読了日記

2005年10月30日(日) 「営業ものがたり」


「営業ものがたり」
(西原理恵子著,小学館)



内容:りえちゃんのいつもの体当たりエッセイ漫画+りえちゃん版「PLUTO」+「ぼくんち」番外編。フルカラー漫画。


前半のエッセイはりえちゃんでなくても描ける…というか、類似品が最近はぼろぼろ出ている。味付け方の違いから、そちらの方を支持する人も多いと思う。
でも、「うつくしいのはら」はりえちゃんにしか描けないだろう。
これが、「PLUTO」(浦沢直樹著,小学館)のりえちゃん版だというのなら、りえちゃんにこれを描かせたというのも「PLUTO」の功績の一つになると思う。…「PLUTO」がなくてもりえちゃんなら描きそうな話ですが。
りえちゃんにしか描けないから、素晴らしいとか最高傑作とか言うつもりはないけれど、この漫画家の作品を読める事が私は凄く嬉しい。

ところで、某北海道だっけ?の暴力団?の人の写真に映っているティーカップはマイセンですね?…結構高いクラスのやつだよ、あれ。
好きなシリーズではないんですが、羨ましいわ…。



2005年10月24日(月) 「疫病神」


「疫病神」
(黒川博行き著,新潮社)



内容:2建設コンサルタントをしている二宮は、産業廃棄物施設を巡るトラブルに巻き込まれ、ヤクザの桑原となりゆきでコンビを組む事になった。小説。


スピード感があって、キャラ立ってて骨組みもしっかりしてます。

いつもは私、固有名詞はろくに憶えず、前後の文章で「ああ、この人は旧友の人で…」とか「この会社はさっき買収かけた…」とか認知するのですが、これはちゃんと最初から会社名を憶えておいた方が良いです。文脈からは付いて行けず、何度か前のページを繰る事に(笑)。

携帯電話のあんまり普及していない時代の話なので、そういう意味での古くささはちょっと有りましたが、力で解決する男の世界はそうそう変わらないようです。

やっぱ糞尿描写があるなー。この手の小説では男の作家さんの場合必ず有るのは何故ざんしょ?

面白かったんですけど、佳境で中断して寝たら、ドア越しに機関銃で蜂の巣にされる夢見てひじょーーに寝覚めが悪かったです。



2005年10月21日(金) 「キップをなくして」


「キップをなくして」
(池沢夏樹著 ; 角川書店)



内容:「キップをなくしたら、駅から出られないんだよ。」有楽町の駅で、キップを無くしたことに気付いたイタルは、「ステーション・キッズ」の仲間入りをした。彼らの仕事は、電車で通学する子供達の安全を守る事。小説。


図書館からの借り物。

…途中までは凄く面白かったんだけどなぁ。システムとか人間描写とかも。
久々に良い和製ファンタジーに出会えたと思ったんですが…。
「今回は特別」とかで、駅から出た辺りからケチがつきはじめて、全員で旅行に行って観光はするわ宿は泊まるわに至っては白けまくり。
「駅から出られない」「キップナシでどこでも行ける」「指定席には座れない」の縛りは最後まで活かして話作って欲しかったです。

北海道の観光案内やりたいなら別にやってよという感じ。

序盤が面白かっただけに、途中からグズグズになったのが勿体なかったなぁ。
ステーション・キッズの成り立ちは少し甘い気がしますが許容範囲。
人が死ぬとどうなるか、あの部分は書きたかったのかもしれないけど、あの考えだけ見ればそう下らないものではないけれど、やはり前半とのバランスが悪い感じ。
フクオカケンが出て来た辺りで読むのを止めて、自分的続きを考えた方が面白いと思います。

…ほんと、そこいらまでは脳内で絶賛だったんだけど…。ちぇ。



2005年10月18日(火) 「レモンをお金にかえる法」


「レモンをお金にかえる法」
(ルイズ・アームストロングぶん ; ビル・バッソえ,河出書房新社)



内容:レモネードを題材に、経済の基本を分かり易く説明する絵本。


職場にあったので手にとってみました。

基本的な用語と経済の流れが非常に分かり易く書かれております。
絵本なので、1枚絵+文章で構成されていますが、文は多すぎず難しすぎず、動きがあります。
昨今の、「漫画で読む○○」に見習ってもらいたい。
アレは「漫画で読む」と銘打ってはいるが、コマ割って絵を入れているだけで、ネームは多すぎるし展開も生堅なものが多い。漫画の良さは視覚にうったえることなのに、絵があることで文が頭に入って来ず、絵は動きがない、下手な小芝居みたいなので視覚にうったえて来ない。

まあ、伝えようとする情報量の差もあるでしょうが、伝わる範囲を選んだという意味でも正解。
経済を学ぶ初期の子供の副読本に良い気がします。
続編があるそうで、見てみたいなぁ。

…1つ引っかかったのは、「法」でなく「方」でないかということ。
「方法」だから「方」が良いと思うんですが…。「法」でも「方法」の意味はあるけど「法律」の意味が強い感じがする。「法律」の意味かと思うと、タイトルだけで別の興味が湧くんですけど。



2005年10月05日(水) 「修道士の頭巾 : 修道士カドフェル3」


「修道士の頭巾 : 修道士カドフェル3」
(エリス・ピーターズ著,光文社)



内容:修道院に財産を寄進しに来た領主がカドフェルの作った薬で毒殺された。領主の妻はかつての恋人だった。カドフェルシリーズの3。


シリーズものの醍醐味、「前の巻で出たあの人が!」。
つことでそういう意味でも面白い話でした。

カドフェルの良い所は、かつて十字軍に居た…俗世経験が長い上に(十字軍なんて「聖戦」つーて宗教的に思わせようとしているけど、宗教は利用しただけの俗世まみれのモンだよね)厭世とか絶望とかでなく納得して修道院に入ったもんだから、柔軟性がある所だね。
神を裏切るわけでなく「それはそれ、これはこれ」と。
非常に好ましいです。



2005年10月02日(日) 「聖女の遺骨求む : 修道士カドフェル1」


「聖女の遺骨求む : 修道士カドフェル1」
(エリス・ピーターズ著,光文社)



内容:修道院の名声を高めようと、聖女の遺骨を求めに行った先の平和な村で、殺人事件が起こる。カドフェルシリーズの1。


綺麗に纏まっております。シリーズものの掴みはOK!って感じかな。

こういう題材なのに余り宗教臭くない。
それは、彼らにとってその立場がごく自然のもので、肩肘張らずに語る事が出来るからかなと思ったりして。
宗教に憧れる(つまりその渦中に無い)人間ほど臭うものを書くよね。



2005年10月01日(土) 「退屈姫君伝」


「退屈姫君伝」
(米村圭伍著,新潮社)



内容:田沼意次が権力を握る時代、五十万石の大藩から吹けば飛ぶような小藩にお興入れしたおてんば姫君の冒険話。小説。

図書館から借り物。

文章が講壇調です。下世話な表現も結構あります。
軽快で颯爽としていて、なんつーの?大衆文学?キャラ立ちも話のテンポも良いです。
読んでて楽しかった。

でも買ってまで読みたくないな〜。
続きは図書館でまた借りて来るかな。


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やまだ