僕らの日常
 mirin



  ぼくを呼ぶ@鳥羽

ぼ く を 呼 ぶ

あ な た の 声 が 聞 え て い ま す



だけど、あなたにはぼくの姿は何処にも見えなくて
あの頃のぼくは、いつも不安でいっぱいでした。



「姉さん」

ひとたび声をかけると彼女の足は即座に止まり
ぼくの方を振りかえった。

『大丈夫?』

あの頃は、ぼくがあなたにかけていた台詞だったのに
今は全く立場逆転。彼女から遙後方で揺らぐ足を
押さえながら戻ってきた、彼女の肩を借りて歩いてく



正直、悪いな

そんな気持ちが芽生えてた。
あなたも、あの頃はこうだったんですか?



少しずつ欠けていく、ぼくらの身体
壊れてくのは、ただの遺伝で

ぼくらの身体は、ぼくらだけが慈しむものだと感じた

そんな、あの頃から



あ な た の 声 が 聞 こ え て い ま す

だ け ど 夜 は

誰 か の 声 も 聞 こ え て き ま す

あ な た 以 外 の 寄 り 所 を 見 つ け た 時 か ら

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Another _ toba→kudukki

2003年02月07日(金)
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