この閉じた世界に
立ち寄ることはかまわないし
足跡を残すのもいいでしょう

ただ
ソトの世界に開くことは
ひとかけらも望まないのです


おもうまま
感じるままに

それはボクのことばだけれども
読んだ方がそれぞれ感じるままに
受け止めてもらえたら

それでじゅうぶんです

『今頃あのコはどうしてるかな。

「僕は…」っていうと
相も変わらず部活をしてたり
勉強嫌いを続けてるんだ。
きっと　時間は過ぎても
自分自身は何も変わらない…のかな？

変化してるって思う原因は
新しいコトづくめの毎日の中で
新たな自分自身を見つけたような
「錯覚」　ってところだろう。

きっと
「僕」は「僕」であり　それ以外のナニモノでもないんだ。



僕はあのコのおかげではじめて恋を知り
同時に失恋の痛みを経験した。



一緒にいるだけで　なんていうか…
胸が苦しくなって幾度となく自分自身を見失いそうになったり

ただ見ているだけ
ソバにいるだけで幸せになったり

あのコが他の人と話をしているだけで憂鬱になったりした。

気がつけば恋をしていた。
「これが恋なんだー」　って気がついて

うれしくなった！


同時にあのコが
僕以外の誰かに恋をしていることに気がついて

…せつなくなった。


あのコは僕の気持ちを知らなかったから
僕を友達という目で見つめていた。

…とてもとても　あったかい目で。


なりゆきから僕は手紙で胸中を打ち明けるハメになって
ダメモトだったから返事を聞いても案外平気だったけど。

その後の
僕の　あのコへの態度
あのコの　僕への態度
その変化に僕は困った。

僕はあのコとどう接したらいいかわからなくなってしまった。

あのコとの関係はすこしずつ気まずくなり
とうとうあのコとは話さなくなった。



それでもやっぱり。

今でも僕の中に　あのコはいるんだ。

今頃あのコはどうしてるかな。』