日記雑記
ソンナモノハ妄想ダ 表紙|以前|以後
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布団を干したら、乾いてなかったベランダの水溜りの上に毛布が落ちてしまっていてびしょ濡れでした。何やら惨めです。
「アド・バード」 椎名誠 全く長さを感じさせない大長編でした。すごく面白かった。
多分SF。改造生物が特に発達していて、「アド・バード」というのは早い話が宣伝活動をする鳥ですね。喋ったりします。でも結局、生命操作と情報化(商業化かな)が行き過ぎてしまって結果的には衰えてしまった世界のようです。 だから前半は、ヒゾムシとか赤舌とかと死闘を繰り広げつつ旅をする話なのかと、もしや臓物の温度を体感するような話かと思ったのですが、ちょっと想像とは違いましたね。 この間はたむらしげる絵のイメージじゃないと思いましたが、最終的には雰囲気に合ってるような気になりました。登場人物が少なくてしかも男ばっかりなところとか、目的に向かって只管に突き進む所とか、絵本にもありそうな気がする。 兄と弟が電気粛清に巻き込まれて都市に連れて行かれてしまった父親を探しに行く話なのです。男の話です。それに関しての決着がつくシーンはやっぱり「娘」ではこうはいかなかったんだろうなと思います。
菊丸萌えと言いましたが、やっぱり「兄さん」とか言ってしまう弟が好きな人にはおすすめできると思います!(笑) あと、油断してたらC4に大変和まされました。彼は加工人間でそういう来歴を考えると気の毒ではありますが、「鳥がこんなに大ぜいいるのでこういうのは見たことがないのでこういうのはおどろいた」なんて頭をぐるぐる回しながらいわれて御覧なさい。和むじゃないですか。
恩田陸の「小説以外」も読んでいます。エッセイや文庫のゲスト解説を集めたものだとか。だから短いのが大量に集まっています。 一気読みしようと思ったんですが、一編一編がかなり濃く作ってあるので断念しました。元々ばらばらだったものだからね。 新聞に載ってる現代批評みたいなのはあまり興味がないのですが(日常ネタが好きなので)、読書体験にまつわるエッセイは面白いな、と思います。恩田さん読みすぎ。大学時代に1000冊も読めたら良いなあ。
更には「虚空の旅人」にも手をつけています。ああ、挿絵が変わったからここ以降は読んでなかったんだな、と納得(オイ)。佐竹さんも好きなんですけど、挿絵が変わるとイメージも変わってしまいますね。これは外伝だから変えたのかな。日に焼けた肌をトーンで表現するのはどうかな、という点だけは引っかかってならない。墨絵が良い…(泣)。 王室サイドの話は美形率高いですよね。バルサ達メインの話とはまた違った趣があります。
| 2006年05月03日(水) |
映画「ブロークバック・マウンテン」 |
ブロークバックマウンテンを見てきました。 同性愛モノなんですが萌えとかの世界ではなかったです。ですが、それにも関らず当方腐女子につき以下はそっちの視点が入っています。二重に注意されたし、です。更にネタバレにも注意です。
まず、この作品が好きとか嫌いとかいう以前の問題で、こんなに悲しいやるせない気持ちになるとは思ってもみませんでした。いくらシリアスだからって。
男の恋人を選ぶことが相当きつい(場合によっては命に関る)にしても、イニスがどうしても素直に自分の気持ちに従えない所が大変歯痒かったです。あの状態で結婚してしまうのは、ねえ。その所為でホモは別腹、みたいな雰囲気になりそうでもあり、個人的には、恋愛というか衆道っぽいのかな?とちらりと思いました。でも、ジャックは本気でイニスと生きたかったのですよ!
友情から恋愛に発展する物語のように紹介されていますが、評判の通り友情面は短かったです。きっかけは、何かこう、即物的でした……。でもそういうのも有りです(初回は男気が感じられて素敵でした。その後はリバなのでしょうか)。 少なくともイニスの場合は、感情は後から追いついてきたのではないかと思われます。普段は殆ど愛想がないのですが、下山後一人になって物陰で激情してる場面は痛々しいようでした。素直じゃないな。 まあ…作品そのものの見せ方が淡々としているので、もっと早くから好意を抱いていたのかもしれません。サイドミラー越しに除くのとか後ろで素っ裸になってるのとか、結構意味ありげな場面もありました。
結婚後も釣りと称して外出を重ねたりしつつ(ここは本当にイニスの奥さんが惨めでもう本当に勘弁してよ、という感じです。切ない。)、あっという間に苦節二十年……どうもいつまで経っても幸せになる気配がありません。おかしいな葛藤ばかりで決着がつかないと訝りながらも、初老の二人の友情エンドというならそれでも私の気持ちは満たされるわ、と見ていたのですが。………そう来たか。 どうにもジャック萌えの症状が出てるので、もうちょっと幸せにしてくれても良いじゃん、とついつい思ってしまってやるせないです。実家に帰ってみたらシャツが出てくる、とか、他の男の名前が出てきた(他所の奥さんじゃなくて旦那さんと出来ていたんだろうと素で解釈してましたが間違ってませんよね)、とか。
イニスがやっとジャックを受け止められるようになったところで、ジャックはもうこの世にいないのです。いい話なのですがあまりにも切なく、ちょっとした覚悟が必要な映画だなあと思いました。
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