| 2003年09月27日(土) |
村上春樹「村上ラヂオ」 |
かの女性誌「anan」に連載されたと言う短編集。 大橋歩のイラストがなんともほのぼのとしているし、イラストレーターのあとがきがある文庫本も珍しいような。 本人もあとがきで書いているように、若者対象ということで、断定しない書き方をするように心がけたせいだが、村上春樹の小説はいずれも、そんなところが特徴と言えるように思う。それがこの作者の優しさでもある。 ということで、久しぶりの村上春樹はやはりすいすいと私の内臓に沁みわたるような気がした。 すいすい過ぎてもはや何も覚えていないのは困ったことだが。
姪の小学校最後の運動会に行く往復でのんびりと読んだのも良かった。
| 2003年09月25日(木) |
井上靖「北の海」読み始め |
いわゆる井上靖の自伝小説だ。 先日「夏草冬涛」を手に取ったのがきっかけとなって、「あすなろ物語」も読んだ。 「しろばんば」だけは確実に読んでいるのだが、他のものと設定が似ているため、すでに頭の中で混在状態になってしまった。 「ごくらくとんぼ」とあだ名の付いた主人公洪作にはあまり心情的に共感を覚えるところはないが、妙に癒されるのでついつい読んでしまう。
| 2003年09月23日(火) |
井上靖「あすなろ物語」読了 |
秋分の日につき、お墓参りに行く。 道すがら「あすなろ物語」を読む。読んだと思い込んでいたが、ほんの一部であったことを知る。 たしか小学5年生が六年生と言う雑誌に載っていた。挿絵入りだった。 美しいが少々道を逸脱した少女が印象的だった。 何章かに分かれていて洪作が成人して新聞記者になったくだりもあった。どれも少しほろ苦い読後感だった。
夕方近くの本屋で井上靖「北の海」上下巻を購入。 これも読んだと思っていたが全く記憶が無い。 多分書庫にあるのだろうが。
| 2003年09月21日(日) |
保坂和志「生きる歓び」 |
雨の中、出かけた吉祥寺のいつもの書店にて購入。 短編である。表紙の片目のない三毛猫の写真に惹かれた。 最近我が家で拾った子猫のこともありすぐに購入を決めた。 後になって思えばこの保坂和志という作家、2,3日前に書店で新刊書をとりあげ、買おうかどうしようか迷いながらも全く未知の作家だったために買うのをやめてしまった。 不思議な縁のような気がする。明日は是非あの本を買おう。「カンバセイション・ピース」1,800円也。
饅頭を二つくっつけたくらいの大きさの子猫という描写がなんとも可愛い。結局は障害を持った子猫だったがそれを知った時の著者には拾うかどうしようかと迷った時の迷いは全くないのに好感をもった。
中央線とバスの中で読了。
他に井上靖「あすなろ日記」(持っているはずだが書庫を探すのが面倒なので購入)村上春樹「村上ラヂオ」(今の今まで買った事を忘れていた)田山花袋「蒲団」(たぶん持っているのだろうが....昔、祖父が自然主義は下品で嫌いだと言ったらしい)
そういえば 今日は外出にプルーストの「失われた時を求めて」を持って行った。 行きの中央線の中で読んだが、冒頭の眠りについての長々としたくだりはまだ終わっていない。 昨夜書庫に入って見つけてきたが、訳があまりよくないような気がする。 ここ数年に新訳がでたように思う。 訳の良し悪しは小説を読了できるかどうかがかかっているので重要である。
主人公 洪作には同学年の二人の友人と比べ一級上の少年達のグループがひどく魅力的に見える。 それでも決して背伸びをすることなく、自然につきあっていく姿が描かれている。 最終シーン、洪作たちは少年達と一緒に伊豆に旅にでる。 船が波止場に着く。少年達は次々に桟橋に降り立って行く。
「洪作は、一番後から波に包まれた土肥という未知の部落に入っていった。 なにかきらきらとしたものを採集にでも来た探検隊の一員のような、そんな気持ちであり、またそんな足どりでもあった。」 なにかこの文章がこの小説すべてを象徴しているように感じた。
| 2003年09月17日(水) |
「あらすじで読む文学」 |
結構巷で流行っていると言う新聞記事を読んでからそれとなく探していた一冊。 「彼岸過ぎまで」「浮雲」「不如帰」など始めとし二十数冊の古典ともいうべき日本文学のあらすじが2,3ページでざっと書かれている。 昔読んだ本をなつかしく思い出せるかもしれないという期待で購入したが、やはり思った通りなにも思い出せなかった。 困ったことである。せめてこのあらすじを読んで記憶の補修をしておこう。
| 2003年09月16日(火) |
井上靖「夏草冬涛」読み始め |
書店にそそくさと出かけてもなかなか読みたい本が見つからず、仕方なく前に書庫からひっぱりだしておいた本を読み出す。昨年中二であった甥の夏休みの課題図書だ。 当時書庫で発見し、いつか読み直したいと思ってはいたが、今回読んで見て全く読んだ記憶がないことに気づく。「しろばんば」「あすなろ物語」はかすかに記憶に在るのだが。 古本屋で買ったらしい単行本であるし、もしかしたら買っただけで放り出してあったのかもしれない。おかげでなかなか楽しく読める。新学期早々鞄をなくしてしまう主人公に始めから妙に親近感を覚える。
| 2003年09月13日(土) |
芥川賞受賞作品「ハリガネムシ」読了 |
一ヶ月前に文芸春秋を購入しながら、ハリーポッターに忙殺されて放っておいたが、ようやく読むものがなくなり着手。 一言で言って嫌な作品である。 最近の芥川賞受賞作にはいつもこんな感想を持たざるを得ないのだが、今回も例外ではなかった。 著者は身の内に潜む「暴力」について描きたかったようだが、人間はもっと崇高な部分があるのではないだろうか。 こんな風に揃いも揃って芥川受賞作家が人間の負の部分に固執するのはいかがなものかと思う。
| 2003年09月10日(水) |
アマンダ・クイック エメラルドグリーンの誘惑読了 |
とにかく3日前の月曜、会社の帰りがけ 意識を消したいという切実な欲求に駆られ飛び込んだTSUTAYAにて題名だけでひっつかみ、レジに突進。 読み始めて見れば、なんと中身はシルエットロマンスの類だった。ヴィレッジブックスというシリーズで、発行元はソニーマガジン。まあ、たまには良いかもしれないが、読後感は微妙。私はそもそも女性の駆け引きはあまり好きではない。 ということで感想文は終わり。そうそう、このヒロインは23才。ヒストリーロマンと言うことでお決まりの広大な領地を持つ伯爵が登場。ヒロインは見栄えのしないタイプで5年前の社交界デビューではさんざんな目にあったらしいが、このあたりどうにも釈然としないものがあった。
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