読了日記

2003年04月24日(木) 「裏庭」

「裏庭」(梨木香歩著,新潮社)

内容:丘の上の荒れ果てた洋館、バーンズ屋敷には一部の者だけが足を踏み入れられる「裏庭」があった。照美はひょんな事から「裏庭」に入り込み、元の世界に戻るべく、「庭番」のスナッフと共に旅に出る。ファンタジー小説。


途中まで理論社版で読みました。すぐに返さないといけない借り物でして、期限までに読めそうでしたが持っていてもいいかなと言う本だったのと、近くの本屋に有ったのとで文庫を購入。文庫の方では「あっち」と「こっち」で印刷文体を変えてまして、面白いことするなと思ったのですが、最近の邦訳児童書に良く有るポイント変えなんかもそうですが、「形」で読ませるのは時として無粋になるので、まあ、邪魔なほどの事はなかったのですが、別にそんなことしなくても良かったんじゃないかと思いました。
どうでしょうね。凄く驚いたとかを文字のポイントをでかくして表現するやり方は分かりやすいのですが、そんなことしなくても上等の文であれば普通のポイントでももの凄く驚けるわけで。そんなことしないと表現出来ないのは作家の力量不足を表しているようで白けるのですが、これも一つの方法だと諦めるしかないんでしょうかね?
洋書ではその手の表現が多く、日本の本ではあまり見ないのは、日本が「その手の表現」を特化させた(とも言える)ものとして、「漫画」を独自文化として発展させて行ったからではないかと思うのですが、如何。つまり、「それやりたいなら漫画でやれ」があるから容易にはその手の手法は使わない、と。…極論かな。

面白かったです。書きたいと思っていた(と作者が思っていたと思われる)全ての要素から見ても出来が良いと思います。つまり、ファンタジー面とか、各々の心,成長とか言った面とか、ちゃんと書けている。数カ所、言葉の選び方が不適切だと思った所が有りましたが、それ以外は文句無し。中学生時代に読みたかったなー。<その時代にはまだ書かれてません。
コアな見方を好む人はちょっと優等生すぎて物足りないかもしれませんが、私にはこれくらいが一番好きです。

いろいろな古典を話に埋め込んでありますが、インスパイアだの、オマージュだの、言って良いのはこれくらい作品に馴染んでいて引き立てる役を担えるものにしてこそだと思いました。どう見ても「盗作」を「インスパイア」だの言い張る輩は恥じて欲しいなと。
でも「遊んだ」くらいには原型を留めていて話からちょっと浮いていた感じはしましたが。作者がそれを意図したっぽいのでオッケーかと。

おじーちゃんが快方に向かって良かったよ…。

しかしこういうファンタジー読んでいると、某ファンタジーもどきの大衆小説があそこまで受ける事に、世界の荒みをひしひし感じてしまいますわ。



2003年04月19日(土) 「文鳥様と私  4」

「文鳥様と私  4」(今市子著,あおば出版)

内容:著者が飼っている文鳥ズのエッセイまんが。


笑い有りドラマ有り。文鳥モノとしては一番面白いと思う。下手なデフォルメもされていないし絵も上手いし。

しかしペットものと言うのはどうしてこう、面白いものと面白くないものがあるか。同じくストーリィもので活躍している漫画家でもペットものとなると途端につまらなくなる人がいる。呼吸が違うのか、手ェ抜いているか、実はストーリィものも面白くないのを絵とかで誤魔化しているか…。

1冊が薄すぎるかなとは思いますが、コンスタンスに出すにはそれが良いのかなと思ってみたり。…でも薄さの割に高ぇよね…。



2003年04月18日(金) 「COMA GOMA 4」

「COMA GOMA 4」(森下裕美著,集英社)

内容:10/21の内容参照。


やはりゆうまのママがいかしてます。大好き。



2003年04月13日(日) 「鉄コン筋クリート 全3」,「日本の兄弟」

「鉄コン筋クリート 全3」(松本大洋著,小学館)

内容:…パス。「オレの町」を巡る攻防?


Iさんより借り物。
「らぶ」な話です。愛しい腐臭がする男達の話?良く描くよね、こんな話。
警察の新人(名前忘れた)が一番好み、かなぁ。



「日本の兄弟」(松本大洋著,マガジンハウス)

内容:松本大洋の短編漫画。


Iさんより借り物。
んー、ラブです。良く分からないが、分かろうとしてはいけない気がします。



2003年04月12日(土) 「ブエナ・ビスタ:王国記 2」

「ブエナ・ビスタ:王国記 2」(花村萬月著,文芸春秋社)

内容:4/6の内容参照。


Iサンより借り物。
糞尿描写がもっと少なければ私的に好み。…まあ、作者はそういう人間は読まんでええ、と言うでしょうが。
解説の「訴える作家」「報告する」はなるほど、と思った。



2003年04月06日(日) 「ゲルマニウムの夜:王国記 1」

「ゲルマニウムの夜:王国記 1」(花村萬月著,文芸春秋社)

内容:人殺しをして育った修道院に舞い戻った青年・朧。神を信じずも神の懐に在る青年は、自分の王国を目指す。


Iサンより借り物。
作家の言葉遊び本。神とか宗教に関する、作家が自分で構築した世界の吐露?…上手い言葉が見つからないったら。昔はこういうの、得意だった(と思っていた)のになぁ…。

男性作家は露骨な「糞尿」系の汚物に対する直接表現が多い。男性特有のスカトロ趣味なのか、直接,汚く描く事がリアル描写だと思っているのか、想像力の欠如か想像力と言うものが女性とは違う方向性で働くからか。美しくなさを描く事によって美を描く資格のない己が美を描くことの免罪を求めていると言うか。…いえ、男の人って深層意識下では自分ら男が汚いものだと思っているのではないかと思うのですよ。良くある処女性の重視は、男と交わる事により女は汚れる…、汚す元は己ら男だと思っているからではないかと…と、書いて行くとじゃあ女は…とか、生き物と言うのは…と長くなるのでパス。ま、そんな難しい話ではない気がしますけどね。

解説対談を読んで思ったこと。「神は居るか」と問われれば私は「在る」と答えるでしょう。ただし、それはキリストだのアラーだの、特に名の有るもの、誰ぞが信じている「誰か」ではなく、人の個々に在り、人の死により消えるものだろうと思う。
もう一つ。使い古されたシチュエーションの小説やらドラマを批判して「もう○○は止さないか」と言う批判は、昔は賛成でしたが、最近はちょっと変わって来ました。
例えば、「遅刻しそうになって走っている女の子が、角を曲がった時に美形の転入生と衝突する」。陳腐でいい加減にしろよと思いますが、それは私がそのシチュエーションを陳腐と思えるだけ、そういうシチュエーションの話に接したからで。初めてそんなお話を読んだ時は、斬新と思ったかはどうかとして少なくとも陳腐とは思わなかったわけで。読書(なりテレビ鑑賞)世代と言うのは人間が生まれ続ける限り新しく生まれ続けるわけで。どの時代にも「陳腐なシチュエーション」に初めて接する世代はいるわけで、と言うことはその世代のとっては「初めて」のそのシチュエーションはいつの時代にも生まれても良いのではないかと。結局、そういうお約束ものは時代背景だけ変えて巡るのが普通で、テレビや漫画を「卒業」する、と言うのはつまり、そのルーチンから成長し抜け出すと言う意味で、昔は漫画なんかの上位媒体として小説が有ったのが、最近は漫画のレヴェルが上方に延びたのと、小説のレヴェルのボーダーが下がったのとで、同位になって来たのと、読者側が己の成長にも関わらず、その媒体を手放さなくなったのが問題かと。…何言ってるかごちゃごちゃしてきたな。つまり、読者レヴェルの高い人は初心者を排除するような発言は避けるべきではないかと。
陳腐なものが在るからと言って高レヴェルの創作が出なくなるわけでないのだから、「それはそれ」で認めると言うか無視すれば良いと思うんですよ。自分の世界を高尚たらしめんと、世界(小説界なり漫画界なり)全体も高レヴェルのものしか認めない、と言うのは傲慢だと。…まあ何だ、何が有っても良いじゃないか、と思うわけです。…理性ではね。



2003年04月05日(土) 「スーパーOLバカ女の祭典 2」,「ラディカルホスピタル 4」

「スーパーOLバカ女の祭典 2」(山田まりお著,芳文社)

内容:OLもの4コマギャグまんが。


初め、島崎さんと和田さんの凄い性格について行けませんでしたが、慣れた。
無茶面白いと言うわけではありませんが。

幕ノ内さんがちょっとビジュアル緒方っぽくて好きー。性格も好きー。



「ラディカルホスピタル 4」(ひらのあゆ著,芳文社)

内容:病院もの4コマギャグまんが。


安定してます。ネームが多いと思うけど…。
榊先生は「買い」だと思うけどなー。



2003年04月04日(金) 「てぬのほそみち」

「てぬのほそみち」(須藤真澄著,秋田書店)

内容:おかしやら、手芸やら、工作やら、難しい作業ナシで、手ェ抜いて出来る「物作り」紹介エッセイ漫画。


お菓子のは面白かったけど、手芸,工芸は…と言うのは興味範囲分野外だからでしょう。
…しかしこれですら面倒くさく思う私って…。

クレープやクッキーは作ってみようかなと思ってます。



2003年04月03日(木) 「ロボットと帝国 上下」

「ロボットと帝国 上下」(アイザック・アシモフ著;小尾芙佐訳,早川書房)

内容:ソラリアからスペーサーの交信が途絶えた。衰退するスペーサーワールドの盛り返しを計ろうとするアマディロと、それを影で防ごうとするダニールとジスカルド。イライジャ・ベイリの死後160年後の話。


先に読んだIサンが「切ねぇっ」を連発されていたのでドキドキしてましたが、セルダンの人生よりよっぽど穏やかでした。セルダンのが「身を切られる」感じだとしたら、これは「じんわりとする」寂しさ。ダニール…ここから人生(?)長いよね…。

色々不満に思う事はありましたが、それは「小説」に対してでなく、登場人物方々に対して。
アシモフは天才だね、本当に。



2003年04月02日(水) 「ひまわり幼稚園物語あいこでしょ 1〜3」

「ひまわり幼稚園物語あいこでしょ 1〜3」(大井昌和著,メディアワークス)

内容:予備校に通う為に叔母の家に居候する事になった浪人生(名前忘れたけど主人公)。叔母の家は実は幼稚園で、いつの間にか保父として使われるようになる。浪人生と個性豊かな保母さん,幼稚園児との交流を描いたほのぼの漫画。


何か、園児のアイコちゃんとは運命の相手っぽいけど、帯とかの描写であるだけで、内容的にはまだそんな感じではないです。

1巻出た時にカバーイラスト見て、主人公の髪型がまんまヒカルちゃんで偉いパクリに思えて全く良い印象は有りませんでした。
某4コマ雑誌でこの作者の4コマが私的ツボに入って面白かったので、他の話も読んでみよう、何か出してないかな…ってこれかい!!とちょっと引きましたね。
買おうか迷ったのですが、まあ、何かの縁だろうと買ってみました。
別にそんなに面白くないです。知らなければそれで良いや、って漫画。まあ、これから面白くなると良いなっと。折角買ったんだし。…4コマは面白かったんだけどなぁ…。


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やまだ