「真夜中の太陽」(米原万里著,中央公論社)
内容:時事エッセイ。
Iサンからの借り物。 何か、途中まで読んでいて、最後の数pで放り出していました。まるで何かを惜しむように(笑)。を、読了。
この手のエッセイは苦手。 上手い事言っていると思うし、頷ける。でも、私にとっては「そう言う見方も在るのか!」というほど斬新ではなく、むしろ私がいつも思っていることを簡潔に文章にしてくれている感じ。 でも、痛い。 だからどうしろって言うのよ、どうしようも出来ないじゃん、と。 思っていてもどうにもならず、心が重くなるだけだから見えないふりをしている事を突きつけるだけ突きつけて、進路を示してくれていない。 万里さん自身はこういう思想を文にして、大衆に警鐘を鳴らす役が負えるから良いだろう。 でも私は言われても、知っても、分かっていても、どうしようも出来ないもん。 万里さんの言葉で動かされた一人一人が集まり大波となり元凶に押し寄せる時は私もその波の一部となることは出来ると思う。でも今は無理だもん。一人じゃ何も出来ないもん。 見せつけられて辛いだけの現実なんて目を逸らすだけ。 禍が降りかかるとして、目を逸らさなければ避けられたものではないのなら、そういう禍の種を見ようとすらせず愚かに生きるつもりです、私は。 だから、このエッセイは読んでいて辛かったです。
せめて新聞連載で読んでいれば、一気に言い募られる気がせずまだ良かったのかもしれません。
ああ、時事エッセイとしては良い出来だと思うので平気な人は一読すると良いかと。
「ミス&ミセス」(阿部川キネコ著,双葉社)
内容:30代、独身でバリバリのイラストレーターとして活躍するキコと、同級生で一人の子持ちの主婦ミコと、その周辺ほのぼの日常4コマ漫画。
…阿部川先生ってさ、小器用だよねぇ…。いや、良い意味で。 複数のジャンルで、それぞれ高水準の4コマを描かれる。凄いや。 多才すぎるので(っても4コマというジャンルの中で、ですが(笑))一方の読者は他方には入れなさそう…いや、私みたくどれもOK!どんとこい!!な小器用な読者ばかりかな、もしかして。
あのね、えーっと、凄く良いんですよ、これ。 ネタのテンポとか切り口とか流れとか表情とか、キャラの作り方とか全部良いの。 ただ、トーン多様のキラキラ絵が「上手い」と言うような人には下手に見えるかもしれないし、日本ダシの味わいよりハバネロの刺激が好きな人には温いと感じるかもしれない。おだやかな主婦ものを読みたい人にはちょっと黒いか?
4コマの中で「味わい」が分かる人には勧めますが、ジャンルとして4コマがそう好きでない人、あまり漫画は読まない人には勧めないかなー。そういう人でも好きな人は好きだと思うけど。
1巻で完結です。 綺麗に纏まってます。 でももっと読みたかったです。 連載していた雑誌の中で一番好きな漫画でしたので、最終回は残念でした。 綺麗に終わってましたけどね、ええ。
「闘うバレエ」(佐々木忠次著,新書館)
内容:東京バレエ団を率いる著者の、バレエと自身に関わった人や出来事を書いたもの。
図書館より借り物。
バレエ界の雰囲気を知りたくてちょっと読んでみた。 そういう意味では非常に役に立ちました。
入門書でなく、日常レポート。どういう時代だったか、どういう経緯があったか、どういう人だったか。 コール・ド・バレエの考え方とか頷く所が多々あり。
何かを成し遂げてきた人の記録は本当に面白い。文章は稚拙だけど、下手に技巧に凝られるより読みやすいし。 この手のものりありがちな自分賛美が少なかったのも良かった。 今でも走り通しで、過去を振り返っている暇がないからかな。
東京バレエ団の公演が見たくなりました。
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