゼントのシャツを買ったり)、中華街へ。重慶飯店で餃子や小龍包や大根餅など飲茶のランチ。土産屋めぐりをし、怪しいチャイナ服ロボットに手招きされて奥まった雑居ビルの中へ。雑貨屋がいろいろ入っていて楽しいところだった。椰子の実の器に魅せられて観葉植物を、アイデアに膝を打ってポケットつきマグネットを買う。長い行列の江戸清のチャーシューパオ(焼豚入り豚まん)をほおばる。お土産に買った同發飯店の豚まん2個も家に帰ってぺロリ。完全に豚まん中毒だ。通常の体積の倍は軽くあるジャンボ豚まん、3個でいったい何グラム!?■夕方5時から石井竜也GROUND ANGELなるイベントをやるということで、30分ほど歩いて赤レンガ倉庫に戻る。地上に天使が舞い降りるってことで倉庫の前の石畳に映像が映し出されるのだが、真横から見るとよくわからなかった。倉庫の1階にある馬車道アイスは、かなりヒット。上にかぶせた最中の皮をスプーンで割りながら食べる。「ハーゲンダッツでよりどり7つ盛りの日(そういうのが名古屋の店にはあるらしい)もぺロリと食べれる」というアイス大好きな亜紀ちゃんも大満足。おそろしくきれいな夜景に口を開きっぱなしにしながら横浜の町を後にする。建物ごと浮かび上がるような光の量にも、それを狙って三脚を立ててカメラを構える人の数にもびっくり。いやはや昼も夜も絵になる街。
■ロッテルダムに赴任中の夫とロンドンに留学中の妻という夫妻が一時帰国して訪ねてくれる。「500キロの距離だから東京-大阪みたいなものよ」と言われ、ヨーロッパだなあと感じる。英語で仕事をすることについては「語学力の問題よりも、日本語で言いたいことを持っているかどうかが大切。伝えたい気持ちがあれば伝わる」という言葉に納得。「イギリスの水はコーヒーには向いていないので紅茶が発達した」「ヨーロッパの人はアメリカが好きじゃないのか、スタバを見かけない」「ロンドン大学と名乗る大学は何十とある」「ロッテルダムでカフェというとマリファナのことを指す場合があるので注意」などと興味深い話を聞かせてもらう。おみやげのオランダコーヒーはカフェオレ向きの苦味が気に入る。こってり甘いメープルシロップのワッフルと一緒にいただく。■海外に暮らす知人が年々増えてきた。おさななじみで日本一おしゃべりなヨシカはべルリンで研究生活を送っているので、日本はここ数年少し静かだ。彼女から届いたメールに書かれていたベルリンの映画事情が面白かった。(以下引用) 「さすがにベルリンは大きな映画祭をやるだけ心意気のある街で、映画の人気度はちょっとしたもの、それにものすごい数の映画館があります。それにもピンキリで、日本のワーナーマイカルみたいな音響も座席も整ったキレイなのや、この前行ったある映画館は、広い部屋に、普通の家にある2,3人掛けのソファーを100人分くらい並べたものでした。映画は白い壁に映し出されて、部屋の中は黄色、水色、黒や赤などナド色とりどりのソファー、部屋の脇にはバーがあって、映画に支障の無い様に赤外線ランプみたいなランプの下で商売やってます、客はバーに座ってでも、ソファーに座ってでも映画を見ることができます。とても変わった風景でした」
■年賀状を書く。メールがあるので以前よりはありがたみは減ったけれど、「年賀状だけで(年賀状があるおかげで)つながっている人」は結構いる。年に一枚が大事な意味を持っている人から順に書くので毎日のように会っている職場の同僚は後回し。20枚ほど書いてから、はっと気づく。切手を買ってない。できるだけ早く届けたいので、郵便局が開く連休明けまで待てない。虎の子の切手コレクションをくずすことにした。コレクションといっても大げさなものじゃなくて、いろんな種類の記念切手を少しずつ取っておいたもの。マニアックな記念切手や花シリーズ、日本の歌シリーズ、建築シリーズなどなど。12年前の未年のお年玉切手もある。当時は41円だった。10円足して出してみよう。ガーデニングをはじめた友人には花の切手、猫に縁のあるあの人には猫が日向ぼっこしている切手、元気かなあと気になる彼女には「上を向いて歩こう」の歌詞が入った切手、新婚さんには花嫁の切手‥‥とうまい具合にマッチングできる場合はいいのだが、シンクロの切手、これはどうしよう。しゃれのわかる高校時代の同級生、O君なら笑ってくれるだろう。競輪の切手が当たったKちゃん、免許取立てにこじつけるのは無理があるよね。お許しを。こうして42枚の年賀状が旅立った。■夜は銀座小劇場で鉄カフェ1st drip(第1回公演)を見る。座長(でいいのかな)で脚本・演出の川上徹也さんに招待していただく。16のショートコントというかショートショート劇。いつもの川上さんの作品とは趣が違い、どっと爆笑という感じではなく、くすっと笑えるような話。肩の力を抜いて、それこそカフェでお茶するように楽しめる1時間40分だった。個人的にはいろいろと疲れもたまっていたときで、味つけといい温度といいちょうどいい飲みごろ。次回来店時には別のものが飲みたくなっているかもしれないけど。役者さんたちとお話ししたいなあと思ったら「一緒に飲みに行きませんか」と川上さん。喜んで!と返事したものの川上さんを見失ってしまい、一人で銀座4丁目の角のル・カフェ・ドトール(別名:高級ドトール)でお茶して帰る。 2001年12月21日(金) サプライズ
2001年12月21日(金) サプライズ
■わたしの健康運を司っている星があるとしたら、その星は今、とても悪い位置にあるのではと思う。前代未聞のかぶれ事件に続いて、今年最悪の風邪を引き、昨日病み上がりで出社したら、頭がふらふらしていたせいか、指一本で引出しを開けようとしてしまった。伸びきった爪が一身でGを受け止めた瞬間、メキッといやーな感覚が走った。真中あたりで爪が横に裂け、割れ目から血がじわーと滲んでくる。あまりの痛さにギャーギャー騒いだら、血に弱いまわりの男性社員たちのほうが青ざめた。かろうじてつながった爪を死守しなければ生肉が裸になってしまう。まずはこの伸びた爪を短くせねば。こいつがでしゃばるから災いを招いたのだ。しかし爪切りを当てるだけでも激痛が走る。爪の裂け目を押さえて固定し、慎重に爪を切る。それからうがい用に持っていたイソジンで消毒し、バンドエイドで固定。だが、きつく巻くとうっ血するので包帯に切り替える。お風呂に入るときはビニール袋をかぶせて水から守り、寝るときは手袋代わりに靴下をはめて衝撃を避け、生爪様の機嫌を損ねないように気を遣いながら生活している。ちょっとでも手荒なまねをしたら生肉の刑。 2001年12月20日(木) 幸せの粒
2001年12月20日(木) 幸せの粒
■夕方6時から、東京ディズニーランドのスペシャルイベント「クリスマス・ファンタジー」へ。ワールドバザールのイルミネーションをくぐりぬける間にクリスマス気分は高まるばかり。ショーウィンドウのディスプレイもクリスマス色。まずはシンデレラ城のまわりをひとめぐり。大好物のチュロス(ストロベリー味はなくなっていて、シナモン味を買う)をかじりながらキャッスルショーを観る。盛り上がってきたところで雨が降り出し、途中で終わってしまい残念。白を基調にした衣装がかわいかった。「ミクロアドベンチャー」を初体験(これが予想外の面白さ。迫り来るヘビや足の下を駆け抜けるネズミにギャーギャー騒ぐ)し、シューティングギャラリーで射撃の才能ゼロを自覚(200円で15発。一発も当たらず)し、行列につられて並んだターキーかぶりながらEパレ(正式名は東京ディズニーランド エレクトリカルパレード ドリームライツ)にうっとり。あの音楽を聴くだけで胸が高鳴る。何度見てもEパレは最高。「プーさんのハニーハント」が30分待ちになっていたので列についたら20分ほどで乗れてラッキー。終わって出てくると空には花火。お得意先ということで視察を兼ねて行ったのだけど、仕事のことなんて忘れさせてしまう魔法が東京ディズニーランドにはあるのだった。10時前にパークを後にしてしまったけれど、4時間弱でこんなに思いきり遊べる場所はなかなかないなあーと、あらためてその「楽しませ力」に感心。平日夜6時からならアフター6パスポート(2800円)がおすすめ。 2001年12月19日(水) 害虫
2001年12月19日(水) 害虫
シナリオ作家協会に入って9か月。会合やパーティーの案内は何度か送られてきたが、毎回平日ということもあって参加する機会を逃していた。今夜の忘年会ではじめて行事デビューとなったが、受付を終えてまわりを見渡しても知っている人はいない。正確にはメディアでお見かけてしている大先生方は顔を見るとわかるのだが、いきなり「今年入会した者です」と挨拶に行くのも変な話。森岡利行さんが来られるはずだが到着が遅れている。この場にいる人で、かろうじて知り合いと呼べるのは、協会に入るよう誘ってくれた勝目貴久氏しかいない。勝目氏は友人の叔父さんで、三年前に彼女の披露宴でお会いしたときに「シナリオを書いているなら僕が理事をしている協会に入りなさい」と声をかけてくださった。当時は入会資格がなかった(劇場公開作品または2時間ドラマを1作品以上書いていないと入れない)のだが、ようやく入会できた今は時間が経ち過ぎて勝目氏の顔がわからない。いろんな方に「勝目氏ですか」と聞いて、笑われたり、「心外な!(僕はもっと若いですよー)」と言われたりして、やっと探し当て、ご挨拶する。乾杯に続いて菊島賞(協会員の投票で決まる、今年最も活躍した脚本家をたたえる賞)の授与式。今年の受賞者は『KT』の荒井晴彦氏。「シナリオは書き直される運命にあるし、自分の思い通りの形にならないことが多い。その悔しさを知っている仲間に選ばれるこの賞が欲しかった」といったことを挨拶された。乾杯の音頭といい表彰状の文面といいスピーチといい、言葉を生業にしている集団だけあって、どれも気がきいている。森岡さんが到着し、シナリオ学校の教え子、千葉美鈴さんを紹介される。『路地裏の優しい猫』フォトブックのキャプションを書く際の参考に、千葉さんの書いた台詞を見せてもらったのだが、女の子の感情がヴィヴィッドに伝わり、言葉選びのセンスにも感心した。その褒め言葉を森岡さんから伝え聞いて、「もっと書こうって勇気をもらったんです」と千葉さん。書くことが楽しくてたまらないという感じ。来年はコンクールにも挑戦するとのことなので、『月刊ドラマ』や『月刊シナリオ』で彼女の名前を探す楽しみができた。この二誌の編集長さんにもお会いする。月刊シナリオに掲載されたおかげで、脚本家は無名ながらパコの知名度は高かった。『女学生の友』や先日放送された『よど号ハイジャック事件』の脚本を書かれた加藤正人さんは、「パコダテ人、知ってる!前田監督と十文字映画祭でお会いしました」と爽やかに言ってくださった。全員に当たる抽選大会で当たったのはグアムのTシャツ。DVDプレーヤーやパン焼き機を当てて会費の元を取る計画は失敗。 2001年12月16日(日) こだま
2001年12月16日(日) こだま
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