迷い心


2007年03月29日(木) 春風

横っ風に目を細め
陽光が目をかすめる

春の花は風の中凛々しく
枝を揺らしながら
散り逝く花弁を芽吹かせる

普段は目的地へ急く人々も
この日ばかりは心を留ませる

風で流れた髪に目を細め
陽光に目を塞がれながらも

花を心に咲かせる


等しく花は世界で芽吹く




2007年03月22日(木) 引用

>自分で思い描く理想の自分で居る事は凄く難しい。
>ありのままの自分を受けとめてくれる人も存在しない…
>そうゆう救われない人間はどうやって生きていけばいいんだろう…
>答えはあるのか?

人と人が完全なコミュニケートを取れない以上、存在した所で存在を確認する術は無いよ。

ありのままの自分てのは自我と自分の意思だけの存在だ。
それは自分だけの世界なら成り立つけど、人と共存していく上では逆に意味を成さなくなる。

他人が居てこそ自分が居るからだ。

他人は君を受け止めるのに何をしている?
君は他人を受け止めるのに何をしている?

差し伸べられる手の形にはいくつかの形があり、限られている。
君はどの手をどのように掴む?

希望と完全に一致する手が無いなら、どの手も掴まないのもひとつの選択肢だ。




2007年03月02日(金)

海沿いのリゾートホテル。
ハリウッド映画のようにきらびやかで清潔感に溢れている。
岩だらけの海岸はホテルのプールサイドに続く。

水面に揺れる青い照明を横目に逃げ惑う。
猫科の動物のように岩を飛びホテル脇を音もなく駆け抜ける。
奴は遠くに見える。
けど、解っている。
こっちがどんなに素早く最短距離を走り抜け、彼が鈍重で遠回りをしていても、いつかは追い付かれる。
追い付かれる事の恐怖。
恐怖がさらに脚を加速させる。
奴はホテルの客を襲う。圧倒的な力で千切っては投げ、捻っては潰す。

夢の中で抵抗する術を忘れた僕は途方に暮れ。


 < 過去  INDEX  未来 >


仁 [MAIL] [My追加]