| 2005年03月26日(土) |
「毎日かあさん 2 : お入学編」 |
「毎日かあさん 2 : お入学編」(西原理恵子著,毎日新聞社)
内容:2004年03月14日の日記参照。
「あんたがさぁ次に酒を飲む時はさぁ」の場面で何故か涙が零れた。別にそんな泣く場面でないと、客観的には思うのに、涙が出て、ちょっと困りました。
この本を読むと、子を産み、育てることのない人生の、何と味気ないことか、つまらないことかと思ってしまう。ただだからと言って結婚し子供を生みたいとは思わない。哀しい事だなぁと思うが、私にとって「子供を生んで育てられたら良いなぁ」というのは、ミュージカルを観て「あそこでスポットライトを浴びて歌う立場だったらいいなぁ」というのと同じくらい、あり得ない、道はなかったとは言えないが既にあきらめるしかない、憧憬の的でしかない。 だから、理恵ちゃんの、母としての喜びと誇りと優越感に触れるのはちょっと寂しい。
しかし息子も娘も兄嫁も、良いキャラ立ってますな。…キャラが立つというより、人はみな夫々にそういう部分を持っていて、ただ理恵ちゃんが上手にくみ取って漫画にしたのだ、ということなんでしょうね。
| 2005年03月18日(金) |
「せどり男爵数奇譚」 |
「せどり男爵数奇譚」(梶山季之著,筑摩書房)
内容:「せどり男爵」こと笠井菊哉を通して語られる、古書の世界に魅入られた人間たちを描いた連作短編。小説。
昔の小説なので、文体がいささか古いが、古いのに最新では2000年に再出版されている所に語らずとも分かる魅力が計れるだろう。
男性作家にありがちの糞尿臭がややするが、そういうのが気にならなければ面白い蒐書家の話だと思う。最後の1話はちょっとグロかった。というか、私はそーゆー装丁の本なんか要らん。
蒐集家とはアホやなぁ、馬鹿やなぁ、…それでも、愛すべき人達だなぁ。 嘲笑と憧憬の両方を込め、そう思った。
「図書館の死体」(ジェフ・アボット著,早川書房)
内容:母の病気の為、都会での職を捨て田舎の図書館長を勤めていたジョーダン・ポティートは、館内で起こった殺人事件の容疑者にされてしまう。被害者の残した謎めいたメモを頼りに、真犯人を探すうち、一見のどかな田舎町に暮らす人々の抱える闇が浮かび上がる。小説。
えーと、それなりに良く出来た話でなかったではないでしょうか。
しかし外人男作家の女性の描き方はいまいち分からん。つーか、どんな人も本質同じよーなもので飽きる。
ミステリー好きとかでない限り、「良くできた一般ミステリー」より「穴だらけのキャラものミステリーもどき」の方が面白いと思うことがあるのだろうなと。
暇つぶしには良かったです。
「百器徒然袋−風」(京極夏彦著,講談社)
内容:人の記憶が見える探偵、榎木津礼二郎の活躍と彼に巻き込まれた凡人たちのどたばた連作短編小説。
Iサンより借り物。でも前のを借りてないなり。 えーと、推理物とか探偵物とかでないです。謎は一応ありますが、話半ばで大体のあらましが分かる仕組み。それを榎さんがどう纏める…引っかき回すか、という話。つまり、「榎木津礼二郎と愉快な面々」って感じの話ですね。 妖怪シリーズ?では考えられない、どもる京極堂とかが見られて新鮮っつーかびっくりっつーかイメージ狂ったっつーか。 どちらかと言えば関口受け(イチオシ攻めは雪絵さん)な私で、Iサンが言う、榎×京だったか京×榎だったかはアウト・オブ・眼中だったんですが、これ読んでちょっと目覚めましたよ。自分でやる気はありませんが、Iサンが書くなら見てみたいっす。
ひっぱっている謎とか、結構簡単で分かったので、登場人物が「何故だろう」「何だろう」と悩んだり、京極堂やいさまやの蘊蓄なんかが入ると、あまり本編に関係ないのに長くてウザいウザい。まあ、これがこの作者の特色でありますので諦めて読みますけどね。
榎木津や京極堂が結構まともな人に見えました。関口に関わるとまともに見えないのに…。 そういえば名前だけで関口君、出て来ませんでしたね。まあ、出たら食われる(笑)というか、作品の色があっち方面に固定される気がしますから、こっちはこれで良いと思います。
「マレー鉄道の謎」(有栖川有栖著/講談社)
内容:“探偵”火村と“ワトソン”有栖のミステリー。小説。
なーんかミステリーものが読みたくて古本屋でゲット。 珍しくちゃんとトリック使っている気が…。いつもはただのキャラものですが。まあ、長編なのでちゃんとしたトリックでもなければ持たないと思いますが。
アリスのどじっ子ぶりというか、ダメぶりが相変わらず鬱陶しい。ドシはドジで良いから、1度くらい火村センセを唸らせる事言ってよ。でなければ黙ってろ。 まあ、キャラものですから仕方がありませんが。
推理の選択肢が狭い気がします。後から気付いて「目から鱗が落ちた」なんて言っていたあの件は、もっととっとと気付いてしかるべきだったと思います。特に、火村センセ。学者が仮説を立てる過程で必ず出てくる類のものだったと思いますが。
肝心の動機部分が仮定でしか語られず、犯人がいたのにどうもきっぱりしなかったのが座りが悪い感じ。まあ、あんな事をべらべら喋る犯人も白けますが。 時間的制約が有ったので裏を取るようなやり方は出来なかったんでしょうが、やはり頭で考えて口で説明するばかりでなく、足で探して目で見つけて欲しかったです。
まあ、キャラものとしては良いんでないでしょうか。ホモ同人誌1冊くらいのネタは出そうです。
作者近影は止めておけ。
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