日々の泡

2004年07月30日(金) 蕭々館日録読書中

メールより

今週は、久世光彦の「」という「麗子像」が表紙になっている
 文庫本を読んでおりますが、なかなか面白いです。
 帯には「芥川、菊池寛、小島政二郎3人の作家を描きながら
 「大正」という時代への想いを綴る傑作長編」とあります。
 この3人の作家を 麗子像そっくりの格好をさせられた
 小島政二郎の5歳の娘が 我輩は猫...の猫の立場のような形で
 語るのです。
 牢獄につながれた白秋の話も出てきます。監獄を出てかじった林檎の
 味が忘れられなくていろいろな作品に林檎が登場するようです。

 もし最後の一ページまで面白かったらお奨めしたいと思います。



2004年07月29日(木) 久世光彦著「蕭々館日録」読了

中公文庫である。
朝の電車で読み上げた。
先週の土曜日に、新装開店の蔦屋書店で買ったのだが、ほとんど朝の通勤時間に読んだと思う。なかなか面白い。 主人公と呼べるのかどうかはわからないが、麗子像そっくりの格好をさせられた5歳の幼女が我輩は猫の語り手同様に大人の世界を観察し、語るのである。
芥川龍之介、菊池寛、そして小島政二郎。この娘政二郎の娘という設定である。三島由紀夫らしき少年も出てくる。 各人が語る文学論や当時の文士の噂話が興味深い。 小説の一説を諳んじてみせる場面もあり楽しい。最後にあんなに幼女が恐れていた芥川の死が、なぜか6歳になると同時に年齢相応の童女に戻ってしまい 通夜に出かける両親を ちょこれいとゲームをしながらあっけらかんと見送る場面でのみ語られるのが、すごい終わり方であると驚いた。こんな手法もあるのだ。



2004年07月25日(日) 金ちゃん、昇天する

前日に買い物から帰ると、母が裏木戸から出てきて金ちゃんが動かないという。 いよいよかと思ったが、その後水をやったりしていたら動き出したのでとりあえず安心した。
今朝、母からやっぱり死んでしまったことを聞く。
とうとう私のお祈りの中にその名前が加わってしまった。当分気をつけて名前を忘れないようにしよう。
健と一緒に庭に埋める。



2004年07月23日(金) ダン・ブラウン「天使と悪魔」読了

ダヴィンチコードに続けて借りる。こちらのほうが処女作になる。もちろん作品的には前者のほうが優れているのだろうが、テーマが科学と宗教であったため、こちらのほうにより惹かれた。 また、重要な役回り(それはそうだ。最後に真犯人と判明するのだから)である教皇の侍従 カメルレンゴがとても魅力的なタイプで、ヘッセの「知と愛」のナルチスを思い出させた。科学と宗教について全世界に向けて語った言葉には、電車の中にもかかわらず滂沱の涙だった。 結局4人の法王候補者を殺したとはいえ、私欲からではなく あくまで宗教を信じるがためであり 哀れさを感じずにはいられない。 なかなか考えさせられる作品だった。今後科学がさらに発展していったとき、世の中がどうなっていくかはあまり期待をもっては考えられない。現在の子供の荒れ振りを見ただけで想像がつく。その時、私たち人間を救えるのは宗教だけなのだ。それだけははっきりとわかった。

この本をお借りした人へのメールより

Subject:まだ途中なのですが...

下巻がまだ1センチくらい残っておりますが
ここで読むのをやめてしまいたい!!

と、思うほど大感動に浸っております。
もともと2年保育のカソリックの幼稚園生として
座右の書は子供用聖書、遊びと言えばノアの箱舟ごっこに
自室の祭壇作りだった私、カメルレンゴの
全世界に向けての大演説に電車の中にもかかわらず
滂沱の涙でありました。

これはたかが?小説家の作りものの思想だと思っても
科学の横暴ぶりには、行く先恐ろしいものを感じていた矢先のことで

これからますます宗教は必要かもしれない!などと崇高な思いにひたりつつ
出社したのでありました。 そんな私の背中に危ないものを感じたという
某部長の直感はただしいのかもしれません。

残る半分が 私の感動を打ち砕かないように
神に祈るばかりでございます。

これに対して、
「貴女の祈りはまもなく打ち砕かれるであろう」という返信が来たのだった。



2004年07月10日(土) ダン・ブラウン「ダヴィンチコード」読了

前日に日経の広告文で読み、おもしろそうだと思っていたら、突然監査役に呼ばれて、この本を貸してもらった。
内容は、ダヴィンチの背徳性と、聖杯伝説などなど、昔熱中したテーマがふんだんに盛り込まれていて懐かしさを感じた。反面少々あきたテーマであったといわざるを得ないところもあるが。
インディージョーンズを思い出させる学者でありながら行動的な主人公もなかなか魅力的だ。すぐにペアで行動することになる女性が出てくるのは安易な設定ではないだろうかと思うのは単なる嫉妬だろう。
以前、すぐれた推理小説では真犯人が小説の冒頭に既に登場していなければならないと書いてあったのを読んだが、まさしくこの小説では捜し求めるものが早々に登場していてそれはすごいと思った。 テーマは聖なる女性の探求というか、イエスは実は結婚していて 妻はマグダラのマリアということになっている。マリアは娼婦だとされていたが、これはイエスの結婚を隠すためにマリアを貶める陰謀だった。聖杯は、このマリアを指し、その墓はなんとルーブルの逆ピラミッドの真下にある三角錐のオブジェの下にあるというのがオチである。 とにかく面白かった。



2004年07月01日(木) 「ダヴィンチ コード」読了


またまた感想メールより

Subject:とっても面白かったです!!
角川のHPを見てきました。

便利な世の中になったもので、見たいと思った逆さピラミッドと
その下の小さなピラミッドの写真を見ることができましたが
この訳のわからない造形物の意図の解説書としてだけでも面白いと思いました。
秘密結社のメンバーだったらしいミッテランが作ったという事実も
すごいものがあります。

昔読んだ推理小説に、正統派の推理小説では、犯人がその本の
はじめの数ページに登場していなければならないと書いてありましたが
その意味でも冒頭の部分にでてきた逆さピラミッドに最後にたどり着くという
筋書きは最高でありました。

「最後の晩餐」のマグダラのマリアだと言われている人物は
一番イエスが可愛がっていた弟子のヨハネで、晩餐の時も傍らに置いていた
という記述をどこかで読みましたが そういたしますと 一体ヨハネは
どこへ?ということになります。
ヨハネとマグダラという本も参考文献に載っていたので そのあたりも
面白そうです。

ということで、今 参考文献などを写させていただいてますので
来週早々にはお返しいたしますのでよろしくお願いいたします。
どうもありがとうございました。

P.S. 悪魔と天使のご購入の予定がおありでしたら
是非またお貸しいただきたくお願いいたします。


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