| 2004年11月12日(金) |
サラ・ウォーターズ著「荊の城」読了 |
日曜日にフォーリスの紀伊国屋で購入。春先に同じ著者の「半身」を読み、なかなか面白かったので すぐに購入を決めたが、文庫本の癖に940円もするため、とりあえず上巻だけ買った。で、水曜日には啓文堂に寄り、下巻を買う。両方あわせると2千円近いと思うとぞっとするが、とにかくこの一週間非常に通勤時間が待ち遠しかった。帰りはほとんど読めないので主に行きのみのため、思えば日経を買わなかった日のほうが多い。原題は”Fingersmith"(どういう意味だろう)ヒロイン スーザンはロンドンにある胡散臭い盗品専門の買取店を営む親方と母と慕う「かあちゃん」そして仲間たちとにぎやかに暮らしている。要するに泥棒一家だ。スウの実母は、罪人として吊るされたと聞かされて それでも涙一つ見せないことを誇りとして生きている。 だがある日、「紳士」が儲け話を持ってくる。
結婚すれば巨額の遺産を相続することになっているモード・リリーという令嬢が偏屈な学者である叔父の城に住んでいることに目をつけた「紳士」はそこに本の装丁のため城に住み込み、令嬢を誘惑する。密かに結婚した後はじゃまな令嬢を気ちがい病院に閉じ込め財産を自分のものにしようと企む。その過程でどうしてもスーザンが必要であると言い、2000ポンドの報酬でスーザンをモードの小間使いとして城に送り込む。
初めは、モードを世間知らずの令嬢と馬鹿にしていたがその善良で人を疑わない純粋さにスーザンは惹かれていく。
だが、結局「紳士」に逆らうことはできず、紳士とモードが駆け落ち結婚をするのを手助けする。 そしてあとはモードを気違い病院に引き渡すばかりとなったとき....医師が狂人として扱ったのはなんとスウのほうだった。 自分は貴婦人の小間使いであると口汚くののしるスウを医師たちは、自分を小間使いであると妄想している貴婦人であると思い込んでしまう。ここにいたるまでの「紳士」とモードの陰謀の結果であった。
気違い病院での悲惨な日々。ようやくのことでロンドンの家までたどり着いたスウのみたものは。
やはり「紳士」にだまされてスウの家に閉じ込められたモードだった。逆上するスウ。
真実が徐々に露になる。
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