2003年07月31日(木)
ありがとうのヒジュラ−トウショウ



この前の日曜日

とうとう・・・

うちにヒジュラがやってきた。

子供が生まれたのでお祝いを
もらいに来たんでしょうけど。
やっぱり、隠せませんした。(笑)
隠すつもりはなかったんですが
できるならば来て欲しくなかった
というのが本音です。

ヒジュラとは何者?

もっと詳しくご存知の方も
おられるかと思いますが、

自分の認識ではオカマのカーストです。
(もっと正式な名称があるのかもしれないですが)

ただインドのヒジュラは、物理的に
2つの性器をもっていたり。上は女で
下は男とか。そういう人たちもいるようです。

聞いた話によると、
各地域にコミュニティーがあって、
そういう子供が家族に生まれると
そのコミュニティーに子供を預けてしまうそうです。

彼女達(彼ら?)は
結婚式や新築や出産などの機会に
出没して、唄や踊りを踊って
おまじないとか唱えて
お祝い金を稼ぎます。

インドの人はこれはオメデタイことだから
と受け入れてます。

日本でも一昔前の東北地方なんかでは
結婚式があると布袋さんと恵比寿さんの格好した人が
踊りを踊ってお金をせびるということがあったそうです。

そんなわけで
生まれて初めて直で話しましたよ。(笑)
品行方正なヒジュラでしたので
助かりましたが、
やっぱり、間近で見ると濃い・・・・。
濃すぎです・・・。

インド社会で親になるには
こういうことも潜り抜けないとだめなんでしょうね。

近所の人達の話から
女児出産は2500ルピーが相場
って聞いていたんですが、
11000ルピーから始まってしまい、
20分くらい粘って、
最終的に6000ルピーに落ち着きました。

この人達を怒らせると怖いですからね。
集団で家を取り囲まれたりとか・・・。
警察も手を焼く人たちです。

交渉成立でお金を渡して、
さあ、もう帰って頂きましょうなんて思って
ちょっとホッとしてたら、

「家の中に米を撒いてあげるから」(ガーン、まだあるの・・・)

なんて言い出だしまして、
いやいや、それだけは勘弁してくださいって感じで
玄関に撒いてもらいました。

帰り際に一言

「タンキュー」(サンキュー)

*ヒンディーをやっている人は
わかりますが、インドでは英語の
THの発音がタの息を吐いた発音になります。

最後まで濃かったけど、(ホント)
最後にお礼をいうところだけは偉いと思いました。
そこらの役人なんかは
賄賂をもらってもありがとうでも何でもないですからね。
このタンキューで少し気分が軽くなりました。
2003年07月17日(木)
邪視信仰の話―トウショウ



“サッカーボールでガラスが割れている”

そんなステッカを貼った車を見かけたことありませんか?
よく後部のガラスに貼ってあるんですが。

あえて表現するなら、
ビックリマンチョコレートの初期の頃のオマケのシールみたい
なステッカーです。(笑)
(ちなみに今もあるんですかね、あのお菓子・・・。)

実はあれってブリーナザル(邪視)を避けるためのものなんですね
。ずっとファッションの一つかと思ってましたが、
それにしてはなんてダサいステッカー貼るんだろうって
ずっと疑問に思ってました。やっと気づきました。鈍い奴です。

邪視って嫉妬の視線ですかね。
邪視信仰というとトルコの目玉のような魔よけを思い出しますが、
インドでも邪視信仰はバリバリです。

トラックの後ろに

「邪視の目で見る者よ!おまえの顔は黒い!!」

って必ずといってよいほど書いてあります。一緒に靴の
絵も書いてありますね。靴は汚いイメージがあるので、敢えて
そういうものを書いてかっこ悪く見せて嫉妬の目を避けるので
しょうか。ステッカーは、それの現代版なんでしょうね。

インドでは人口のほとんどが村に住んでますし、村での嫉妬の目
は都会の比じゃないらしいですからね。嫉妬に狂って放火した
りとか・・・・。

この前、フロントバンパーに28cmくらいの黒靴をぶらぶらと下
げて堂々と走っている日産パトロールをみました。別に堂々と
走って頂いてもよろしいんですが、ちょっと気になったことがあ
りました。それは・・・

その靴がものすごいボロボロで、汚くて、臭そうだったんです!!(笑)

って余計なお世話ですね。(笑)

いやいや、邪視を避けるのはいいですが、日産パトロールって
いえば、三菱パジェロと並んでパリダカに出場する車で、格好
いいっていうイメージがあるじゃないですか。車の格好よさも
靴で台無しですよ。でも、みんなその靴見てニヤニヤしてまし
たので、靴をつけた本人にとっては思惑通りなのかもしれませ
ん・・・・・。でも、ちょっとやりすぎ・・・では。
これもインドならでは・・・かな。
2003年07月05日(土)
ついに今日、お菓子を配る―トウショウ



ご存知のとおり、インドでは何かお祝い事があると
祝われる人が自分でお菓子をみんなに配って
祝ってもらいます。

結婚、出産、車の購入、家の購入・・・などなど。

日本人の感覚で考えると
何で祝われる人が自腹切って
自分でみんなにお祝いしなくちゃいけないの?
逆じゃない?ってちょっと不思議な感じがします。

しかもみんなお菓子食べたいもんだから、
何かとお祝い事をこじつけて
お菓子食べさせろって言ってくるし。

自分は面倒臭がり屋なので、
ちょっとこういうの苦手なんですよね。

今回、子供が生まれたので、
やっぱりお菓子も配らないんでは
「なんと薄情な奴だ!!」 
と思われてしまうので近所とか
知り合いにお菓子配りました。

それで、今日、産休明けで
ようやく会社にいくことになり
お菓子150個くらいもっていきました。

お茶くみの人に
配ってもらったんですが、

内線で電話がガンガンかかってきて
皆おめでとうって言ってくれて。

たまたま会社に来ていた
私の知らない下請けの人とか
お客さんとかまでもが
私のお菓子をいつのまにか
食べていたようで、

机で仕事していたら
知らないおっちゃん達が、
近づいてきて「おめでとう!!」って
いってくれて握手・・・・。

なんだかお菓子配る前は
結構、憂鬱な気分だったのに
みんなにお祝いの言葉を頂いた後は
すごく心が温かく幸せな気分になりました。

みんなに祝って欲しい時は、
お菓子を配り、
自分で相手に意思表示して祝ってもらう。
インドの文化っ結構合理的かもしれない。

甘いお菓子なんか口にいれられてしまうと
心もついつい甘く優しくなって
お祝いの言葉もでてくるのかも。
そういう意味では人間の心理をよく
捉えているかも。


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