| 2006年01月25日(水) |
「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」 |
「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」(島田荘司著,角川書店)
内容:御手洗&石岡シリーズ。「占星術」の割とすぐ後。小説。
色々上手い話。
御手洗×石岡同人やっていたらこの本だけで1冊カップリングギャグ本が出来そうです。
犯人が誰か。思い付くパタンを並べている先から御手洗君が手際よく潰してくれて、テンポが良かったです。 石岡君がバカすぎて、他作品の“ワトソン”たちみたく、半端に間違った推理を立てることすら出来ないからかもしれません。 可愛いなぁ!石岡君は!
トリックはそうトンデモなくなく、展開もスムーズでした。
ただ、昔語り風の書き出しにしたなら、ラストにもう一度現代に戻って「そうだったのか」というシーンがあれば綺麗に纏まったと思います。 御手洗が、バカだけど自分にとっては世界一可愛い飼い犬の自慢をするように、石岡君視点の話をしたんだろうなと想像するのは楽しかったです。
しかしインテリ男ってのは、下世話な話を学際的にするのが好きよね。
「輝く断片」(シオドア・スタージョン著,河出書房新社)
内容:スタージョンの短編小説集。
Iサンより借り物。
毛色が似たものを集めた(サイコ・ホラーっぽい?)上に、後半に従ってそういうものを固めて来たので、そっち系が苦手な人間はちょっと苦しいかと。
最初の3作はSF寄り。読みやすかったですし、「取り替え子」は結構好きなタイプの話。
「君微笑めば」もホラーというよりいつもの幻想小説タイプかなー。設定としてはどこかにもありそうなものですけど、文体とラストへの持って行き方が巧いと。主人公があまり好きなタイプでなかったから、「死を前に何もすることが出来ない」でも同情しなかったからかな?…や、あの人は死にも本当の恐怖を感じていない風だったからかも。
「マエストロを殺せ」は作品中私的には最高作。 ホラーとかいうより、私の中では社会派というか青春小説に近い。 神の視点で見ると、どの登場人物のサイドの心情も理解出来て(たとえそれが私の妄想だとしても)それが切ない。
最後の2作にも言えるけど、神の視点からは、糸の絡まり方がはっきり見えて、その解し方も分かるのに、当事者同士にそれが分からず、故に破滅に向かってしまった…そのもどかしさと哀しみが深みになっている感じ。 でも3作その手が続くと辛かったなり。
「長い長いさんぽ」(須藤真澄著,エンターブレイン)
内容:須藤さんと、須藤さん家の猫、ゆずちゃんのエッセイ漫画。ゆずちゃんの「ねんね」の話が中心。
タイトルにもなっているゆんたんの「ねんね」の話についての感想は連載時に別ブログに書いたのでそっちを…ってこっからリンク貼ってないか。 転載。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「最期の散歩」とか「死んだ」とか、なんか使いにくい。ままが嫌がりそうで。
須藤さんがどうこうという話ではなく、私に「ゆんたん」が居たら、私だったら多分埋めただろうなぁ…。 「土に還す」というのが生物の正しい有様だと思うので。
でも良く考えたら、「み」が「土に還る」のは土壌生物さんがいるからで…。みみずなんかに大事な「ゆんたん」の「み」を預けたくないかも。 いえ、みみず蔑視でなく、自分以外の誰にも預けたくないという意味で。
須藤さんのやり方に違和感を憶えた。でもそれは出発点の、ゆんたんのねんね自体違和感…まだ認められていないからで、須藤さんが間違っているとかではないな。
大切なひとの「ねんね」に、私はどう向き合えるか…向き合わなきゃならないか、全く想像出来ないからかもしれません。や、想像はするけどね、恐怖だよ、どんなホラーより。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
単行本が出たので、ようやく掲載雑誌を捨てられます。
まだ元気だった頃のゆんたんの話が読め、かつ、ままのその後…、新しい坊やたちの話まで一緒に載っていたことが救いというか完成形というか。
悲しみを、乗り越えようが抱えたままであろうが、新しい日は昇る。 別にね、そんな教訓、感じなくても良いんですけどね、自然にそう思いましたとさ。
| 2006年01月11日(水) |
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 11」 |
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 11」(安彦良和著,角川書店)
内容:2002年7/28の日記参照。
…ガ…ガルマ…。 あんた本当になんつーか………バカ? いやもう、本気で、君は軍人になっちゃダメだったよ…。 デギンさんの言うように学者…もどうかなと思う。 あえて似合う職業を言うなら………「おぼっちゃま」?<職業か!それ!
おおっと、ゼナ様登場! 初登場は連載読んでましたが、名前出たのに直結せず、ドズルとの再対面の時は雑誌を読みはぐってましたので今回、あらためて驚きました。
私、昔、同人誌でゼナとドズルの馴れ初めを書いた事があるんですが、あれ、無効にされちゃった感じだけどまあもう時効だろうしいーか。 というか安彦ガンダムも出来の良い同人だと思うんですけど、ど? どこまで富野さんがかんでてるのかしらん?
| 2006年01月10日(火) |
「カルバニア物語 10」 |
「カルバニア物語 10」(TONO著,徳間書店)
内容:2002年09月26日の日記参照。
この方は本当に私好みの話を描くなぁ、と嘆息。 人の多面性の書き方も実にスマート。
イサクの話なんかもー、好きで好きで。
ま、私が申し分無く好きってことはつまり大衆受けはしないということかもしれませんが。 でもオタクの中ではスノッブなので(多分)オタク受けは悪くないと思う。
ちなみに、私はとーちゃんの再婚には賛成ざます。
| 2006年01月07日(土) |
「ローマ人の物語 17−20」 |
「ローマ人の物語 17−20」(塩野七生著,新潮社)
「悪名高き皇帝たち 1−4」
内容:2003年08月09日の日記参照。
Iサンから借り物。 えーと、ティベリウスからネロまでだっけか?その時代。
ネロがなんであんなに悪く有名なのか、分かった。 キリスト教の所為なのね。ふーーん。
宗教としてのキリスト教については語らせるとながーーーーーーくなるので止めておきますが、色々ウザいわ、ヤツらは。
カリグラにしろネロにしろ、僅かな治世で(や、ネロは14年だから短くもないか)一大ドラマを作っている。「どんな人間でも人生はドラマ」というより、やはり人が見て値するドラマを持つ人間というのは「何かしらしでかしてきた」からだろうなと。 何も成さない(成そうと努力しない)人間には大したドラマは生まれないという…当たり前か。
しかし淡々とした平易な文章で有りながら、臨場感は有る上に自分の意見も押しつけがましくなくしっかり述べている。 上手いな〜。
ただ今回、「おっ、これからどうなる?」と身を乗り出した時に「これと取り合えずおいといて」と別の話をされたりしたのは、や、正しいとは思うけどちょっとイライラしてしまいましたとさ。
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