横縞日記
kyo-ko



 『ザ・青春』 猫田リコ


…うわあ、ショックだ。

私はこの人が好きで、デビュー作からずっと
ひそかに追いかけてきたのですが、
今回のこれを読んで、ダメかも…と思ってしまいました。

どこか垢抜けなくて、古くさくて、
でもそんな大正浪漫的なレトロ感が好きだったのに。
何だかポップでキュートな雰囲気になってるんだもん。
トーンが多くなったから?
絵柄が変わってしまっただけ?
よく分かりませんが、魅力は半減だなぁ。

あ、線がキレイになっていることはなっています。
多分、余計な線を廃して、シンプルになったんだと思います。
(全体がごちゃごちゃしていることには変わりないですが)

それに内容もパワーダウンしているような気がしました。
良くも悪くも、ありがちで普通っぽいんです。
『ロロロロマンティック』の突拍子もなさはいずこへ…。

私はそれでもBLといったら、特殊設定ではなく、
ごく普通の学園ラブコメみたいなのが一番好きなのですが、
この人にはやって欲しくないのです。
そんな普通の話なんて書かないで!という思いです。

割と良かったのは「赤」の話と、「道は灯」かな。
やっぱり着物はイイっすね。
…って、つまり私は着物フェチなのか?
それにこだわっているだけなのか…?(爆)。


2003年06月17日(火)



 『ウソツキ』 CJ Michalski

このペンネームを見るたびに、
いったい何者?と思ってしまいます(笑)。
こうして文字で書くにも打ち込みづらいしさ。
そもそもいつまでたっても覚えられないったら…。

それはさておき、表紙を見た限りでは、
今回はオヤジも少年も色モノも出てこないらしい(笑)
と思ったのですが、…やられました。
そうそう、そうでした。
この出版社の場合は、表紙と中身が合っていないんでしたね。
『前よりも誰よりも』でもだまされたもんなぁ。
いや別にウソを書いている訳じゃないから、
怒りはしないんですけど。
何となくがっかり?(苦笑)。

短編集なので、中には切ない話もありますが、
半分くらいはコメディタッチだからね。
特に「LOVE LETTER」なんて止めてくれー、と思っちゃいました。
苦手なのよ、こういう暑苦しくてゴツイのは。

だからといって、私はこの人のコメディが嫌いじゃありません。
どちらかというと、イッちゃっている加減がすごいので、
コメディの方が好きだったりするのね。
単純に笑えるし、楽しめるし。
絵柄としても、そっちが似合っていると思うんだけど。
あるいは単純にほのぼのラブラブのヤツが。
今回の表紙もそんな感じだと思って期待したんです。実は。
(ほのぼの可愛いコメディみたいなの)

あえてシリアスを描く必要もないんじゃないかなぁ。
むしろ、シリアスを描こうとすればするほど、
私は読んでいて笑っちゃうんですけども。
泣けないって、そりゃ無理だって(笑)。


2003年06月15日(日)



 『純愛と不純愛のカタルシス』 一宮思帆

いつものようにパッと見で購入(苦笑)。
でも絵柄が…微妙。

好きか嫌いかで言ったら、嫌いじゃないです。
でもどっちかというと、少年漫画みたいなんだもん。
いやもちろん、そんなにゴツイわけじゃないしね。
BLっぽい綺麗さはあるのですが、
時々すごく荒く見えちゃうんだよね。
絵の比重がすごく高いBLの場合は痛いかも(私にとって)。
たんなる少女漫画だったらOKレベルです。

内容の方は、これまた微妙でして。
短編集ですが、どれも設定がワンパターンで、
まず身体だけの繋がりがあって、
受けの方が本当に自分は好かれているのだろうか、と悩み、
なんかメソメソしていると、攻めが好きだったんだよー、と。
それでやっぱりヤることはヤるって感じですかね。

前半のHシーンはなくてもいいから、
その分、二人の結びつきや、感情表現などを深くやって欲しい、
と思ってしまうのは間違っているのかも(苦笑)。
やっぱりBLだとどうしても、
そっちに重点が置かれてしまうのでしょうからね。
出版社の傾向もあるでしょうが。
BBCだからな、仕方がないですか。

ところで、この方の名前「しはん」なんですね。
「しほ」だと思っていたからちょっとびっくり。
変な読ませ方ー。

2003年06月10日(火)



 『お味はどうですか?』 佐倉ハイジ

この人の絵がすごく好きです。
BLって、絵が好みだったらそれだけでOK!
てな所があるのですが(私は)、もう本当に好きなの。
今回の表紙も中の口絵も、
茶色っぽい色で統一されていてきれいでした。
線とか塗りとか、かなり大雑把だったりするんだけど、そこも好き。
絵が上手いと力を抜いていても、十分きれいなんですね。

で中身は、というと…、表題作は今ひとつ。
攻めキャラが、お前のそれは何なんだ?
性欲なのか食欲なのか?
本当にその子のことが好きなのか?
何だか愛を感じられないぞ!
そんな感じなので。受けくんは可愛いんだけど。

それ以外の他の短編はどれも好きですね。
特に年下の高校生の子供にハマって、
すっかり駄目な大人になってしまった加治さんがラブ。
こういうヘタレな人って好きかもしれないです。
あ、でもいつでもヘタレなんじゃなくてね。
この子にだけは敵わないんだよ〜、てなヤツ。
いい大人がジタバタあがいてるのを見るのが好きですね。
(…ちょっと変な趣味かも?笑)

ところで、この人の描くキャラクターって、
何だかいつも困っているような顔をしています。
あるいは何かを考えている&悩んでいるような。
黒目がちな瞳のせいですかね?


2003年06月05日(木)



 『Blurry Moon』 くおん摩緒

以前にこの人の別の作品を読んでいて、
すごく可愛くて絵柄も好きだったので、また買ってみました。
でも今回は、う〜ん…。
そもそもこの絵柄でホストの話ってさ、似合わないんだよね。
高校生のアルバイトですか…?って感じ。

それに私は身体から入る関係ってのが苦手なんですわ。
まー、とりあえずヤっちゃってから、両想いだったのか、と
あっさりラブラブになるパターンも、
許せないことはないんだけど。

(でも実際にはそんなの有り得ないよね?
親友だと思っていたのに無理やり押し倒されて、
やっぱりオレもこいつのことが好きだったんだなーなんて。
だから×じゃないけど△ね。そんなところ)

とにかく、そういう趣味嗜好がある訳でもないのに、
男が男を押し倒すんだから、それなりに好きとか嫌いとか、
ちゃんと表明してくれ、と思ってしまうのでした。
という訳で、今ひとつだったのですが、

それ以上に何となくショタっぽいのが気になりました。
同時収録のコメディはまさにショタなんだけど、
そこはそれで、可愛い受けキャラを狙っているから
まぁいいかな、と思いましたが。
表題作は一応大人の恋愛(なのか…?)を描いているようなのに、
Hシーンの受けの身体がいやに子供っぽくてね。
絶対に縮んでるって、あれは。

おそらくこの人ショタ好きなんだろうなー、と思ったら、
あとがきにしっかり書いてありました(笑)。


2003年06月04日(水)



 『仮面ティーチャー』 京山あつき

これは帯の「TONO」さんのコメントだけで買ってしまいました(笑)。
最近、帯で〇〇さんオススメ!みたいなのが多いですよね。
しかもそれがつい買ってしまいたくなる人ばかりなんだな。
上手いです(苦笑)。

それはさておき、内容ですが。
これもBLなのかなぁ。
いや、確かに「B」もあるし「L」もあるんだけど、
何かが違うような気がします。

でも面白くなかった訳ではなく、
むしろコメディとしては良く出来ているのではないかと。
本人が真剣なだけに、
読んでいる方はますます可笑しいという…定番ですね。

絵がほのぼのして、
もちろん中身もほのぼのして可愛かったです。
思いっきりショタだけどね…。
私はその趣味はないので、
そういった意味では楽しめませんけども、
なんだかちょっと切なくて、
ほろりとしてしまったのは何故だろう…(苦笑)。


2003年06月02日(月)



 『輝夜』 野守美奈

BLというほどのものでもないですが。
恋愛がメインというよりも、
自分の存在意義とか、何の為に生きていく、とか
そんな話が多いですね。
ええ、もちろん、私はこういうのは嫌いではないです。

が、美形のアンドロイドという設定が
すでに古臭いという気がしないでもなく(苦笑)。
SFとかシリアスとか描きたかったんだよー。
本当は描きたい物はBLじゃないんだよー、
というのが画面の向こうから、ひしひしと感じられます(笑)。

絵は丁寧できれいだし、
見るからに少女マンガという感じだし、
BL初心者さんにはちょうど良いかもしれません。

ちょっと気になるといえば、
「美形」という設定の筈の『輝夜』たちが、
それほど美形に見えなかったことくらいですかね(苦笑)。
もう少し人間離れしているとか、
見た目ですぐに『輝夜』と分かるような
印象的なキャラクターにして欲しかったな。


2003年06月01日(日)
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