ディリー?闇鍋アラカルト
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2007年08月10日(金) 精神科領域について考える・・・3

コミュニケーション障害はありふれているのに、気付かれないのが多いんです。なぜなら、あまりに有り触れていると、それが当たり前のように感じてしまうんですね。異常な事、不幸な事が目の前で展開されているのに気付かない!!「いじめはいけない事だからやっちゃいけない。」と教える人は自分のコミュニケーション障害に気付いていません。教室で進行するコミュニケーション障害にも気付きにくいですね。
もう一つ、コミュニケーション障害の有り触れた例を出します。
「お前、もうこんな時間だぞ。勉強はしたのか?勉強しないと将来困るぞ。」「分かってるよ。今やろうと思ってたとこなんだよ。」
こういう光景って結構有りますよね。先生が生徒に「勉強しろ」と言う事も多いし、親が子に言う事も多いと思います。言われる方も、大抵大人は「勉強しろ」と言うものだと思ってますね。でも、言わない大人も居るんですよ。私も言いませんし、斉藤一人さんという高額納税者番付13年以上連続ベストテン入りした人も言いませんね。斉藤一人さんは中卒です。「勉強しないと困るぞ。」とやはり言われたそうですが、全然困った事はないと言ってます。「プロの商人」という言い方をこの人はするんですが、プロの商人に高等教育は必要ないと考えてるんですね。それは、自分でそのように生きて、確信してるんですね。斉藤一人さんは自分の仲間の子供が大学進学をする時に「ちゃんと、元が取れるか考えてみろ。」と言ったそうです。私はプロの商人じゃないので、元が取れるかなんて言い方しませんが、「文系の勉強くらいだったら、大学に行かなくても自分で出来るよ。」と言います。また、「自分の進みたい道に大学が不可欠だと思うんだったら行けば?」という言い方をする事もあります。勉強する事が本人にとって必要だと感じるなら、「勉強しろ」と言われなくてもすると思いますよ。
そもそも、「勉強しろ」と言われる方に、その言葉はどのような影響を及ぼしているのでしょう?
「勉強しろ」と言われた経験のある人は非常に多いと思うんですが、その時どのように感じましたか?出来ましたら、ここで皆さんにお話して頂きたいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・参加者との応答・・・・・・

「勉強しろ」と言われて、勉強が楽しくなった人、やる気になった人は少数派ですね。「勉強しろ」と言う人は相手に、自分から進んで勉強する人になって欲しくて言うのだと思いますが、実際に起こる事はその反対の事が起こります。その反対の事が起こっているのに、それでも言う人は多いのですが、それは、「言わないとやらないものだ」と思い込んでいるからです。その思い込みが、目の前で起こっている事の意味を感じる力を曇らせます。そのように思い込むには、それなりの歴史がその人に有り、そうでない有り方を想像するのが困難になっています。
「ドラゴン桜」という東大受験コミックが有るんですが、そのコミックでは東大に受かる事のメリットを伝え、合理的な勉強のやり方を教えています。また、生徒が勉強する事を納得する形で勉強を進めています。納得していないのに「勉強しろ」と言っても能率は上がりませんね。
学力低下や学校崩壊など、教育現場では状況悪化が言われて久しいんですけど、そこで言われるのが「ゆとり教育の弊害」とか「授業時間数削減による低下」などで、「勉強する主体である人間が納得しているのか」とか「信頼関係が出来ているのか」について言われるのを殆ど聞きません。信頼関係が育ち、納得しているなら能率も上がるのですが・・・「勉強しないで大学にも行けないようなら将来困るようになると大人たちが言うから、面白くないけれど、仕方なく学校に通って、嫌々でも勉強をやらなくっちゃいけないんだろうなあ・・・」と何となく思い込んでいる生徒が大部分というのが、多くの学校の実態ではないでしょうか?「生徒たちは言われなくては勉強するようにならない」と考える大人たちは多いのですが、そんな事はありません。そのような生徒たちは、そのような大人たちの鏡なのです。自分がそのように育てられてしまったので、そのように信じ、子供たちというのはそのようなものだと思い込んで、実際に子供をそのようにさせてしまうのです。
大人たちが自分から調べたり、喜んで取り組んだりしている姿を見て育った子供は、自然に、自分から学ぼうとする子供に育ちやすいのは当然だと思いませんか?
「勉強しろ」と言わない大人たちの下ではどんな子供が育つのだろう?と思われる方の為に「超学校(一光社)」という本を薦めます。読んでみるなら目からウロコという方がたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
「いじめ」と「勉強」を例に挙げて、コミュニケーションと信頼についてお話しましたが、これは気付かれにくい状況に気付くきっかけの例です。
実際こういう事に気付いて、もっと良好なコミュニケーションにしたいと思うのでしたら、いろいろ出来る事は有ります。挙げた例は教育現場の例ですが、家庭や職場でも応用出来ると思います。
ここで、ちょっと実習してみましょうか?
「勉強しろ」というお父さんと子供の対話を再現してみましょう。
具体的に、期末テストが近づいているという状況で、どんな会話になるでしょうか?会場の皆さんで、父親役・子供役をやっていただける方居りましたらお願いします。子供がTVを見ている所にお父さんがやってきます。
そして、お父さんは口を開きます。ではお願いします。
・・・・・・・・・・・・・参加者の実習・・・・・・・

学校や職場や人生のいろいろな局面で難しい事はいろいろ起こります。そこで、一番初めに皆さんに書いてもらったカードで、今この場で採りあげてもらいたい方居りましたら挙手願います。それをここで実習しましょう。
・・・・・・・・・・参加者の実習・・・・・・・

本日は主として精神科領域の不眠・過食・欝などについてお話しました。精神科領域とは言っても病院の医師が教えてくれないような内容になっています。医者は「眠れない」と言えば睡眠薬を処方しますが、眠れない理由を克服する知恵や薬以外の心を鎮め眠りやすくする方法については、あまり語らないと思います。交感神経が昂奮して眠りにくい時、副交感神経を刺激して落ち着く方法や吐く息に合わせてゆっくりと数を逆に数えるやり方、血の巡りを良好にする方法や食生活との関連など使える知恵は幾らでもあるのですが、そういう知恵を伝えられる医師は滅多に居ないと思います。
医師というのは、大学医学部を卒業し、医師国家試験にパスした人なのですが、大学医学部では体の中の物質や細菌やウィルスについて教えても、栄養学についてはほんの数時間だけ、食生活の組み立て方や調理法についてまで教えられるわけではありません。実践的な心理学も教えられません。カウンセリング担当の臨床心理士は心理学を学んでいますが、自律神経の働きや不眠や欝に応用するやり方を学んでいるわけでもありませんし、食生活と精神との関係に詳しいわけでもありません。カウンセリングと言ってもカウンセリングルームだけのカウンセリングでは限界があります。きょうお話しした過食の例でもお金が足りない例でも心理学以外の要素が必要ですし、患者がカウンセリングルームで問題点を語ってくれるとは限らないのです。そういうわけで、今日の医療のように専門的に分かれてしまっている状況では、問題を抱えた人の全体像が却って見えにくくなっていると言えます。精神科の問題は生活の広い領域のあちらこちらで起こっている事が関連しあって作り上げている事ですからね。
その結果、精神科で出来る事は、問題の一部分の症状を抑えるという事なので、全体としてはなかなか改善に向かわないわけです。そして、現在日本は病床数・入院日数などで世界一の精神病大国となっているのだそうです。

病気としては再発を繰り返し、なかなか治癒には至らないと思われる精神科疾患なんですが、生活の全体を見直し、血流や人間関係など改善できるなら、精神科的症状も改善される可能性は大きいのです。
脳内物質の問題とも言われますが、脳内物質だけでなく体を構成する物質の大部分は口から取り入れるものによって構成されるという事を考えてみて下さい。人間に不可欠な50種類ほどの栄養素のバランスが悪いなら脳内物質のバランスが良い筈はないでしょう。そのバランスの悪さは肥満や病気を招くかも知れません。私は鬱病で病院の薬をたらふく飲み、不活発になって肥満にもなった人に「欝を軽減させる薬で太ってしまった体をどう感じるのだろうか?僕はやはり悲しい事であるように思うよ。だから、おいしくて安上がりで簡単に作れる元気になれる食事をやってみようよ。薬のおかげで太ってしまった体を見ても悲しいと感じられないとしても、薬が切れればやはり感じるのだから、肥満にさせる薬を飲むだけでは根本的な解決に至らないと思うよ。」というように言った事があります。この人は不安や混乱を来たすと電話をよこします。30分も一時間も話して、やっと落ち着いて「お休みなさい」になります。つまり、病院の薬でカヴァー出来ない精神の安定を私がガイドしているのですが、近くに居て時々会って話をするなら全く違った展開になると思います。
また、私がガイドした人で、薬漬け&依存で脳波も乱れていた人が居たんですが、その人も食生活を改善し、薬を減らしたら、脳波も改善されて主治医もびっくりしたそうです。その人は以前は話す言葉も大袈裟で、それが信頼を失わせる結果になっていたんですが、話し方も少しずつ変わって来ました。そうすると遠ざかっていた友人も近寄って来て、孤独も癒されるという流れになりました。コミュニケーション障害の改善・食生活の改善・現薬によって改善された例です。
治りにくいと一般的に思われている心や脳の不調ですが、病院に一ヶ月以上かかっても改善されなかったら、生活の全体を点検する事を勧めます。睡眠障害は薬だけが改善の方法なのだとか、鬱病は抗欝薬だけが治す事が出来るなどとは考えないで下さい。方法は他にもあるんです。
不眠にさせる、また、欝にさせる原因や要素があります。薬を飲むだけで、それに頼ると段々薬の量が増えるという事がおきます。ですから、昼にはなるべく外に出て体を動かすとか、楽しい人と遊ぶ機会を作るとか、寝る前に入浴やマッサージ・楽健法とかいろいろやると眠りやすくなって、睡眠薬を少しずつ減らす事が出来ます。抗欝剤・精神安定剤なども同様に段々減らせるはずですが、いきなりやめたりすると、自殺や暴れたり・・・という事も有り得るので慎重にやります。
大声を出したり、机を蹴飛ばしたり、茶碗を投げつけたりするタイプは特に危ないので、薬漬けにされて呂律が回らなかったりしますが、それでも、本人と話し合ってみれば、それなりの理由が有ってした事なのです。勘違いや、勝手な思い込みや、他の人に対する無理解や常識はずれという事が有るにしても。それを、暴れたのが病気の発作であると思ってしまえば、本人がどんな気持ちでそれをしたのか、どんな勘違いや思い込みが有ったのかを理解し損なう事になります。つまり、コミュニケーション良好であるなら、そういう事態に至らなくて済む事も多いし、薬を減らすためにも良いコミュニケーションを心がける事が役立ちます。薬を飲んでいる本人も、ぶくぶく太ったり、呂律が回らない状況を喜んでいるわけじゃないのです。私は、本人にその状況をどのように感じているかを尋ねます。そういう状況を脱したいという希望がある場合には、出来るだけ本人の希望にそえるようにするつもりである事を約束します。その上で、暴れるなどの不都合な行動パターンについても率直に話し合い、理解されない怒りや悲しみの暴発でなく、理解し合うための方法や技術について話し合い、練習もします。この過程で本人との信頼関係が育つにつれて、また、本人の周囲への理解が増すにつれて、不安や欝も少なくなり、問題行動も減り、薬を減らす事も出来るようになります。実際にこういう事を行うに当たっては本人と話し合うだけでなく、家族たちや精神科主治医ともよく話し合って進めて行きます。これは、こうした精神科領域の問題は、本人の問題であるだけでなく、家族や社会や医者の問題でも有るという認識を共有するためにも必要ですし、全員のコミュニケーションを良くする為にも必要です。
納得出来るまで医者に質問しましょう。よく怒り出す医者が居たりするんですけど、医者を怒らせないようにするのも話し方の技術のうちですし、中にはどんなに穏やかに質問しても怒り出す人も居ると思いますが、そんな場合には、その病院の事務長あたりに相談すれば、担当医を変えてくれるかも知れません。
また、こういう事を進めて行くにつれて、本人の苦しみや怒りや悲しみを親が理解していなかったとか、その逆に親の苦労を理解していなかったとか、理解の欠如や思い違いが浮かび上がって来る事も多いので、その場合、非難の応酬にならないように気をつけることも大切です。このような工夫や技術はアドラー心理学が有効であるように思います。

きょうのテーマは心の不調についてですが、その事で悩んでいる人はたくさん居るのに、一向に解決されないという現状があります。それは、医者が言うように、脳内物質の問題でもありますが、体を構成する物質は口からはいるものによって構成されるし、感情や行動とも密接に関係し、感情や行動を含んだ人間関係や生活の全ての面にまで配慮する事が、今日の専門的に分業化された医療では出来にくいと言えます。
この講演会の限られた時間の中でその全ての工夫や技術や知恵について語る事はとても無理な話ですが、きょう私が語った事の中に今まで知らなかった事で実行しやすそうな事があったら、やってみましょう。うんちの状態が変わるだけでも小さな喜びになります。食事も作ってあげるよりも、本人と一緒に作るなら尚良いと思いますよ。ジャガイモを不細工に切ったら一緒に楽しく笑いましょう。おいしく出来たら、共に喜びましょう。
眠れない時には楽健法やマッサージを共にやりっこしましょう。それもまた、体調を良くするだけでなくコミュニケーションも良くします。出来る事をやってみましょう。少しでも改善される事があればそれが糸口になります。他にも出来る事をやってみましょう。長期間改善の兆しも見えなかった人が、少しずつ笑顔を取り戻していくのを見るのは、見る方にとっても喜ばしい体験です。最初にお話しした、過食で苦しんでいた人は、今は、対人恐怖の人が社会復帰をするお手伝いをしています。自分が自分が回復した喜びを他の人にも感じてもらう事が自分の生き甲斐になると本人は言ってました。「この世には生き甲斐になるものがいっぱいあるのが分かるよね!欝になってる暇なんて無いよね!」というような話をしたところで、本日の講演会の締めといたします。


2007年08月09日(木) 精神科領域について考える・・・2

食事に問題がある場合もあります。
「睡眠薬がなくては眠れない」と言ってた人がバランスの良い食事をしただけでよく眠ったという事もあります。ジャンクフードばっかり食べてると落ち着かない切れやすい人間になると聞いたことはありませんか?落ち着かない切れやすい人間は不眠だって起こしやすいですね。食べ物のせいかも知れないんですよ。でも、精神科医は食べ物のアドバイスをしない事が多いようです。落ち着かない・イライラする。食生活をチェックしましょう。不眠を訴える人は体を動かしていない人も多いようです。頭だけ疲労して体が疲労していない・・・つまり、バランスが悪いんですね。そうすると眠りにくいという事があります。こういう人には出来るだけ体を動かす方向で話し合います。また、一緒にダンスやブーメランなどで遊んだりという事もします。その体を動かすことがストレス解消や新たな興味や喜びに結びつくという事もあります。血行も良くします。
眠れない人には血行の悪い人も多いんですが、血行が悪いと「足が冷えて眠れない」というような事にもなりやすいですね。そういう場合には、俗にゴキブリ体操と言われる毛管運動・爪もみ療法・マッサージ・風呂などいろいろ役立つ方法があるし、血行を良くする食べ物についていろいろ教える事もあります。
ここで、血の巡りと体や心との関係を考えてみたいと思います。
血液は体を構成する栄養素を運び、老廃物を除去するにも必須です。ですから、血の流れが悪いという事は、体の全ての機能の調子に関係が有ることになります。また、心との関係では興奮した時に自律神経の交感神経が緊張し、毛細血管が収縮するので、血の流れは悪くなります。逆に落ち着いた気分の時には、副交感神経の働きが強くなり、血の流れが良くなります。ですから、気分を落ち着かせたい時には血の流れを良くする事も役立つのです。
血流が良い事は循環器系の病気と関連付けられて考える人が多いんですけど、
血液によってメンテナンスされる全ての臓器に関係が有ります。脳とも心とも関係が有ります。実際にお風呂に入ればゆったりした気持ちになれますよね。その時イライラや欝というのはどうなるでしょうか?軽減されるように思えます。

欝に就いてもう少しお話します。
欝になるには理由が有ると先ほど言いましたね。理由がないのに欝になる場合も有るかも知れませんが、理由に気付かず欝になるというのも考えられます。例えば脳内物質の問題で、低血糖状態による欝・セロトニン不足による欝なんてのは気付きにくいですね。セロトニン不足による欝の場合SSRI(ルボックス・パキシル等)が効果がありますね。これは少ないセロトニンを有効に使おうという薬です。でも、セロトニンの原料であるアミノ酸のトリプトファンを食べる方が少ないものを有効に使おうという戦略よりも優れていると思いませんか?トリプトファンはチーズや大豆やバナナに豊富に含まれて居ます。

一般的に脳内物質の問題が精神の不調の原因となるというのが現代の精神科医の見解ですが、脳内物質は当然口から取り入れるものに拠って形成されます。ですから、脳内物質の状態を改善する薬というのは口から取り入れたものがアンバランスである時にその過剰や不足を補う働きをします。でも、あくまでも人工的に作られたものですから、本来の物質とは違ってその作用は十分でもなく副作用もあります。そのことについては「こころの病は食事で治す(PHP新書)に書いてあります。その本には、医師が本来の物質(食べ物)ではなく薬を使う理由についても書いてありました。その理由というのは、本来の物質である食べ物では保険診療の点数にならないが薬なら点数になるという理由でした。脳内物質の問題は気付きにくい欝の原因なのですが、それにも方法はあるわけです。

これは気付きにくい欝にも手軽な効果的な方法が有り得るという一つの例です。そして、気付きにくい場合も、気付いているけれど言いたくない場合も、気付きたくない場合も有りますね。
原因がはっきりしていればその原因を改善することで、欝状態も改善します。
例えば、歯が痛くて欝なのだったら歯医者に行ったら改善されるでしょう。こういうのは鬱病なんて言いませんが。ですから、精神科に行くのはもっと気付きにくかったり、深刻だったり、複雑だったりするのです。例えばこの所、日本では毎年自殺者が3万人を超えています。これは景気の悪さと関係しているよです。3万人の全てではありませんが、生活が楽になれば欝にもならず死ななくても済む事もあると思います。でも、抗欝剤はお金を殖やしてはくれませんよね。
生活保護をもらって、精神障害2級だった人なんですが、生活保護だけじゃ苦しいと言って浮かない顔をしていたんですね。働けないし収入も増えないから、どうしようもないと本人は思い込んでいるんですね。でも、本人の生活を見ると、500mlペットボトルのお茶をコンビニで買って飲んでいたりするんですよ。コンビニで買うと147円。一日3本で、441円ですね。一ヶ月30日では13230円。これを2Lのボトルにするだけで半額くらいになりますし、コンビに出なくスーパーで買うと半額以下になります。自分でお茶の葉を買って淹れると更に安くなり、一ヶ月で1万円が簡単に浮いてしまいます。
また、「生活が厳しいと言ってる人に、私はよく訪ねてみるんですが「食費にどれくらい使ってるの?」と。その場合「4万5千円くらい」なんてすぐに答えが返ってくることは少なくて、「生活が苦しい」といってる割には家計簿などをつけて管理していないように思えます。一度つけてみると余計な出費を抑えるヒントが分かったりします。所で、食費なんですが「外食やコンビによりも自分で作れば安上がりかと思ってけど、材料の半端が出て、却って不経済だ。」なんて人も居ますが、やっぱり自分で作るほうが安上がりです。高くつくのは食生活の組み立て方を知らないからです。魚柄仁之助という人を知っていますか?「台所リストラ術(農文協)」「一ヶ月9000円の快適食生活(飛鳥新社)」なんて本を書いています。9000円じゃろくなものを作れないんじゃないかと思う人が居るかも知れませんが、そんな事は有りません。もっとも好みの問題も有りますし、技術やスキルの問題も有りますから、本を読んだら誰でもすぐに9000円とは行かないかもしれませんが、それでも魚柄さんのやり方でかなり安くなるのは確かです。しかも、結構バランスも取れておいしいので元気にもなります。また、私のHPの最初の記事が「おいしい!元気!安上がり!簡単!の食生活革命」ですから、その記事も参考にして下さいね。
今お話したのは、よりおいしく健康な食事を自分で作ることが経済的苦しさを救う事にもつながるという事についてです。外食の多い人は一食1000円を一日三度、一ヶ月じゃ90000円ですから、食費を合理的にする事がどれだけ経済的負担を減らせるか分かりますね。
経済的であるというだけじゃなく、脳内物質の改善や体の状態の改善も同時に出来てしまいます。
例えば25歳で体重80kg有った人が半年で55kgまで減らして、喜んだのも束の間、半年で85kgまで増えちゃったら、悲しいですね。食生活の組み立て方が分かっていればこんな事は起こりません。楽々ダイエットで、浮いた金で、海外旅行が出来てしまいます。
新聞で自殺したという記事を読むと貧困や病苦が原因だったりしますから、体の状態を立て直すためにも経済状態を立て直すためにも、食生活を見直すことがいかに重要かが分かっていただけると思います。
最初に紹介した過食の例では精神科医は食生活についてアドバイス出来ていませんでしたし、欝状態にもなっていましたし、お金にも困っていました。
体の状態が悪くて欝状態になる人は非常に多いんですが、この場合治れば欝も治ります。問題は治せない場合です。先ほど肥満の例を挙げましたが、ダイエットを試みた人の90%は三年後には元の体重に戻ってしまうというような統計を見た事があります。大抵の人が失敗しているわけです。ですから、健康にも元気にもなれません。でも、肥満を改善するのはやり方さえわかっていれば、そんなに難しくないんですよ。特別強い意志の力など、必要ではありません。最初に過食について話した時にも触れたんですが、必要なカロリー以上に食べ過ぎてしまうのは、ビタミン・ミネラル・酵素・必須脂肪酸などの不足という事が考えられます。ですから、バランスの良い食べ方をするだけで殆ど解決してしまう事が多いのです。後は激しい運動ではなく有酸素運動ですね。ダイエットだといって腕立て伏せや腹筋運動をする人が居ますが、それでは体重は減りません。筋肉がついて増えるでしょう。脂肪を燃やすのは軽い負荷の長時間運動で、微笑んで楽しく続けられるのが効果的なのです。

肥満者の多くがダイエットに失敗しているような事は特別な事ではなく、多くの成人病・慢性病にも言えます。
お医者さんが治せないから慢性病なんですけど、私はアトピー性皮膚炎の人には「あなたのお医者さんは細胞膜の原料が何かを教えてくれましたか?」などと質問します。「殆どの人が教えてもらった事はありません」という答えです。原料が不足じゃ丈夫な細胞膜は出来ないし、丈夫な皮膚も出来ないだろうということは考えてみれば当たり前のように思えるのですが・・・セメントや鉄筋が不足していたら、どんなビルが建つのか?というような事です。ですから、体調が悪くて、原因がよく分からず、医者に行っても対症療法ばかりで改善しているなんて思えない場合は、原料の問題じゃないか・メンテナンスの問題じゃないかと考えてみる事が有益です。私は、体調が悪い人にも、懐具合が寂しい人にも「おいしい!元気!安上がり!簡単!の食生活革命」を勧めます。高血圧や便秘や乾燥肌や懐具合が改善されるなら、少なくとも欝の一部は改善され、全体としても改善されるからです。
また、私は体調の悪い人には次のような質問もします。「ウンチの調子は?」「高血圧の意味を教えてもらった事はありますか?」「食べ物との関連ではどういうことを教えてもらいましたか?」このような質問をすると殆どの人が、そういう事を医者から教えてもらった事はないという返事です。私が質問したのは本当に基本的な事ですから、それを知らされていないという事は改善する余地が有るという事です。大体、毎日便秘や肩凝りや高血圧じゃ壮快にも楽しくもなりませんね。
ここで、成人病・慢性病について話すと時間が無くなってしまいますから高血圧だけを例にとって話します。
高血圧と診断されたら大抵「しょっぱいものを控えるように」と言われ、降圧剤を渡される事が多いのですけれど、私の場合は次のように言います。
「高血圧と言うのは毛細血管が縮こまったり、栄養状態の問題であったり何らかの理由で血の巡りが悪くなった場合に、体中に血を巡らせるようにと体が圧力を高めている状態です。ですから、薬で圧力を下げると、血管破裂のリスクは下げても、それで健康になるかどうか長生きに繋がるかどうかは分からないのです。実際に降圧剤で癌が増えたという統計も見た事があります。ですから、血管が縮こまっていたら血管を広げる工夫をします。副交感神経刺激の「爪もみ療法」やゴキブリ体操と言われる毛管運動、鍼・灸など、いろいろな方法があります。体のコリが血管を圧迫しているのには楽健法が効果的です。また、コレステロール値が高いようでしたら一日半個の生玉ねぎが効果的だと丸元さんの栄養学の本に書いていました。血栓が出来やすいようでしたら、DHA・EPA・α−リノレン酸が効果があります。荏胡麻油ドレッシングなんかいいですね。これは血液サラサラ効果もあります。
また、ナトリウムとカリウムの関係については先程話しましたね。更に、タウリンやペクチンも高血圧改善効果があります。タウリンはイカや貝類に、ペクチンはりんごやバナナに多く含まれます・・・などと言って運動のやり方や食生活の組み立て方を話します。ですから、それだけで、かなり時間を掛ける事になります。でも、早い人なら一時間もしないで30くらい簡単に下がります。
これで血圧の薬を飲まなくてよくなりますから、欝のねたが一つ減ることになりますね。体調と気分は密接に繋がっていますから欝で体調が悪いなら、体調を整える事を心がけて下さい。体調が良くなればそれだけでも気分は良くなるのは当然と言えるでしょう。でも、精神科の医者は高血圧や便秘やアトピーの改善の指導はまずやらないですね。

次に体調が悪くないのに欝の場合について話します。
これもいろんな場合がありますね。
仕事が楽しくないと欝になるかも知れませんね。せめて、仕事以外の時間が楽しく過ごせればいいんですけどね。上司にいじめられるという事もあるかも知れません。ノルマがきついかも知れません。
大人の場合は仕事が問題になる事が多いんですけど、子供の場合には学校ですね。学校でいじめに会えば学校に行きたくなくなりますね。勉強がつまらない場合も行きたくなくなりますね。せめて、クラブ活動でも楽しければいいんですけどね。成績が悪ければ親がいい顔しませんね。学校で楽しくない、家では親がいい顔しないという場合、楽しい毎日は過ごせそうにありませんね。こういう子供はどうなると思いますか?ぐれるかも知れませんね。不登校になるかも知れませんね。引きこもりになるかも知れませんね。欝にもなりますね。また、子供がこういう状態だと、親も楽しくないですね。欝にもなりますね。20年程前は、学校に行かない子供は登校拒否児と呼ばれ、精神科に行かされる事が多かったんです。その子の精神の問題であるより、学校の問題の方が大きいのですけどね。そんな子がフリースクールには喜んで通ったりするんですよ。学校がその子に合わせられれば、問題は解消するんです。合わせられない学校に無理に合わせようとするから、問題が起きるのです。
学校にも仕事にも行かなくても良い筈の奥さんという身分だって、楽しく生きていられるかどうかは分かりませんね。料理と掃除と洗濯の毎日に飽き飽きして、ついつい昼間からキッチンドリンクという事もあるかも知れませんね。旦那にもっと相手して欲しいのに、旦那は仕事の虫なんて事もあるかも知れないし、逆に、一向にうだつの上がらない夫に嫌気がさすなんて事もあるかも知れません。
欝のねたは、それこそいっぱい有って、解決不能なものも有りますが、中には解決可能なものもあります。
例えば、仕事や学校が楽しいものに変わるなら、仕事や学校が欝の原因になりませんね。家庭が楽しければ尚良いですね。転校や転職によって改善される事も多いんですよ。でも、転校も転職も簡単に出来るわけでもないですね。
移った先の仕事場や学校が以前の場所よりもその人にふさわしいかどうかも分かりません。でも、とにかく、学校や仕事場が楽しい雰囲気なら欝になる理由はだいぶ減ります。家庭が楽しければもっと減ります。生活が楽しい、面白い、生き甲斐を感じられる・・・という状態なら、欝になる理由はあまり無いはずですね。
対人恐怖だって引きこもりだって、外に付き合って楽しい人が居れば、引きこもる理由は無くなります。
対人恐怖菌や引きこもりウィルスに犯されているわけでは有りません。
では、どうすればもっと楽しくなるのでしょうか?考えて見ましょう。抗欝剤を飲めば楽しくなるものでしょうか?
実際に欝になっている人と付き合ってみると、苦しみの内容はいろいろ違っていても、共通している事がいくつか有ります。
例えば、親子のコミュニケーションが良くないとか、何でも話し合える友人が居ないとか、楽しくなれる趣味を持っていないとか、非常に思い込みが激しいとか、完璧主義者であるとか・・・いろいろ有りますが、特に有り触れているのがコミュニケーション障害です。親と子のコミュニケーションがうまく行かないとか、夫婦や恋人ですれ違っているとか、コミュニケーション障害の形もいろいろです。国会のやり取りあたりでもそうですね。やり取りを聞いていると、話し合おう、理解しようという姿勢が無く、話が噛み合わない事が非常に多いですね。言葉の使い方も誤魔化しが多いですね。学歴も地位もお金も有る人たちがこのような状態なのですから、会社や学校や家庭でも、コミュニケーション障害は有り触れています。例えば、「いじめ」なんですけど、コミュニケーションが良好な所で、いじめと言う事は起こるでしょうか?「いじめ」が発生するのはコミュニケーション障害の場です。「いじめによる自殺」が起こったりすると、校長談話で「人の命の大切さは教えてきましたし、いじめがいけない事である事も教えて来ましたが、今回このような事になって残念です。今後このような事の無いように、一層指導に力を入れたいと思います。」などという内容が新聞に載ったりしますが、「人の命の大切さ」を言葉で教えられるものでしょうか?「いじめはいけない事」と教えれば、「そうか、いじめはいけない事だったんですね。知りませんでした。これからはいじめないように気をつけます。」とでも言うでしょうか?言葉で教えるのが意味を持たない場合もあります。
先程、コミュニケーション良好な所で「いじめ」は発生しないと言いました。これは分かりますね。「僕、殴られるの嫌だよ。」と言って「そうだよなあ、じゃあ、殴らないよ。」という事になれば、「いじめ」になりっこないですね。でも、いじめが起こっている現場ではそうじゃないですね。いじめられる側は大変だし、その悩みを話せない場合が殆どです。いじめる側の人間にしても、幸せというわけじゃないですね。いつか誰かに復讐されるかも知れないし、告げ口されるかも知れないし、それに、いじめる人間もまた、誰かにいじめられている人間だったり、そんな経験のある人間です。こういう人間に「いじめる事は悪い事だ。」と教える事が役に立つでしょうか?
いじめる人間が幸せじゃないというのは分かりますね。では、自分がそんないじめる人間であると想像してみましょう。いじめをする自分は他人から信頼されているでしょうか?何でも話せる友人はいるでしょうか?なぜ誰かをいじめようとする気が起きるのでしょうか?いじめをする自分はどのような気持ちなのでしょうか?こういう状態をずうっとやり続けていたいと感じているでしょうか?
いじめっ子は普段ゆっくりと自分の心を内省するというような事は滅多にしないと思います。ですから、自分がいじめっ子になったつもりで内省するというのは通常は起こりにくい事を想像するわけですね。いじめっ子に内省する習慣があるなら、いじめっ子の道を歩まなかったのではないかと思ったりします。決して居心地の良い状態とは言えませんよね。もっと居心地の良い有り方、すっきりする有り方について、誰かが伝えてあげる事は可能でしょうか?ここで皆さんの意見を聞かせて下さい。
・・・・・・・・・・・・参加者との応答・・・・・・・・・・

「いじめはいけない事だからやっちゃいけない」という指導と比べると、どのように違っているでしょう?


2007年08月08日(水) 精神科領域について考える・・・1

久しぶりの更新です。

精神科領域について考える文をサラサラと講演会形式で書いてみました。
会場の参加者と応答する部分は空白ですが、実は、こんな所が一番面白く出来る所なんですね。
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講演会用下書き

皆さんこんにちは。稲村りょうです。‘Oh My God !!’という総合健康情報サイトを運営しています。

総合健康情報サイトというくらいですから、元気に生きるための情報を幅広く扱っています。病気を自分で改善する方法もいろいろ紹介しています。
猫背・肩こり・高血圧・歯周病・アトピー性皮膚炎・不眠・欝・摂食障害・・・不登校・引きこもり・勉強嫌い・・・etc・・・
とまあ、広い領域に渡っているので、病気治療といえば心臓外科医とかアレルギー科とか整体とか専門的な治療のあり方を想像しがちな現代の人からすると不思議に感じられるかもしれません。
でも、専門的でないからこそ、専門家には気付きにくい事に気付けるということもあるんです。
また、私は医者でないので注射もしないし手術もしないし、薬を出すこともしません。私がするのはガイドです。地図を広げて、自分がどのような位置にいるのかを話し合って見つけ出します。
例えば血圧が高いという場合、多くの患者さんは病院に行くと「しょっぱいものを控えて、薬をずうっと飲みましょうね。」と言われる事が多いようです。
私の場合は、生活状況や食べ物の事などをたくさん質問します。
高血圧と一口に言っても、原因は塩分だけじゃありません。怒ると血圧が上がると言いますね。感情も血圧に影響します。ストレスやカリウム不足、血行の悪さも影響します。「しょっぱいものを減らせ」と言われて実行しても長続きしないことが多いようです。けれども、しょっぱいもの、つまり塩化ナトリウムですが、ナトリウムはカリウムと拮抗関係にあるという事が分かっていれば、塩分の害を減らすためにカリウムの多いものを食べるという方法を採る事も出来ます。つまりしょっぱいものを減らすというただひとつの方法だけじゃなく採り得る方法はもっと沢山あるという事です。例えば、フルーツにはカリウムが多いので、フルーツを食べるという方法もあるわけです。しょっぱいものを減らすことに悩まなくてもいいとなれば、それだけでストレスも減るかも知れません。
循環器系の医者は血管や血液についてはエキスパートでも、食事についてエキスパートであるとは限りません。長続きするおいしい、安上がりで簡単に作れる食生活の組み立て方を知っている専門医なんて滅多にいないと思います。
血液・血管・心臓について知ってはいても、それと関連する栄養・食事・調理法・自律神経などについて知っているかは???です。
高血圧は生活習慣病と言われている位ですから、生活習慣との関連で考えられる対策が必要なのに、病院で生活習慣について話し合われる事はあまり無いようです。
そういうわけで、お医者さんがあまり言わない生活の基本的な部分を改善すると、ウンチの調子が良くなり、おなかの状態が良くなり、血の流れも良くなり、ついでに、人間関係も良くなったりすると、高血圧やら糖尿病、肩凝り・肌荒れ・不眠・欝など、いろいろな困った状態も改善されて感謝されます。
私が提供する情報は何も魔法でも特別なことでもなく、誰でも調べられる基礎医学的事実を元に誰でも使いやすい形に組み立てているんですが、そういう事をを上手に言ってくれる人ってあまり居ないんですよね。

で、今日の講演会なんですが
不眠や欝や摂食障害など、精神科領域でお話したいと思います。
皆さんには、
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悩んでいる事・相談したい事・質問したい事(本人・知人)


上記の事を皆の前で話し合う事を希望しますか?
講演会ではなく個人的に話し合いたい場合は連絡先を書いて下さい。
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という紙を配布してありましたね。
時間が許せば、この機会に採り上げたいと思います。

さて、私は精神科医でもカウンセラーでもないんですが、どういうわけか精神科に通っている人と縁があるんですよ。
で、私は、その人たちと付き合ってると、その人たちが段々調子が良くなって来る事が多い。「こんなに短期間でここまで良くなった人は滅多に居ない。」と担当の精神科医に驚かれたこともあります。
サイトの記事「ディリー闇鍋アラカルト」にも書いたんですが、過食と欝で苦しんでいたAちゃんが精神科医に「摂食障害とアルコール依存は治せない」と言われてたんですが、私のサイトのお友達BさんがAちゃんの所に遊びに行ったら5日間で過食発作も起こらなくなり、欝状態も改善しちゃったんですね。
私はAちゃんの事をBさんと話し合って「精神科医はこういう事がきっとアドバイス出来ていないと思うから、それをAちゃんが理解できれば、改善出来るだろう。」って話し合っていたんです。実際に予想した通りにうまく行きましたね。
では、精神科医がアドバイス出来ていない事ってどんな事だと思いますか?それについて話してみましょう。
Aちゃんの場合は過食という問題があったわけですが、多くの場合、これは意志の問題と考えられています。食欲に負けてしまっていると捉えられているんですね。でも、意志だけの問題と考えるのは正確ではありません。知恵と工夫の伴った意志の問題と考えるのが良いと思います。意志だけの問題と考えると失敗しやすいのです。
過食は食欲が暴走している状態であると考えられますが、食欲が暴走するのは理由があるはずです。実際に、多くの場合ビタミンやミネラルや必須脂肪酸が不足している場合が多いようです。カロリーは十分なんですが不足している栄養素があるんですね。そうすると、体は不足している栄養素を補いたいという欲求があります。つまり、それを取り入れたいわけです。つまり、栄養素が不足している限り、食欲が収まらない可能性があるという事です。収まらない食欲は「不足している栄養素を補うように」という体からのメッセージであるとも考えられます。精神科医は医者であっても、バランスの良いおいしい食事を簡単に作るガイドがうまく出来るかどうかは疑問です。つまり、おいしい!元気!安上がり!簡単!の食生活の組み立て方を知っていると過食は改善しやすくなるのです。
それから、Aちゃんに精神科医が言った「摂食障害とアルコール依存は治せない」という事に関して言うと、
アルコール依存の場合はアルコールだけがお友達に、過食の場合は食べ物だけがお友達になっている事が多いんですね。寂しい時、ふとアルコールやケーキに手が伸びちゃうんですね。ですから、お友達が居れば手が伸びなくて済むのかも知れないのです。これは、必ずしも人間のお友達でなくても、生き甲斐や喜びを感じさせ得る何か、であっても良いわけです。夢中で取り組める何かが有れば、アルコールや食い気に走らなくて済みますからね。私はブーメランをやっていましたが、アルコールが入ってると練習をやりたくなくなるし、ブーメランをやっている方が面白かったので、アルコール依存にはなりませんね。
趣味でもボランティアでもやれる事は幾らでもあると思いますが、それらはいつでもすぐに取り掛かれるわけではありません。でも、アルコールならすぐに手を伸ばせます。そこが便利な所なんですが、そうすると趣味もボランティアも出来なくなってしまうので、厄介な所でもあるんです。だから、ここでもお友達が居れば克服するのに協力出来るわけです。
精神科医はこういう場合に、どのように役に立てるのでしょうか?
つらい事があると気分は沈みます。欝状態になりますね。その時どのように対処しますか?つい、酒に手が伸びたり、ケーキを買いに行ったり・・・やけ食いなんてのもありますね。そういう危ない時というのは、大体、診療時間を過ぎている時が多いですね。診療時間であったとしても、本人は病院に行くよりも先に酒やケーキに手を出していますね。でも、友達が居れば、食べる事にも飲む事にも付き合えるし、そうすると友達が居ないで、家族の目を盗んで飲んだり食べたりするのとは違って、馬鹿呑みや馬鹿食いにはなりにくいでしょう。
友達が居ないとそういう傾向に拍車がかかります。それが慢性的になると困った状態になってしまうわけです。
いきなり鬱病・アルコール依存・過食症になるような場合もあると思いますが、このような傾向が次第に強化されて、気がついたら病的状態になっていたという場合が多いと思います。
皆さんの中で、欝でお医者さんの所に行ったことがあるという方は居りませんか?いらっしゃいましたら、お医者さんがどのような対応をしてくれたのかを話して下されば、他の人たちの勉強になると思いますので、「話してもいいな」と思われましたら、挙手お願いします。
・・・・・・・・・参加者との応答・・・・・・・・・・・・・・・
実際に欝になる・自棄呑み・自棄食いをするというタイプの対処の仕方もいろいろあります。
欝になるのには理由があります。精神科医は脳内物質の問題のように考えて、抗欝薬・精神安定剤・睡眠薬などを投与する事が多いんですけど、それは気分を変えてくれる可能性はありますが、本人を欝にさせた本人自身の行動パターンや外側の状況を変えてくれるわけではありません。それを認識した上でも次のような場合には役立てる可能性があります。
1.欝にさせた原因が分からないと対処しようがないので、とりあえず使う。
2.欝の連鎖が起こっている場合、一旦連鎖を断ち切る為に使う。
欝の連鎖というのは、欝状態がある為に、仕事にミスが増えたり、人間関係がうまく行かなくなったりして、さらに欝傾向を増大させてしまう状況を言います。
欝になるには理由があると先ほど言いました。理由もなく欝になるという可能性もありますが、それよりも、理由に気付かないで欝になるという可能性が大きいと思います。
また、本人には理由が分かっていても、他の人に話せない場合も多いと思います。話すのが恥ずかしいとか、話したところで誰も助けてくれないだろうと思い込んでいれば話そうとしませんね。それでも、眠れないとか体がきついとか憂鬱でどうしようもないというようであれば、精神科に行きますね。そういう場合精神科医になら欝になる理由を話せるものでしょうか?で、話せない場合は「わけもなく眠れない」とか「憂鬱な気分をどうにかしたい」というような言い方になると思います。医者は医者で、不眠や欝の理由をわざわざ尋ねて、「会社で上司にいじめられている」とか「いつリストラされるか分からない」なんて言われても、そういう悩みを簡単に解決できる方法など医者にも思い浮かぶ訳もなく、何十人もの患者をこなさなくてはならないという病院の医者の事情もあります。そうすると、やはり三分間診療で投薬に頼るという事になりやすいですね。そして、薬を使えば段々眠れるようになるのか・欝は軽くなるのか?という肝心の点なんですが、体験済みの方が居られましたら、この場で話してもらえればと思います。
どなたか、いらっしゃいませんか?
・・・・・・・・・参加者との応答・・・・・・・・・・・・・・・・・
実際にどうなるのか?という事について個人的な話を聞くのも参考になりますが、統計的な現実というのも参考になると思います。それには、日本は世界一の精神病大国であるという事実が現実の医療の成果であると考えられると思います。世界各国の人口一万人に対する精神科の病床数は、英国10・カナダ4に対して日本は28.平均在院日数も英国86日・カナダ・22日と比べて、日本は331日。という多さです。薬の投与によって根本的に改善されるなら、このような数値になるでしょうか?
実際の話、その人が眠れないとか憂鬱であるという理由が「上司にいじめられる」とか「いつリストラされるか分からない」といった理由であるとしたら、どんな薬がそれを解決してくれるものでしょうか?
また、現在薬を飲んでいる人には出来るだけ詳しい薬についての情報に目を通すことをお勧めします。投薬される時に薬についての説明書も渡される事が多いんですが、実際に「医者からもらった薬が分かる本」などで調べて比べてみると、お医者さんから渡される説明書の情報は少な過ぎるんですね。特に副作用情報が。このような現状なので、本人が自分で調べると結構びっくりする事も多いようです。鬱病や不眠のせいで起こっていたと考えていた体の不調・心臓どきどき・手の振るえ・のぼせ・だるさなどが薬の副作用の所にバッチリ書いてあったりしますからね。それで、薬をやめたら、体調不良は治っちゃった!という事も有り得ます。逆に、止めたらリバウンドでものすごい震えが起こったという場合もあります。ですから、いきなり止めるのも怖いことなんですよ。
また、世界的免疫学者である安保徹教授が「薬をやめると病気は治る(マキノ出版)」には薬と自律神経との関係について書き、消炎鎮痛剤・睡眠薬・抗不安薬などの長期使用がどのように危険なのか、また、それに代わるどのような方法があるかについて書いています。一読を勧めます。
それから、不眠や欝の原因を解決しなければ、全く改善出来ないかと言えば。そうでもありません。例えば「上司にいじめられて、その事を思い出すだけでもカッカして眠れない」という場合、精神科医もカウンセラーもその上司を変える事は出来ませんが、カッカするレベルを下げることは可能です。どんな方法があるかを考えて見ましょう。考えてみれば結構いろんなやり方を考えつけるものですよ。
ストレス発散・・・

・・・・それから、バランスの良い食事もイライラを鎮めてくれますね。また、本人と話し合うと、本人が気付いていない眠りにくくさせている原因が分かったりします。例えば冷え性でもあったとか。そういう場合はその対処もやってみます。所で、その対処法って分かりますか?時間が許せば後で採り上げますね。
また、実際に話し合ってみると、「この先どうなるんだろう?」とか不安材料ばかりわんさか集めて堂々巡りのような状態になっていたりする事も多いですね。同じ考えの中を空回りしているんですね。そういう場合は、同じ考えになった所で、一旦、その考えを止めてもらうように提案します。「考えるな」とは言わないんですよ。考える事は不必要と言うんじゃなくて、考えることによって、睡眠不足や欝傾向が強化される事があるから、そうならないようにしようという事なんですね。
特に夜が更けて、もうそろそろ寝た方がいいのに、イライラ・クヨクヨ、カッカ・・・という事があります。で、眠れない、眠れないと明日の仕事が不安になる、不安になるとますます眠れない・・・・・で、薬・・・という流れになりやすいのですが、薬に手を伸ばす前に空回りする考えをやめてもらうように提案するわけです。そして、眠りに就く体勢を整えてもらいます。布団の上で横になっても、空回りする考えを皆さん結構やるんですが、こちらが指示しないで居れば大抵そうなります。「何も考えないようにしているんだけど、考えてしまう。」なんて言う人は多いですよ。そこで、何も考えないようにするんじゃなくて、眠りを誘うような事をしてみたら?」と提案します。「何も考えないようにする」なんて、結構難しいですよ。そんな難しい事しようなんて、無理なんです。眠りを誘うような事だったら、難しくないですね。よく知られているやり方では「羊が一匹、羊が二匹・・・」というのがあります。それをやりながら「明日の仕事は・・・」なんて同時に考えていられますか?そうです。ネガティブで空回りする考えを弱める為に役立つのです。尤も、私のお勧めは「羊が一匹・・・」じゃなく吐く息とともに100・99・98・・・と逆に数えるやり方です。これは、「羊が一匹・・・」よりも効果的ですよ。声に出さず心の中で数えるんですね。この方法でも眠れない人にはまた違うやり方を教えたりもします。
大切なのは横になって骨休めが出来ているかどうかです。ですから、落ち着いた気持ちで横になって過ごせたら、眠れない場合でも疲労はかなり回復出来るのだという事を話しておきます。眠れなくて起き上がってしまったり、ネガティブな考えが疲れさせるのだから、そうでない状況を作れるだけでも、だいぶ違うのだという事を、睡眠薬による睡眠も自然の眠りとはかなり違っているので、体への負担は有るのだという事も話しておきます。眠りは人間にとって必要なものだし、通常は夜になると自然に訪れるものなので、眠れないのは阻害している何かが有るからです。不眠を訴える人は、その何かに気付けない場合が多いんですね。

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続きはすぐに「精神科領域を考える・・・2」でUPしますからね!


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