翠の日記

2004年08月29日(日) 『ソリチュード&カルメン』

 熊川君の夏のツアーです。二つとも再演なので、気構えなく行ったのですが、最大の敵は『シャコンヌ』でした。
 ソリチュードに使われている音楽はどれも短調で、睡眠不足の身体にはとてもよく効きます。
 ダンサーがバイオリンのまったりとした音色とともに、セットから登場してきたところから、すぐに記憶がとんでます;
 我ながら、ここまで寝入った舞台はありません。なんて、恥ずかしい。
 しかも、横で観ていた妹が、休憩時間にそれを口で責めるものだから、余計に居たたまれなくなりましたよ。とほほ。

 その、休憩中にコーヒーを飲んだためか、次の演目が『カルメン』だったからか、眠気はすっかり飛びました。良かった。
 幕間の休憩がないと、『カルメン』って55分で終りなんですね。短さにちょっとびっくりです。休みなしのダンサー(特にジプシーたち)は大変そうでしたが、とても楽しかったです。

 そして、問題のシャコンヌ;
 今度、睡眠導入用としてCD買ってこようかしら;(むしろ逆の作用のある曲が必要かもしれない)



2004年08月26日(木) 偶然にこじつけても仕方ないけど

 7月から予定していた旅行に合わせるかのように叔父が亡くなって、ちょっ複雑な思いです。前もって取っておいた有給が見事にスライド…。
 実家に寄りつかなかった叔父と、最後に会ったのは祖父の葬式でしたが、その時の言葉はいつまでも忘れないと思います。
 七十半ばで亡くなった祖父に向かって、
「百年分生きたよな、親父」
しみじみ上手い言葉だなぁと思いましたね。(やな孫;)
もちろん、百年分の煽りを直にくらった近隣在住近親者は、そんなことを言っていられなかったわけなんですけれどね(苦笑)
 通夜も、式もない別れでしたが、冥福をお祈りします。



2004年08月17日(火) 久しぶりのアルバム更新

 ようやく、撮りっぱなしだった写真を少し整理しました。
 フクシアは去年よりも、株が大きくなって花もたくさんついたので、鈴なりという表現がとても合います。花屋でもっと明るいピンクのものも見かけたのですが、この配色だと少しだけ大人っぽくて、形の可愛らしさとのバランスが丁度良くて好きです。
 アサガオは平日は時間ギリギリで、休日は早起きができなかったので、あっというまに旬を終えてしまいました。去年は10月まで咲いていたのですが、今年はすでにまばらになってきています。
 赤紫も写真には輪郭が写りにくいのですが、白も難しいんですよね。風蘭は形が面白いので上手く写したいのですが、どうしてもぼんやりしてしまうんですよね。花が小さくて花弁が細いからよけいにピントが合わないのでしょうか? カラマツソウも同じでした。これは白い線香花火のようになってしまうんです(苦笑)
 月下美人くらい大きいと、花弁の影ができる分だけくっきり写るんですけれどね。

 季節がら遠ざかってしまいましたが、さつきに「八咫の鏡」と、アイリスに数点追加しました。
 花菖蒲の品種にも「八咫の鏡」ってあるんですよね。古典に名前を取るものって結構多いんですよね。

 そういえば、最近読んだ本の中で、骨董商に弟子入りした高校生(帰国子女)が、古文のテスト勉強を投げ出そうとして師匠に怒られてました。
「題材がわかっていないとダメ」ということで、「日本史・源氏物語・伊勢物語」を読むように言われていましたけれど、こういうのってまったく知らないより知っていた方が面白いですからね。でも、帰国子女でそれは、本当に大変そう…。



2004年08月15日(日)  寒っ!!

 連続真夏日記録を途絶えさせる日がようやくやってきたと思ったら、真夏日どころか一気に3ヶ月ほども先んじてしまったような気温で。うっかり半そでなんかを着ていたら、鳥肌がでちゃいましたよ。
 でも、一番過ごしやすいのはこのくらいの気温なんですよね。

 そういえば、今日のオリンピック中継は、女子52キロ級の準決勝が一番感動しました。
 対戦相手が世界選手権金の選手で、どう見ても手足の長さが違って不利だわ〜と思っていたら、最後の最後、技が決まったのが残り1秒というのに、一瞬何が起きたのかと思ってしまいましたよ。
 本人が厳しい表情のままだったのは、今の喜びよりも次の決勝のことを考えていたんでしょうね。
 最後まで諦めちゃいけないんだなというのを、久しぶりに実感させてもらいました。(最近諦めが肝心ということにばかり、なれていたので)



2004年08月12日(木) 新盆見舞い

 盆に行けないことがわかっていたので、半日休暇を取って妹と二人で祖母に線香を上げに行きました。新盆なので、祭壇は素晴らしく華やかに飾られていて、灯篭がくるくる回っていて涼しげでした。
 先に来ていた親戚を追い出す形になったのですが、伯母がその方々に「良い人がいたら紹介してくださいよ。妹は出す方だから」と言ったのを聞いて、姉妹して顔を見合わせることに;
 もちろん、余計なことは言わずに、帰ってきましたが、後で確認したら、祖母にだけ報告して、盆の後に知らせるつもりだったとの返事でした。
 生きてる兄より、死んだ母…。まぁ、バタバタしてるところに言うのを、遠慮したのでしょうね。でも、そういうことはちゃんと言っておいてくれなくちゃ;

 ところで、今年の健康診断の結果を見ていたら、久しぶりにオールA復活でした。もちろん、貧血だけが引っ掛かっていたんですけれどね。
 しかし、そのヘモグロビン値が献血時には13.3あったのに、12.0(献血はこの値を切るとできません)まで落ち込んでいて、ちょっとショックです。わずか10日間で1.3…。その間確かにレバーは食べなかったけれど、鉄タブは食べていたので、結局ヘム鉄じゃないとダメなのねと、再確認したのでした。



2004年08月11日(水) 小川洋子その後(単行本)

単行本を読んだ順に

『やさしい訴え』1996
 閉じた空間は別荘なので、珍しく不思議要素のない話。誰も悪い人がいない三角関係がもどかしくて、せつない話でした。
 失ったものの重さの違いが、薫さんに届かなかった理由かな。

『沈黙博物館』2000
 閉じた空間は国籍不明の町。固有名詞が出てこないので、童話のような印象もあります。殺人犯は意外でしたが、兄さんはたぶん…なんでしょうね。沈黙の修行僧に関する描写が、舞台をさらに現実から遠ざけてました。
 
『貴婦人Aの蘇生』2002
 Aの刺繍をする老婦人が出てくるので、『偶然の祝福』と同一人物かと思いましたが、瞳の色が違ったので別人でした。姪に感情移入しやすくて、読みやすかったです。とくに毛皮商人を訴えないあたりが。
 最後の記事に、貴婦人への思いが込められていて、毛皮商人は良い人になってしまったのが意外でした。

『ブラフマンの埋葬』2004
 ブラフマンが、謎の生物でした。単行本なのに、短編を読んだかのように、さっぱりしていました。これが洗練ということなのでしょうか? ひと夏の出来事としか言いようがありません。

『博士の愛した数式』2003
 作者の書く母子家庭の子どもは、本当に賢くて良い子です。『街』という作品集に収められている『ガイド』の子どももそうでしたが、母親を助けるために、早く大人になるんですね。でも、見かけは子どもですから。博士にとって子どもがとても愛すべき存在なのが、ひしひしと伝わってきました。
 途中どうなるのかと思う場面がありましたが、ラストが穏かで、ほっとしました。

 『博士〜』を最初に読んでいたら、他の話は読まなかったと思いますが、『博士〜』が読んでいて一番面白かったような気がします。
 好きな雰囲気の話(90年代発表の話)と、面白い話は別ですからね。



2004年08月10日(火) 小川洋子その後(短編)

 翻訳ものと、アンネ以外はすべて読むことができました。図書館って本当に便利です。
(印刷業に携わっていながら、こんなことを言ってると、上司に怒られます:苦笑)

短編集、(今、短編集って打ったら、「今の君にぴったりくる短編集これさ〜」という歌詞が浮かんで、そんなのヤダ、と思いました。)
それも連作は、読んだ後にどうしても印象が散漫化してしまって、覚えていられないのですが、一話が短いのでとても読みやすいです。

『寡黙な死骸みだらな弔い』
ある町の死の連作? ある話の中のある人が、違う話の中に登場したりして、それは死体だったり、犯人だったり、遺族だったりするわけですが、死と死が微妙に絡まりあっていて、面白かったです。雪の中の男の人だけが、誰なのかわかりませんでした。

『偶然の祝福』は作家と男の子の連作なので、作者を投影したような話でした。一見穏かな刺繍する老婦人は明かにおかしいので、子どもを同じ部屋に入院させるのがすごいと思いました。
 『盗作』が好きでしょうか。

『まぶた』は、発表は『偶然の祝福』や『ホテルアイリス』より後なのに、どうみても元にした話が入ってるんですよね。『偶然の祝福』の中で盗作として使われた『バックストローク』が印象に残ってます。これは、『凍りついた香り』にも通じるような話でした。
 強迫的な母親もよく使われますが、たいてい子どもと一緒に自滅してしまうので、その後正常に戻った人は『博士〜』の主人公の母くらいではないでしょうか。



2004年08月09日(月) 走査線というのでしょうか

 液晶画面でも、走査線って言うんでしょうか?
 一週間ほど前からディスプレイ下から5cmの場所に黒い線が走っているので、サポートセンターに電話してみたら、どうにも消えずに故障らしいことがわかりました。

 引き取り点検に一週間かかるということで、さらにそこから修理or買い替えとなるわけですから、今それをやると非常にまずいんですよね…。
 9月になったら、不調のGoliveくんと合わせて、ゆっくり直そうと思います。

 それにしても、買ってからまだ3年しか経ってないのに、故障なんてもたなすぎ! パソコンでそんなこと言うと、笑われるでしょうか?
 



2004年08月08日(日) 『TOKYO DREAM』

 人に取ってもらっているからでしょうか、Vのコンサートはアリーナが多くて、ついてる方だと思います。今回はセンターステージ近くの通路脇で、たびたび止まってくれたのでとても楽しかったです。

 衣裳って、どうしても、良いものよりも変なものの方が記憶に残り易いですよね。今回の一番は、「白と、ピンクのハイビスカス柄のスーツ」
 前段階の坂長健の3人の衣裳・曲・演出等々すっごく良かった直後だったから特にインパクトが強かったです。前の3人があれで、後からこれか〜、どう分けたんだろうかと思ったら、全員で出てきたからちょっと救われた?
 初めは薔薇かと思った柄は夏仕様なのかハイビスカス、しかもピンク……と白のスーツ。何を狙ったんでしょう。可愛さでないことは確か(笑)
 それからもう一着、「染めました」って感じのまだら柄の上着に、反対色のパンツ…;(これと似たような衣裳を、昔とあるグループがスパッツにされて、シングルジャケットにされてたような記憶があります)
 赤と黒の配色の、全員形違いの衣裳は絶対ノースリーブの人が可愛くて、得してると思う。これは、腰のファーがしっぽみたいで可愛い。

 観た人にしかわからない衣裳の話ばかりになってしまいましたが、全体的に初心者の私でも楽しめる、シングルからばかりの構成でした。
 別プログラムがある時点で、初めからわかっていたんですけれど、ソロが1人で、バラード系がなかったのがちょっと寂しかったでしょうか。
(ありがとうの曲が今もこだましてます:笑)
 でもソロが、シルバーのグランドピアノを弾く岡田だったので、満足です。
 最大級の目の保養でした。



2004年08月07日(土) 雨の日比谷

 日比谷野音でバースデイライブをするのは、5年ぶりとのことですが、再びの雨です。
 野音と聞いて嫌な予感はしたんですよね。
 5年前も、その日の夕方だけ、局時的(こんな日本語ないか;たんに夕立というのか?)に雨でしたし。
 開演30分前に、雨が降り出したかと思ったら、そのまま止む気配のない大粒の雨がぼたぼた……と。
 買ったばかりの財布が〜っ!
 替えたばかりの携帯が〜っ!

 幸いにも、つい先日防災キャンペーンで貰った特大ビニール袋がバックの中に入りっぱなしになっていたので、バック自体はそれほど被害は受けませんでした。
 財布は少々の染みがついたくらいだし。でも泣く…;
 携帯は……今のところ無事ですが、大丈夫かなぁ?

 さて、かっぱを着て開演を待っていたわけですが、かっぱはビニール製ですから、サウナ状態になってしまうんですよね。汗が背中を滝のように流れて行くのがわかります。雨に濡れるか、汗に濡れるか……。もう、笑うしかない。
 それでも、開演前に雨が降り出したことだけは、幸いなんですよね。公演中の傘は禁止ですから(注意されてたし)、まさか始まってからかっぱを買いに走るわけにも行かないでしょう? そういう方も数人いましたが。(止むと思ってギリギリまで粘っていたのよね)

 こんな風に、雨に打たれているとですね、今まで経験した『愛を試された日々』を思い出したりして、懐かしさに浸ったりするんですよね。今日のコレもその思い出の一頁となるわけです。
 そんなことを思っていたら、MCで、
「誕生日を迎えると、色々思い出して、昔は良かったとかいうけれど、僕は違います。いつでも、今が一番です。上がり続けてます」と言われてしまいました。
あらあら; (あ、でも私も今が一番だと思ってますよ)
 さらに続けて「今より下になることはないってとこを経験したからです」
……あらら;

 そんなこんなでも、30分もすると雨は止んで、ゲストの中尾ミエさんが現れるころには、かっぱを脱ぐことができました。NHKでの生本番中に抜け出してきたとか。
 チャリティ協力のお礼と、『スター誕生』のナンバーを1曲歌ってくれました。

 思えば、雨が降りそうな空を見ているときには、このまま帰っちゃおうかしらと、沈んだ気持ちになっていたんですよ。春のライブも他と重なって行けなかったし、縁が薄くなってきたのかしら、とかね。

 でも、やっぱり生(ナマ)には絶大な吸引力があるので(笑)
 始まったら、来て良かった、とすぐに思わせてくれるところが、偉大ですよね。偉大というより、可愛いからっ!

 さて、雨が降ってるし、すでに濡れてるし、野音は座席指定だし、ということで、ライブハウスのときには、後ろの壁でおとなしく見ているのですが、今回はちょっと二の腕の運動したなぁってくらい、私にしては珍しくテンション高く観てました。

 それにしても、今日はペットボトルの数が多かった。毎回、客席に向かって、水をぶちまけ(だから前には行きたくないけれど、さすがに今日はみんな気にしてない:笑)、ボトルを投げ込むんですが、それが、2ケースありましたからね。40本以上ですよね。
 これ、うっかりボトルの行方だけ追っていると、次のボトルが命中したりするので、常に投げてる本人とボトルの方向から目を離してはいけないんですよ(苦笑)たまに熱くなりすぎて、中身ほとんど入ったままのがイキオイ良く飛んできます。
 
 場内アナウンスの後に、ダブルアンコールもついていて、終わってみれば本当に楽しい時間でした。

 でも、ひとつだけ残念なことが。
 疲れ果てて自宅に戻り、期待をこめて体重計に乗ったら、変わってなかった。
 流した汗は、すぐに補給されてしまったようです。



2004年08月05日(木) 知らなかった…

 日記に榎木津が誰になるのかとっても気になると書いたら、友達がすぐに教えてくれました。
 もう、発表になってたんですね。
 私が見た車内吊りはそんなに詳しく書いてなかったからなぁ。そこですぐに調べないあたりが、今ごろ『百器〜雨』を読んでるところに繋がるのですね。
 ということで、ネットで見てみたら、他のキャストもそんなに違和感はなくて、映画がとても楽しみになりました。京極は堤さんが良いと思ってたし。『39』とか本当に凄かったから。

 そういえば見出しに「第一段 主演は堤真一」とありましたが、第二段はもしかしたら変わる可能性があるのかしら。
 金田一耕助とか、明智小五郎みたいにシリーズ化したら、長く続いた分キャストも年齢に合わなって、変わってしまうんですかね。
 金田一は石坂浩二で、明智は天地茂が好きです。初めに観た印象って強く残りますからね。でも、金田一は痩せてると思う…。



2004年08月03日(火) 探偵 榎木津

 『百器徒然袋【雨】』(京極夏彦)をようやく読みました。今最新刊で【風】が出てるんですよね。遅いって;
 中篇3つと、いつもより読みやすく、全編榎木津大活躍なので、とっても満足でした。
 何より、京極が榎木津に優しいのがとっても新鮮です。本当に読んでいて、『これ本当に京極?』と、何回も思っちゃいましたよ。
「唆すなぁ」とか、「あ、悪趣味なことを思いついてしまった」とか、めちゃくちゃ可愛いんですけど(注:京極堂が、ですよ)
ヤマアラシの話では、榎木津を「坊ちゃん」とか言っちゃうし。(芝居ですけどね)
 これを読むと、京極もノリが良いのねと思います。芝居が上手いというの?

 ところで、今度『姑獲鳥の夏』が映画化されるんですよね。他のキャストはともかく、榎木津は誰が演るんでしょう?
 きっと誰に決まってもどこからかクレームはつくとは思いますが、私のイメージだと、30代半ばだから、
 ビジュアルはもう少し前の、今の芸風(?)を持った阿部寛さんなんですよね。
 誰が見ても美男子で、でも、中味はとてつもなく常識外れな人…。

 誰になるんだろうなぁ…。



2004年08月02日(月) 携帯が変わりました

 思ったよりも早く、新しい携帯になりました。ちなみにその間の着信は0でした。さすが、普段から携帯を活用してない私(笑)

 ところで、携帯なんてモノは新しくなると、軽くて、薄くて、使い勝手良くなるものだと思っていたのですが、重くて、厚くて、しかもメニュー画面がモノクロになっちゃってるよ;
 やっぱりキャンペーン特割商品だったからでしょうか。
 以前の機種がワンプッシュで開いたのに、今度はそうじゃないから、それだけでもう、使い勝手ガタ落ち……。

 まぁ、そのうち慣れるんでしょうが、使わない機能ばかりが増えるのは、あんまり嬉しくないですね。(カバー部がくるっと回るんですが、そんなのいらんって;)
 しかし、それが世間のニーズというものかと思うと、いかに自分が取り残されているのかがわかります。
 ツーカーの松ちゃんのCMが今も胸に響いてます。…あ、メールはできなきゃだわ!


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