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 2005年08月30日(火)    フレーバー  

ほんの少し おしゃべりをやめて
その唇を 僕にあずけてくれないか

ほんの少し まばたきをやめて
その眼差しを 僕に向けていてくれないか

言いかけた言葉は
君の代わりに僕が飲み込んであげる

こぼれ落ちる吐息までも
僕が奪い尽くしてあげる


 2005年08月29日(月)    知ってるよ  

かつていた場所にかえるのはかんたんだ
身ひとつで飛び込めばいい
そこには私が残っているから
何もいらない

めんどうな準備もいらない
ひとつひとつ つくりあげなくても
ひとつひとつ 知ろうとしなくても
ね、かつていた場所
私の残っている場所だから

私ってこうなんだ
こんなで こんなで
こんなんで
だから
だから


知ってるよ


その言葉には弱い
説明なんていらなくて
そう、あなたはわたしを知っている
知っているから


だけどその場所にかえってきても
鍵がちがったりするんだよ


 2005年08月22日(月)    かけない  

言葉にするにも難しすぎて
口に出すのは尚難しい
その指先が紡ぐ言葉に
付ける色さえ見つからなくて
書ける色さえ見当たらなくて
じゃあ誰が
何を伝え何を信じ
何を与え何を願う
とりとめもなく
つじつまはなく
滅茶苦茶に
無理矢理に

書けない
描けない
翔けない
欠けない

そもそも
なんで人間は
言葉なんて
持ったのか


 2005年08月15日(月)    ストレート  

ストレートに君に伝えるよ
変化球は得意じゃないんだ
だけど
どうもまっすぐなつもりで曲がったりするんだけどね

ストレートに君に放るよ
どこかトゲのある送球で
どこか弱々しい君に

ストレートに送った気持ちを
ストレートに受け止めてくれる君
弱いんじゃなくてやわらかいんだね

手ごたえがないそんなところが
どこか心地よいんだ

だから
ストレートに君を見据えるよ
だけどまっすぐに見えて実はこんがらがっちゃってんだ
気付いてね






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