日々の泡

2009年07月26日(日) 畠中恵著「うそうそ」読了

珍しく、長編だったこと。あまり面白くなかったことが災いして2日もかかる。湯治の旅に出た若だんなの一行だったが、山神の娘や、雲助、お家の一大事に朝顔を求めて奔走する二人の武士、天狗が絡んでくる。 ところで、今日、吉祥寺に行った帰りに国分寺のステーションビルの紀伊国屋にて文庫を3冊 計2500円分を買う。一冊が厚い。ジョージオウエル「1984」(もちろん1Q84との関係で)トニモリスン「ソロモンの歌」「アヒルと鴨のコインロッカー」少しやる気が出てきたような品ぞろいである。が、どれもとっつきが悪い。



2009年07月23日(木) 道尾秀介著「片眼の猿」読了

会社の同僚Hさんから昨日借りた一冊。先日読んだ「向日葵の咲かない夏」の著者だ。あまりに気味の悪い小説だったので、今回は身構えつつ読み始める。朝の通勤時間と、会社の用で日中に行ったハローワークの往復でほぼ読み終える。と、思ったら最後の数ページにもどんでん返しはまだまだあった。まずは今、覚えている限りであらすじを。そういえば、ミステリーには珍しく、しかも、330ページの文庫本に37も見出しがついていて、目次に列挙されている。それにしても、一番だまされたのは、語り手であり、主な登場人物である三梨一郎と、いつもサングラスをしている冬絵の容貌だろう。結局は単なる導入に過ぎないと思われた最初のちょい役のサラリーマンの二人の会話に最後まで読者は翻弄されたということか。このあたりはやはりうまいと脱帽した。三梨の自殺したと思っていた恋人の秋絵は、実は男だったし、ボロアパートの住人全員がいずれもどこか普通でないところを持つ人間の集まりだった。話は元に戻るが、冒頭の二人のサラリーマンの話はこうだ。犬はなぜ嗅覚が優れているのか。それは、顔の半分が鼻だからだという。同時に語られたサラリーマンが毎朝電車の中で見かけるサングラスをかけた女性は、どうやらかなり離れたところのものが見えるらしい。そして語り手である三梨は、恐ろしく聴覚が優れているという。読者はここで、巨大な眼を持つ女性と巨大な耳を持つ男性を思い浮かべ、最後までそのイメージは固定されてストーリーが進んでいく。最後で、実は耳殻がない男と、一重の眼が少々小さい女性であることがわかり、これには驚いた。
「向日葵」よりははるかに面白く、人間愛に満ちた作品であった。



2009年07月21日(火) 畠中恵著「おまけのこ」読了

短編集。表題の「おまけのこ」は鳴家の中の一人(一匹か?)が、真珠を「お月様」だと思い込んだことから事件に巻き込まれ大冒険の旅にでるはめに。



2009年07月20日(月) 「クッキングママの依頼人」読み始め及び読了

「しゃばけ」シリーズはもったいないので、ひとまずあと2冊はとっておくとして、図書館から借りたこのシリーズを読み始める。相変わらずのっけから復讐という言葉が出てきて、ぶっそうな話である。しかもゴルディはチョコレートマフィンを焼きながら、前夫についての怒りを回想している。 決してこの日に読了したわけではないが、忘れてしまったので取り合えず終止符を打つことにする。スーズ クレイグ 健康維持機構ACHMOの副社長、ジョンリチャード(ゴルディの元夫)が殺されることから話は始まる。またしても第一発見者はゴルディ。誰からも嫌われ、憎まれていたスーズ。



2009年07月18日(土) 畠中恵著「ねこのばば」読了

「茶巾たまご」「花かんざし」「ねこのばば」「産土」「たまやたまや」収録 相変わらず病気がちな長崎屋の若旦那と二人の妖の手代 そして鳴家
たちが事件を解決している。今回の登場人物では厚化粧の女が秀逸。今は、気軽に時間が潰せるこんな小説が欠かせない。 朝、図書館からメールが来ていた。リクエストしていた最後の一冊「クッキングママのクリスマス」が返却されたとのこと。ついでに手元にある数冊がそろそろ期限が切れるため、ネットで期間を延長しようと思ったら、1冊期限が切れているものがあり、その関係で他の本の延長ができないしくみらしい。とりあえず、返しに行くことにする。この文庫を見つけるのに30分もかかってしまった。



2009年07月17日(金) 「1Q84」読書会開催

4名で新橋にて開催。冒頭から、日経の関連記事のコピーが配られ、読書会らしい始まり。やはり村上春樹に関する話題が多かった。各人の読書傾向も仄見え、楽しかった。



2009年07月13日(月) 「クッキングママの検屍書」途中

今回の舞台は金山。廃校だったのを操業再開に向けて投資することになったマーラの恋人トニーの投資会社が関係してくる。今回は、大学に行ってしまったジュリアンの代わりに、校長の息子マッケンジーが登場しているが、あまり魅力的ではない。金山という場所だけに、妙に殺伐としていて面白くないので、途中で放り出す。



2009年07月12日(日) 畠中恵「ぬしさまへ」読み始め

のほほんとした若旦那がこのシリーズの魅力かもしれない。お気楽だが、どうやらそうでもないらしい展開に。



2009年07月11日(土) 山本一力「銀しゃり」読み始め

多分、この春先に読んだ(と、書いてから調べたら、昨年の7月だった)「だいこん」の作者である。そういえば「八朔の雪」に似ていた。「だいこん」も「八朔」も、女性が主人公だったが、今回は鮨屋を営む30歳前の男性である。それはそれで楽しみだ。昨日地元の啓文堂で購入。他にチェーホフの短編集「チェーホフ・ユモレスカ」を買った。「1Q84」にチェーホフが出てきたせいだろうか。手に取ったときには忘れていたが。



2009年07月10日(金) 「向日葵の咲かない夏」読了

啓文堂のお奨め文庫本のNO.1だったため、購入したが、なにやら気味の悪いとしかいいようのない読後感であった。朝の通勤で読み、帰りがけに後輩に貸した。生まれ変わることが日常的に語られていて、自殺した友人はクモになってなるし、妹はトカゲに転生していた。なんでも胎児のときに命を落としたため形が似ているらしい。心理的にも粘着質の人間が多く出てきて、不気味だった。面白いとはお世辞にも言えない。 先日購入しておいた「しゃばけ」を読み始める。なかなか軽くて面白いので、勤務中、銀行に行くついでに隣のビルの地下にはいっているリブロで同じシリーズをまとめて買う。「ぬしさまへ」「ねこのばば」「おまけのこ」「うそうそ」



2009年07月09日(木) ダイアン・デヴィッドソン「クッキング・ママの召喚状」読了

トム・シュルツと結婚して半年くらいの話。図書館の在庫の関係で順序が逆になってしまった。今回はネットで予約して、すべて手元にそろったので順番に制覇する予定。と言っても、それほど面白いわけではない。ただこのヒロインゴルディのバイタリティに励まされることが多々ある。料理も魅力だ。今回は、ミニョン化粧品の午餐会にケイタリングすることになったゴルディは指定された低脂肪料理に頭を悩ませている。で、早速殺人が起こるのだが、よりにもよってジュリアンがつきあいはじめたばかりの恋人だった。彼女はミニョンの店員だった。他にフードフェスティバルがあったり、マーラの入院があったりゴルディは心身ともに大忙しである。青いバラを作り出した学者や、嫉妬深いその妻、ミニョン化粧品の店員の確執。今回は低カロリー料理がいろいろ出てきて興味深かった。



2009年07月04日(土) 浅田次郎著「霧笛荘夜話」途中

連作の短編集。かなりほろ苦い。霧笛荘に住んだ人々の来歴と結末がオーナーの老婆の口から次々に語られる。



2009年07月02日(木) 高田郁著「八朔の雪」読了

6/30(火)、会社の帰りにストレス解消を目的に府中駅の啓文堂に寄る。電車の中吊り広告で気になっていた文庫を購入。主人公は澪という大阪育ちの眉が下がっているらしい女性である。大水で両親を失い、助けてもらった大きな料亭の夫婦に料理の基本を叩き込まれるが、その料亭も火事で失い、主人夫婦と共に、江戸の支店をまかせていた跡取り息子を訪ねて江戸に出てくるが、主人は病没し、その妻のお芳と二人で長屋で暮らしている。やがてつる家という蕎麦屋に勤めることになるが、ここで上方と江戸の味覚の違いに戸惑いながらも、次から次へと工夫を重ねた料理で評判をとっていく。吉原に遊びに行った時のエピソードが印象深い。いろいろな顔見世の花形花魁が一同に介して白狐に扮しての踊りの競演の場面である。この春に地元で見た山車の狐の踊りを思い出した。中でも実在はせずに単なる幻なのではないかと噂されるほどのNO.1花魁がいるらしいが、それは澪が両親と共に失ったと思っていた幼馴染の野江であるらしい。残念ながら境遇の違いから実際に再会することはできないのだが、料理を通して心を通わせることができた。なかなか感動的であった。巻末には文中に出てきた料理のレシピがでていて、このところ凝っているクッキング・ママシリーズと同じで面白かった。


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